2010年04月28日

国際交流基金の事業仕分け

多くの方が注目していたようですが、昨日の午前、国際交流基金が事業仕分けの対象になりました。

公式サイトでの結果概要は以下の通りです。

[1]日本語国際センターの設置運営,
[2]海外日本語教師を対象とする日本語研修,
[3]関西国際センターの設置運営,
[4]外交官・公務員を対象とする日本語研修,
[5]日本語能力試験

[1][2][3][4]当該法人が実施し、事業規模と国費は縮減(自己収入の拡大、人件費の見直し等)
[5]当該法人が実施し、事業規模は維持(国費への依存から一日も早く脱却)
http://www.shiwake.go.jp/shiwake/detail/2010-04-27.html#A-15


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タグ:日本語教育
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2010年04月23日

CBIの理論的背景など

先日の記事では、あたかもCBIが最新の教授法であるかのように読めてしまうので、理論的背景のご紹介としても、ちょっと補足しておきます。
CBIは過去25年にわたって利用され続けてきたが、普及してきたのはここ十年ほどのことである。
初期はESPや中等段階の英語教育で利用され、その後、高等教育やEAP、欧州のバイリンガル教育で利用されている。
http://www.univie.ac.at/Anglistik/Dalton/SE08%20clil/Stoller&Grabe970001.pdf

かなり意訳というか抄訳ですが、これは1997年だからもう13年前の記事です。つまり、CBIはもう40年近く前から利用されてきた方法なんですね。

上記の論文には以下の内容なども含まれています。
・第二言語習得研究からの根拠
・教育学、認知心理学からの根拠
・CBIプログラムの成果からの根拠
ご関心のある方はご一読を。

日本語では以下の資料が簡単にまとめられていますね。
Content-Based Instruction (CBI)
*CBIの特徴: 通常の科目をL2で教え、科目の知識を得ることが同時にL2の獲得につながる。L2に接する機会を最大限に増やすことが可能であり、さまざまな概念をL2で理解することで高度な語学力を身につけることができる。 以下のような特徴があげられる
・科目の講義、それに関する発話が中心。(例えば文法を取り上げて説明するといった活動はしない)
・ テキストはその言語を母語とする学習者のために書かれたauthenticなものを使うのが一般的
(語学クラス用のテキストではないこと)
・新しい文化、discourse communityへの適応が可能
・知的学習に必要な高度な言語能力をつけることができる(CALP)

*CBIの問題点: 科目が要求するものと、学習者の能力が合わなかった場合、フラストレーション、 上達が見られない、やる気をなくすといった問題を引き起こす可能性がある (Johnson 1979; Shaw 1996)

*CBIが効果的な対象者
・読み書きができない年少者(例えばkindergarten immersion)
・授業についていけるだけの基礎語学力をすでにもっている学習者(一般的には中等教育以降のレベル 大学生など)

[Communicative, Task-based, Content-based Language Instruction
Marjorie Bingham Wesche, Peter Skehan]
http://pweb.sophia.ac.jp/linstic/applied/review/Kaplan/ch17_hosod0301.html


個人的には初級段階での利用方法がいまいち確立されているようには見えませんが、これは僕の勉強不足かもしれません。

よく指摘される問題点としては、他にこんなこともあります。
content-based learningの一環としてのimmersion educationにおいて、receptive skillsほどproductive skillsが伸びないという指摘は、考えるべき多くの問題を含んでいます。
http://www.modern.tsukuba.ac.jp/~ushiro/MA/Lecture/99/0419.html
読んだり聞いたりするスキルは伸びても、書いたり話したりするスキルが伸びないってことですね。ただ、これも相互作文検索SNSであるLang-8やブログで書き続けることによって、少なくとも書く力は伸ばせるのではないでしょうか。それから、授業で行う場合はコンテンツそのものは学習者が自分で選ぶことにして、口頭発表はかならず全員に義務付けたりする対応も必要ですよね。

