2023年10月24日

コスプレ日本語



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冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?

今日取り上げたいテーマは「コスプレ日本語」です。この話題を選んだ理由は、僕が2週間に1回参加している「人生道場」というイベントで、そのニーズを強く感じたからです。このイベントはインドのバンガロールで開催されていて、日本語を学んでいる人たちが自発的に、参加費を支払わずに集まっています。主催者のKaushikさんが会場費を自費で出している可能性もありますが、参加者は参加費を払わずに集まっています。そのイベントで、毎回参加している人たちの中に、「俺」と自称する人がいます。この人はアニメが非常に好きで、いつもアニメ関連のTシャツを着て参加しています。

先日も、エヴァンゲリオンの「NERV」というロゴが入ったTシャツを着ていましたし、話題もよくアニメに関するものです。この「人生道場」というイベントには、「準備スピーチ」というカテゴリーがあります。このセクションでは、事前に準備してきたスピーチを発表するわけです。そこで彼は、アニメのセリフからの影響を感じさせるような言い回しを使っています。彼が「俺」という一人称を使うのは、おそらく単なる癖ではなく、意図的であり意識的に行っています。これはコスプレに限らず、彼自身がコスプレをするかどうかは分かりませんが、アニメについて語る際にも、一人称を「俺」としています。

でも、それを見ていても僕は特に不愉快に思いません。それが彼のキャラクターだと理解しているからです。続きを読む
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2023年09月22日

行動中心アプローチを簡単に理解する方法



冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?

今日お話ししたいことは、行動中心アプローチの簡単な理解方法です。
このトピックを取り上げた理由は、完成された行動中心アプローチの教科書だけを見ると、「文型シラバスと具体的に何が違うのか?」という疑問を持つ方が多いからです。

「『いろどり』は『みんなの日本語』よりもカラフルで魅力的」という意見もありますが、しかし、その点だけが違いではありません。このカラフルなデザインは、違いの中でも最も表面的な部分に過ぎません。本質的な違いは、その教科書が「行動」を中心に構築されていることです。しかし、この本質的な違いは、教科書の1ページずつを見ているだけでは、必ずしも明確には感じられないかもしれません。この本質を深く理解するためには、実際に行動中心アプローチでのコース開発やコースデザインを自身で体験してみることが、非常に有効だと僕は考えています。

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2023年05月15日

世界の日本語学習者数は約3,000万人?



冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?

本日、議論したいテーマは、世界の日本語学習者数が約3,000万人であるという推定です。タイトルに疑問符を加えていますが、これについて語ろうと思ったのは昨日のことでした。インドのバンガロールという地域で、JAPANHabbaと名付けられた日本祭りや日本文化祭が開催されていました。僕がそこで紹介したツールの一つがDuolingoという日本語学習アプリで、日本語だけでなく英語など、様々な言語を学習することができます。40種類ほどの言語がこのアプリを通じて学習できます。おそらく、このアプリは世界で最も多くの学習者数と利用者数を誇るものでしょう。
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2022年11月01日

『いろどり』は遠くへ行けるか



今日お話ししたいことは「『いろどり』は遠くへ行けるか」です。

昨日、『遠くへ行きたければ、みんなで行け〜「ビジネス」「ブランド」「チーム」を変革するコミュニティの原則』という本についてご紹介しました。昨日聞いてくださった方はもうご存じだと思いますが、要するにコミュニティーをつくる話です。コミュニティーをつくると、いろいろなことが可能になるということです。

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2022年09月04日

日本語教師が教科書を批判すること



本日は「日本語教師が教科書を批判してはいけないのか」について、よく同じようなことを聞きますので、少しお話をしてみたいと思います。

まず皆さんはいかがでしょうか。日本語教師が教科書を批判するべきではないという声を聞いたことはありますか。そういうことがある人はハートマーク、特にそういうことはないという方は涙のマークで反応をいただけますか……ご反応ありがとうございます。涙のマークの方が結構いらっしゃいますね。ハートマークの方もやっぱりいらっしゃいますね。

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2022年09月01日

技能実習生に教える人はアイヒマンなのか



今日お話ししたいのは「技能実習生に教える人はアイヒマンなのか」ということです。

これを話そうと思ったきっかけは、佐藤剛裕さんがTwitterでアンケートをしていらっしゃって、今、手元にないのですが、アンケート自体は「搾取に対して人権を守るというようなことが日本語教師の業務の範囲内なのかどうか」というアンケートでした。

それに対して、そもそも人権を守るべきなのか、搾取に対抗すべきなのかということについても、アイヒマンのように何も考えていない人が多いのではないかということを僕がツイートしました。それに対して幾つかまたコメント・反応があったりしました。

それで少しこの件について話をしたいと思いますが、続きを読む
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2022年08月31日

カクテルパーティー効果と第二言語習得



今日は「カクテルパーティー効果と第二言語習得」というトピックで話をしてみます。

皆さんの中に、映画やテレビドラマといった映像コンテンツで、自分で第二言語を学んだことがある人あるいは今も学んでいる人、またはそういう授業をしているという方がいらっしゃいましたら、ハートマークでリアクションをいただけますか。どうでしょうか。あまりないようですね。分かりました……あ、ありがとうございます。そういう方もいらっしゃるようですね。

こういう目標言語のコンテンツに大量に触れているときに大事なのは、続きを読む
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2022年08月20日

文化庁の日本語教育参照枠と告示校

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス



冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?

それでは本日の本題に入りたいと思います。今日は「文化庁の日本語教育参照枠と告示校」というタイトルでお話をしてみたいと思います。

この参照枠というのは、CEFRのことではなくて文化庁の日本語教育参照枠のことです。続きを読む
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2010年04月21日

CBI(Content-based Instrinction)が今後普及する三つの理由

CBI(Content-based Instrinction)について日本語の文献が少ないようなので、もうちょっとだけ書いておきます。

なんでこんな名前なのかというと、ようするに「能力」とか「技能」とか「cando」とかが中心ではないからなんですよね。

普通のコースデザインの場合は、構造シラバスにしろ、場面シラバスにしろ、「その文型で(あるいはその場面で)コミュニケーションできる能力を身につける」ということが目的になっています。そして、その目的にあわせた例文や会話モデル、短い読み物などが用意されます。

ところが、CBIの場合はその順番が逆なのです。続きを読む
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2009年11月28日

日本語教育のハイクオィティな絵パネル発見!

このパワーポイントの時代に、もう紙の絵パネルなんて必要ありませんよね。
ということで、画像データになっている日本語教育用の絵パネルをご紹介します。

バネ書房
http://baneshobo.web.fc2.com/index.html

こんな絵パネルが、今のところ1,454枚そろっているそうです。


能力試験の三級と四級のレベルで別れているセットもありますし、みんなの日本語(初級1)に準拠したセットもあります。

実をいうと、この絵の作者には会ったことがないし、本名はもちろん性別も知らないんですが、最近までモンゴルで日本語を教えていらした上に、その前はベトナムだったという、私には妙なご縁のある方なので、ブログはずっと読んでいました。

そのブログで、この絵パネルの販売を始めたと聞きましたので、頼まれたわけでもないんですが、勝手にご紹介しました。ご本人はちょっとビックリしているかもしれませんね。

最後に。
今回の販売開始を見て、スティーブ・ジョブズのあの言葉を思い出しました。

"Real artist ships."

バネ書房さまのご発展をお祈りします。
posted by 村上吉文 at 15:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本語教育 | このエントリーをはてなブックマークに追加