しかしこれまでは、以下の様な理由でドキュメンタリー作品を日本語教育の教材としてはあまり使ってきたことはありませんでした。
1.劇映画に比べて面白くない。
2.劇映画に比べて関心を持てるものと持てないものの差が大きい。
一点目に関しては、劇的なストーリーや感情を揺さぶる音楽などがないということが原因ですね。また、言葉に関しても、ドキュメンタリーの場合は一生忘れられないようなキレのある表現は少ないし、また、百回繰り返しても飽きないような作品に出会えることは少なそうです。
二点目に関しては、たとえば上に紹介したグーグルの話も、僕なんかはすごく面白いのですが、たぶん人によっては関心を持てない場合も少なくないんじゃないかと思うんですよね。でも、超字幕/Discovery 都市と歴史 ニューヨーク
しかし、実際に使ってみると、こんなメリットがあります。
1.抽象的な語彙なども学べる。
2.ナレーションが多いので、書き言葉っぽい表現が音声付きで学べる。
3.セリフのないシーンが少ない。(つまり、語学学習に無駄な部分が少ない)
もともと、劇映画ばかり使っていると、ちょっと語彙の偏りが激しいように思ってきたので、今回はドキュメンタリーを選んだわけです。ですから、一点目と二点目は、まあ、それほど驚くようなことでもないのですが、やってみて収穫だったのはやはり三点目です。ダウンロードしたのはこのグーグルに関するものと超字幕/Discovery ネットビジネスの勝者 アマゾン
というのも、音声だけだと、アクションシーンなどは勉強にならないだけではなく、基本的に面白くないのです。それで繰り返して毎日聞く場合はセリフのない音声部分は削除するという編集作業が必要になります。「超字幕」から音声データをコピーする場合に限っては以前書いたようにその作業が飛躍的に楽になるのですが、普通のテレビ番組などから音声データを録音するときは、audacityなどの音声編集ソフトを使って編集しなければなりません。これが面倒くさいんですよね。しかし、ドキュメンタリーではそもそもこういったアクションシーンやラブシーンなどのセリフのない場面がほとんどないので、無編集で済むわけです。
いかがでしょうか。デメリットの「2」にあげた「劇映画に比べて関心を持てるものと持てないものの差が大きい」が解決されない限りクラスでの一斉授業にはあまり向いていないかもしれませんが、一対一の授業や自律学習のクラスでは、学習者の興味に合うコンテンツを見つけることができれば、ドキュメンタリーを教材にしてみるのも悪くないのではないかと思います。
日本語のコンテンツとしてはテレビ東京の「WBS」にある「特集」などもかなりいいのではないかと思います。(特集以外は普通のニュースです) また日テレの「特集」ページも、1分程度のニュースクリップ的なものが含まれてはいますが、10分、20分のドキュメンタリーっぽいものも多く公開されています。
【参考】
ドキュメンタリーになりそうな教材の例「フェイスブック 株価低迷の背景」(テキストの全文公開)
http://www.nhk.or.jp/worldwave/marugoto/2012/05/0529.html
[WBS]ワールドビジネスサテライト:テレビ東京
http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/
特集 | 日テレNEWS24
http://www.news24.jp/feature/
むらログ: 超字幕で聴解用の音声ファイルを作るとすごく簡単。
http://mongolia.seesaa.net/article/268739827.html