ちなみに、二つ上の引用では「科目」という言葉が使われていますが、「コンテンツ」の中身は別に娯楽でもいいんじゃないかと思っています。
その中でも僕のおすすめは「超字幕」。これはすごいですよ。今度、きちんとこのブログでご紹介したいと思いますが、たとえばネット好きな人には『超字幕/Discovery ネットビジネスの勝者 グーグル』なんてのもあります。そういった勉強用の番組だけでなく、『超字幕/ハリー・ポッターと賢者の石 (USBメモリ版)』とか『超字幕/マトリックス (USBメモリ版)』なんかも発売されていますよ。

また、超字幕にはiPhoneの練習アプリもあります。
http://iphonewalker.net/2010/04/10741.html

また、古くは『中学英語でアメリカン・ポルノが読める―楽しみながら英語力が身につく本』というのもありました。こういうのも全部CBIですよね。

そういえば、七月のセミナーでは、はじめから「千と千尋の神隠し」が題材となっていましたね。
ただ、僕は「千と千尋の神隠し」は大好きなんですが、ビジネス日本語でCBIを取り上げるのだったら、やっぱり「千と千尋」より「孫正義LIVE2011」みたいな内容の方がいいんじゃないのかあ。

ビジネスと第二言語の分野のCBIとしてはこんな例もあります。
Content-based learningという考え方があるが、コンテンツを紹介しながら英語までをも体得しようとする欲張りなアプローチである。ここで言っているコンテンツとは、さきほどの「経営学」、「企業財務」、「人的資源管理」といった内容重視の科目でしか扱わないような中味を英語を通して学ぶため、その結果、内容も英語で同時にできてしまうという一石二鳥の方法だ。
だが問題はそれほどかんたんではない。教える側にとってコンテンツは多様であり、誰でもがそのコンテンツを専門にしているわけではない点である。特に、このような授業は専門家が担当するのではなく、英語教員が独学で勉強したものを土台に授業内容が組み立てられるので、往々にすると内容的に不備な面があり得る。ただ、英語で授業をおこなうため、多少の不勉強さは隠せてしまうのが実情である。
http://d.hatena.ne.jp/iteigo/20071004

出版されている教材としては、こんなものもあります。
Content-based Instruction, Task-based Learning & Business Case Study

さて、技能優先の一般的なコースデザインとCBIは、ときどき対立するような印象を持っていたのですが、今回のエントリーのために検索してみると、どうもそうでもないようです。今月出たばかりの本ですが、『CLIL: Content and Language Integrated Learning』なんていうのも出版されているようです。





その他、ご参考までに、いくつ貸料をご紹介します。

先日紹介したパソコン用の辞書ソフト。
「[無料で使える超絶便利な『キングソフト辞書』が最強な件!」
http://www.ideaxidea.com/archives/2009/03/kingsoft_dictionary.html

Google先生おすすめの関連する論文。
Content-Based Instruction in Foreign Language Education: Models and Methods

その他、第二言語習得の分野でのContent-based の本もいくつかあります。
Content-Based Second Language Instruction: Michigan Classics (Michigan Classics S)


posted by 村上吉文 at 15:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年04月22日

視聴者の写真が自動的に挿入される映画

最近の動画編集の自動化には驚かされることが多いですが、facebookとからむと、こんなこともできるんですね。

http://www.stellaartois.com/Cannes/website/index.php?country=UK&language=en

こんな風に、facebookの私の写真が映画の中に挿入されています。登場人物が手にしている何枚かの写真のうちの一つが、facebookのプロフィールに掲載されている私の写真だったりします。
別のシーンでは透明な封筒のようなものの中にこの写真が入れられるんですが、違和感がまったくありません。

fb movie01.jpg


別のシーンに出てくるのが、下の人物が手にしている地図。これはハノイ北部の、まさに僕が住んでいる地域の地図ですね。で、「この人物はここにいる」とか言ってるわけです。

fb movie02.jpg


ご覧になりたい方はこちらまでどうぞ。
http://www.stellaartois.com/Cannes/website/index.php?country=UK&language=en

