いろいろご心配をおかけしましたが、皆さんのおかげで、無事にエジプトを出て、オーストリア経由で昨日、帰国することができました。三ヶ月以内に事態が収まれば、再びエジプトで仕事をすることになります。
脱出に関しては、銀行もクレジットカードも使えない中、国際交流基金のカイロ日本文化センターと東京本部の皆さんのおかげで、無事にチケットを発行してもらうことができました。また、警察組織が崩壊したあとは、地元の自警団のみなさんのおかげで、悪化する治安にもかかわらず、出国するまで無事に過ごすことができました。
チケットの発行などはすべてセンターの職員のみなさんが動いてくれましたので、こちらは基本的に自宅に籠城する生活でした。ですので、タハリール広場の様子などは1月25日以降は自分の目では何も見ていません。籠城中の生活は、テレビなどで見るショッキングな映像とは裏腹に、むしろ退屈に近いものでした。しかし、幸いなことにアパートからの眺めがよかったので、革命に関する動きは少しだけ目にすることができました。
本日は、基本的に家の窓から撮影しただけのビデオをご紹介したいと思います。ニュース映像のような鮮烈な動きはありませんが、皆さんがもし海外でこういった政変に巻き込まれたときも、同じように籠城中心の生活になると思いますので、その意味ではリアルなビデオになると思います。
また、28日からツイッターやフェイスブックだけでなく、インターネットそのものが遮断され、携帯もSMSはもちろん音声通話すら遮断されるという状態でしたので、そういう情報がない籠城というものがどういうもにになるのかにご関心がある方にも喜んでいただけるかもしれません。アルジャジーラなどの衛生放送もうちは入れていませんでしたので、どこまで信用していいか分からない国営放送などからしか公的な情報は入らず、あとは固定電話によるクチコミがすべてでした。
それではまず28日の動画です。テレビのニュースに一番近かったのはこの日の映像かと思います。気勢を上げて行進していくデモ隊の様子、空を飛ぶ催涙弾の軌跡などが見えました。
翌29日の映像です。前夜の焼き討ちから残っていたのか、各所で黒煙が上がっているのが見られました。また、自警団が組織され始めたのもこの頃ですが、窓から見る限りでは棒をもった若者たちが道路を封鎖しているのしか分からず、自警団かどうかも確信がありませんでした。
30日の動画です。この日は国外待避の可能性が出てきたので、地方に避難させていた家族を首都に呼び寄せました。治安が悪化する中をギザ駅まで迎えに行き、その途中で初めて戦車や焼かれた警察車両などを見ました。エジプト空軍の戦闘機が低空を飛び、その轟音に驚いたりしました。
31日の動画。スーパーの生鮮食品が底をついてきたのが目立つようになりました。また、夜になってから30人ぐらいの小規模なデモ隊がシュプレヒコールを叫びながらタハリール通りを歩いていくのも見られました。
2月1日は多少治安も回復し、街角には警察官も見られるようになりました。また、この日はデモ隊を満載して都心方面へ向かうトラックやバスを何度も見ましたが、もしかしたらこれがムバラク支持派の組織的な動員だったのかもしれません。
そして、出国した2月2日。この日は空港に向かう途中で、焼けこげたビルや戦車などを大量に見ました。市民同士の衝突が報じられ始めたのは、登場ロビーで待っていたときです。お世話になった自警団のみなさんも冒頭に出てきます。
こうした経緯を経て、2日に無事に出国し、昨日(4日)の朝に無事に成田に着くことができました。
ビデオは以上です。歴史的に重要な場面は写っていませんが、籠城中の一般人の普通の生活がどんなものになるかに関しては一次資料とすることができるのではないかと思います。
2011年02月05日
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無事、ご帰国できたとのこと、何よりです。
エジプトの生徒さんたちのこともご心配でしょうが、まずは、ゆっくりなさってくださいね。
ニュースより実感を感じられました。
まあ、僕の仕事の中にはインターネットで中東向けに日本文化を発信したりすることも含まれるので、そういうことは日本にいてもできるんですよね。職場と違って子供の遊びにつきあいながらの作業なので、なかなかゆっくりできません(^^)
テレビのニュースだと、激しい場面が取りあげられるので、本当のことは見えてきませんから。
早くエジプトが平和になることをお祈りするばかりです。
まずは、お疲れさまでした。
ご家族の皆さん、お元気ですか?
すごい、リアル。
モンゴルの暴動にしても、いい国ができるまでには何らかの革命が必要なのかも知れませんが、一般市民が犠牲になることなく、早く平和になってほしいですね。
しばらく日本で、お子さん達と遊びながらゆっくりしてくださいね。
でも、たぶん日本から発信されるむらログさんからの情報を教え子さん達は心待ちにしていることでしょう。
またエジプトで活躍される日が来ることをお祈りしております。