2011年05月12日

「女史」の使われ方が「Yahoo知恵袋」と「教えてgoo!」で正反対になっていてワロタ

「助詞」の使われ方じゃないですよ。「女史」です。女史。

先日ご紹介した日本語文章校正ツールですが、どんな表現が指摘されるのかを説明しているページがあります。そこに「禁忌・不快語」というカテゴリーがあるのですが、ここに「女史」という言葉が例としてあげられていたので、ちょっとビックリしました。
http://www.japaneseproofreader.com/hanrei.html

それで、Google先生に聞いてみたところ、「Yahoo知恵袋」と「教えてgoo!」では全く反対の説明があったので、思わず笑ってしまいました。いずれも「女史」という言葉の使い方についての質問への回答です。
古代中国の王后につかえた女官、律令制度における女官からついたもののようです。転じて、知識や教養が豊かで、社会に貢献している女性の尊称として使われています。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1825861.html
最近は女性もすべて『氏』に統一されており、「女史」は使われません。いま現在使うとすれば気位が高く生意気で、鼻もちならない女性への当てこすりと揶揄の意味で使う場合でしょう。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1211985977

職名→尊称→皮肉という感じで使われ方が変わってきているようですね。

ただ、実際に尊敬すべきキャリアを築いてきている人に対しては尊称としても充分に成立しているようにも思えます。いろいろ人名に「女史」をつけて検索してみると分かりますが、たとえば以下の「鈴木女史の写真は繊細かつ大胆。」は映画「わさお」のカメラマン鈴木さゆりさんのことで、揶揄とか当てこすりとかには感じられないんですよね。
http://twitter.com/#!/WASAO_official/status/31306381655019520

そう考えると、実際には尊敬すべきキャリアがない女性を「女史」と呼ぶと皮肉や揶揄になり、そうでない場合は尊称として使うということなのかもしれません。そういう意味では「博士」とかにも近いかもしれませんね。
タグ:日本語
posted by 村上吉文 at 14:37 | Comment(1) | TrackBack(0) | ことば | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年12月14日

2011年1月号の『月刊日本語』連載はエクセルによる成績管理です。

エジプトでは砂嵐が吹き荒れて31人もなくなったそうですが、日本もそろそろ寒いみたいですね。モンゴルではマイナス38°とか。

さて、そろそろ店頭に月刊 日本語 2011年 01月号が並ぶ頃ですので、前振りの部分をご紹介しますね。
関数を使えば電卓はもう要らない!

本連載の二〇一〇年五月号ではエクセルで教案を作る方法をご紹介しました。教案のような表を作るときにはワードよりもエクセルの方がずっと便利ですね。でも、エクセルの本当の力はやっぱり計算にあります。
そして、日本語教師にとって、いちばん計算力が必要なのは成績管理です。成績を学生に返すときには、出席率や平常点や期末テストなどを合計しなければなりませんし、クラス内での順位や、進級できるかなどの判定も必要になります。
こういった成績管理の基本的な操作は、合計を出すための「sum関数」、順位付けをするための「rank関数」、判定を行うための「if関数」という三つの関数を覚えるだけで、ほとんどできるようになります。
今月は、クラスの成績表から、出席率と平常点と期末テストの得点を合計して、それぞれの学生の順位と進級か留年の判定を行う成績表を作ってみましょう。

おすすめサイトとしては、成績管理のためのエクセルシート「閻魔帳2.0」をご紹介しています。
http://bit.ly/ctipjU
上記の記事では
それにしても、あとニ年か三年したら、iPhoneかAndroidで直接入力するようになるんでしょうね。そうしたら、授業後に入力するような手間は不要になります。
なんて書きましたけど、これ、まだ今年の記事なんですよね。このころはまだiPadが発売されていなかったのですが、その後、二、三年ではなくて、まさか半年後に「「デジタル出席簿」バージョンアップしました。」なんていう記事を書くことになるとは、全く予想していませんでした。全く、技術の進歩というのは恐ろしい速度で広がるものですね。


なお、僕の連載は以下の各号でご覧になれます。



posted by 村上吉文 at 12:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | ことば | このエントリーをはてなブックマークに追加

2009年12月09日

受検と受験

最近、受験生の子供を持つ知人から「受検」という言葉を聞きました。みなさん、こんな言葉ご存じでしたか?
知人の話では「試験を受ける」のが「受検」で、「検定を受けるのが受検」なのだそうです。しかも、面白いのはここからで、同じ高校入試でも公立高校の場合は入学試験ではなく入学用の「検定」なので、「受検」が正しいのだそうです。実際、「受検 受験 違い」など検索すると、各種のQ&Aサイトなどでそのように回答されているのが目につきます。

しかし、実際はどうなのでしょうか。続きを読む
タグ:日本語教育
posted by 村上吉文 at 05:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | ことば | このエントリーをはてなブックマークに追加

2009年12月05日

「Google 日本語入力」は大きな歴史の転換を意味している

昨日のGoogle日本語入力の件ですが、これは単に「Googleが日本語入力ソフトを作った」「無料のいいソフトが出た」「変換予測が面白い」とかいった表面的なことだけではなく、日本語入力の歴史上、とても大きな転換を意味しているように思えます。

それは、これが規範文法から記述文法への転換を意味しているということです。
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posted by 村上吉文 at 08:46 | Comment(4) | TrackBack(1) | ことば | このエントリーをはてなブックマークに追加

2007年07月07日

母国語か母語か。話者の無自覚について

田中克彦さんを始め、多くの方が「母国語」という表現について「無自覚すぎる。安易に使うな」という旨のことを書いていらっしゃいますが、それもちょっと無自覚な問題を抱えているように思われるのでコメント。続きを読む
タグ:ことば
posted by 村上吉文 at 06:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | ことば | このエントリーをはてなブックマークに追加

2007年05月09日

IT化と日本語力の低下

産経新聞に「大丈夫か日本語」というシリーズが掲載されていたようです。

ですが、ちょっと「本当にそうなのかな」と思うこともあるので、いくつか書いておきます。
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posted by 村上吉文 at 08:55 | Comment(0) | TrackBack(1) | ことば | このエントリーをはてなブックマークに追加

2007年05月03日

「の」一字だけでもいいからつけてくれ。

憲法記念日なので、日本語を専門とする人間として一言だけ。
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posted by 村上吉文 at 08:18 | Comment(1) | TrackBack(0) | ことば | このエントリーをはてなブックマークに追加

2007年04月05日

被告人は「日本語」

時々、こういう主張があってびっくりするんですが、昨日の天声人語も井上ひさしさんの言葉を借りて
戦争を遂行し、支えた多くの人が、戦後、責任をすり抜けて遁走(とんそう)した。それを助けたのは、主語なしで成り立つ日本語だった
としています。続きを読む
posted by 村上吉文 at 08:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | ことば | このエントリーをはてなブックマークに追加

2007年01月05日

「消費」という言葉のイメージ操作

日本語教師なので、たまには言葉に関するエントリーを。
まずは「消費」という言葉について。続きを読む
posted by 村上吉文 at 07:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ことば | このエントリーをはてなブックマークに追加