まだfacebookに入っていない人は、学生に「私を招待して!」と言ってみてください。
学生はほとんど参加していますから。
タグ:Facebook
posted by 村上吉文 at 07:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年04月16日

コンテンツベースとか内容本位とかの日本語教育

前回の記事で
「志し高く」、かっこいいですね!
と書いた「孫正義LIVE2011」のスピーチですが、その後、いろいろなところで評判になっていますので、もう一度書いておきます。

有名なところではこちら。
「宝のスピーチ」
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20100403

それからこれかな。
「孫正義LIVEはスティーブ・ジョブスのスピーチを上回る日本語スピーチの最高峰だった!」
http://blog.livedoor.jp/tabbata/archives/50863749.html

他にも、「孫正義LIVE2011」というキーワードでブログ検索すると13,000件もヒットします。間違いなく、多くの人の心をつかんでいるんですね。
http://www.google.com/search?q=%22%E5%AD%AB%E6%AD%A3%E7%BE%A9live2011%22&um=1&ie=UTF-8&tbo=u&tbs=blg:1&sa=N&hl=ja&tab=wb

で、こういう教材を利用するには「Contents based」とか「内容本位」とか言われているコースデザインの概念を理解する必要があります。

というのも、基本的にはコースデザインは、まず「目標とする技能」があり、そこから「現状の技能レベル」を引いたものが「身につける技能」である、という考えがあるからです。で、その「身につけるべき技能」をスモールステップで簡単なものから学ぶわけですね。

一方の「内容本位」のコースデザインは、日本語ではなく、それ以外のたとえば日本語のアニメなどの「コンテンツ」があり、それを楽しむ過程を通して日本語を学んでいくというアプローチです。学ぶべきことを先に決める先行シラバスに対して「後行シラバス」と呼ばれる概念もちょっと近いですね。(ただし、内容本位でも先行シラバスでコースデザインすることも可能ですし、私自身もそういった教材を開発したことがあります)

これに関しては、青山ミカさんのtweetで知ったんですが、今度、牧野先生の講演があるんですよね。
AJALTの夏の公開講座。プリンストン大学の牧野成一先生がアニメ「千と千尋の神隠し」を使った内容本位の日本語教育について、講義をされる。 http://www.ajalt.org/kenshu/koukai.html http://twitter.com/yutakamika/status/11790866104

似たようなイベントについては、去年の七月にMSDさんもブログでふれています。

「プリンストン大学教授 牧野成一氏の講演を見た。」
http://msdkyoto.seesaa.net/article/123282348.html

さて、こういう「内容本位の日本語教育」というと、古くは文学が中心で、最近でもこういうサブカル系ぐらいしかなかったんですよね。

以前、スティーブ・ジョブズの英語のスピーチをネットで聴いたときに、「分身の術」を使って簡単なインタラクティブ教材にしたら非常にウケたことがありまして、その記事は今でもこのブログのブクマ一位になっています。ただ、そのときに痛感したのは、「日本語教育でもこういうコンテンツがほしいなあ」ということ。

その意味で、今回冒頭にご紹介した孫正義さんのようなスピーチが人気を博していることは、僕にとって非常にうれしいわけです。ビジネス日本語関連に関わっていて、内容本位のコースデザインをやってみたい人にとっては、非常にいいコンテンツなのではないでしょうか。もちろん、日本語で自分の可能性を切り開きたいと願っている学習者にとっては、もしかしたらまさに人生を変えるような刺激になるかもしれませんよ。
posted by 村上吉文 at 08:32 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年04月14日

就職のための日本語

いやー、現場っていいですね!
私の仕事は書類と会議がほとんどで、「現場」といえば普段は教師研修のセミナーなどなのですが、先日は久しぶりに日本語学習者を対象にした授業をしました。

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posted by 村上吉文 at 07:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年04月07日

「教育とは変化し続ける世界への適応力をつけさせること」カナダNB州の動画のご紹介

この動画、かっこいいですよ。Stephen Downesが紹介していたんですが、日本語教師に限らず、教育に関わる者は必見です。
動画はこんな感じで始まります。
最後にビデオデッキのトラッキングを調整したのはいつですか?
最後にフィルムを現像に出したのはいつですか?
最後に修正液を使ったのはいつですか?
最後に公衆電話を使ったのはいつですか?
最後にテレビのチャンネルを変えるために立ち上がったのはいつですか?

教育はどうなのでしょう。
気がついていますか?
次の十年で黒板もCDも机も学年もロッカーも教科書も通信簿も使われなくなることを。



後半、「想像してみてください」と未来的な授業の例を紹介しておいて、「気がついていますか? これらの授業は今日(こんにち)ニューブランズウィック州の公教育で実施されているのだということを」と持ってくるところなんか、なかなかニクイですね。そして最後にはしっかり「あなたが関わることが、子どもたちの未来を保証するのです」という主張を訴えて終わります。

内容はもちろんですが、音楽もかっこいいです。
で、驚くのは、これを公的機関が作ったということですね。何となく、日本の文部科学省がこんなわくわくするような動画で主権者に「教育にもっと関われ」なんて主張するとは、ちょっと想像しにくいとは思いませんか。首相官邸のウェブページに載っている動画も、無難な内容ばかりですよね。もちろん、動画で説明したり主張したりするようになっただけでも以前に比べればずいぶん進歩しているとは思うんですけど。

さて、この動画では21世紀の教育について、以下のように分析しています。
まず、「気がついていますか? 今の上位十種の職種は2004年には存在していなかったことを。」とした上で、今の子供たちは死ぬまでに14の職業を経験するだろうと予想し、「教育とは変化し続ける世界への適応力をつけさせること」だと主張しているんですね。つまり、学校で学んだことだけでは新しい職業には対応できないので、「知識を伝える」だけでは充分ではなく、現在はまだ存在していない未来の職業にも対応できるようになることが必要なわけです。

この点、日本語学習ポータルサイト「nihongo e na」の開発で技術的な部分を担当された角南さんの以下の文章を彷彿とさせますね。
僕は特にインターネットがもたらす、教育観のパラダイムシフトにも重要な側面だと思ってるんですよね。アナログをデジタルにすることでこんなに便利に、というのももちろん1つの魅力です。でもインターネットを使うことで、教科書的な知識をただ伝達するだけの授業から、渾沌としたリアルなものに学習者が主体となって接することで学んでいく授業へ、授業の性質を変えることもできる。これは教師の教育観・学習者の学習観をひっくり返すことにもなるので、痛みも伴うものです。でもそれだけの価値があると僕は思うんですよね。
http://withcomputer.jp/jlem20100327.html

ここでは未来のこととして語られていることが、カナダのニューブランズウィック州では今日すでに行われていることで、納税者に「教育にもっと関われ」と主張されているわけです。われわれはこの違いに留意したいと思います。
タグ:YouTube
posted by 村上吉文 at 20:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年04月05日

ToDoリスト Google Tasks がフルスクリーンに対応

タスク管理は皆さんどのように行っていますか?
この分野の無料で使えるツールとして定番なのがRTM(Remember The Milk)で、ご多分に漏れず私もお世話になっていました。
これは無料なのに高機能で、生産性を上げたり、漏れを防いだりするには本当に役に立ちます。

ただ、残念なのがちょっと敷居が高いこと。RTMを使ったことがない人にとっては、新たに登録をしなければならないし、メールなどで入ってくるタスクをRTMにコピー&ペーストするのもちょっと面倒です。

いや、実はコピペが面倒くさいなんて、RTMを使っている間はまったく考えていなかったんですが、Google Tasksを使ってみたら、いかにそれが面倒だったのかがよく分かりました。

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posted by 村上吉文 at 07:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年04月03日

日本語学習ポータルサイト「NIHONGO eな」

年度が替わって、いろいろ新しいウェブページがオープンしていますね。

今日ご紹介するのは国際交流基金の関西国際センターが四月一日に公開した日本語学習ポータルサイトの「NIHONGO eな」です。こういうネーミングのセンスが、何というか、まあ、ね? ちょっとその、アレなんですけど、とりあえず、URLをご紹介します。


http://nihongo-e-na.com/

僕も知らなかったような様々な学習用ツールが載っていますよ。
まだsmart.fmもLang-8も載っていないみたいですから、これからどんどんリソースは増えていくものと思います。
承認制ですが、各ページにはコメントもできます。

このサイトにはかわいいキャラクターがいて、かれらの名前は「eジェント」と書いて「エージェント」と読むんだそうです。こういうネーミングのセンスが、何というか、まあ、ね? ちょっとその、アレなんですけど、とりあえずカワイイですよね。


まだ載っていない便利ツールがあったら、みなさんもぜひ「NIHONGO eな」の皆さんにお知らせしてあげましょう。

技術的な部分は「日本語でケアナビ」の角南さんが担当されたようです。相変わらず、いいお仕事されていますね。

角南さんはご自分のブログの最新エントリーでも、この「NIHONGO eな」について、次のように触れています。
最初に結論っぽいことを言っておくと、僕は「これからのe-Learningは個人ベースが基本になる」と思っています。

研究会では、指定したページのテキストにルビをつけたり、マウスオーバー時に訳が出るツールを紹介しましたが、今後もこういう「Web上のリソースを活用する便利ツール」はどんどん出てくるでしょう。ミニマムで、使い勝手の良いものが次々と。ちょうどJavascriptのライブラリみたいにね。これを使って個人レベルで学習するというのが、e-Learningのひとつの流れになると思います。実際、英語をそういうやり方で勉強してる人はいますよね。日本語だって似たようなことできますよ、というのが、先日公開した日本語学習ポータルサイト「NIHONGO eな」のコンセプトでもあります。

「日本語教育のe-Learningのこれから」
http://withcomputer.jp/?itemid=163

これには僕も全面的に賛成です。今の職場でやっていた「自律学習支援通信教育プログラム」のコンセプトもまさにこんな感じでした。

【参考】
むらログ:オンライン教材
http://mongolia.seesaa.net/tag/articles/%83I%83%93%83%89%83C%83%93%8B%B3%8D%DE

角南さんのブログ「withcomputer.」から「新サイト「NIHONGO eな」公開しました」
http://withcomputer.jp/nihongoena_open.html
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2010年04月01日

映画『Avatar』続編

今日から四月ですね。

さて、二月に「むらログ: 日本語教師はAvatarを見るべし!!」で紹介した映画『AVATAR』ですが、「時事ドットコム」によると2週間も前に制作者が続編を作るという発言をしていたんですね。
 キャメロン監督と二人三脚でヒット作を送り出してきたランドー氏は記者団に「われわれはアバターが成功すれば『アバター2』を作るといつも言ってきた」とした上で、続編にふさわしい筋書きが不可欠との認識を示した。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201003/2010031500415

いやー、全然知りませんでしたよ。で、さっそく検索してみたら、もう公式トレーラーまで出ています。



個人的には、この動画の一番最後に出てくる、かなり長いサブタイトルがウケました。

では!
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2010年03月24日

国際交流基金の派遣前研修で学んだこと(続)

昨日は「で、この研修で学んだことは主に二つあります」とか書いておきながら一つしか紹介できなかったのですが、あれだと研修の中身が何も役に立たなかったかのように誤解されかねないので続きを書きます。

この研修で学んだことの二点目は「基金はJF日本語教育スタンダードを、かなり本気で普及させようとしているんだなあ」ということです。何と言っても、六日間の泊り込みの研修のうち、五日間は午前か午後にスタンダード関連の勉強が入っていましたからね。

とにかくマジです。

中身はこんな感じ。続きを読む
posted by 村上吉文 at 08:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年03月23日

国際交流基金の派遣前研修で学んだこと

先週は土曜日まで一週間、北浦和の日本語国際センターに缶詰にされて派遣前研修を受けていました。(あ、申し遅れましたが、実は私、基金の試験を受けていまして、九月からエジプトに派遣されることになっています)

で、この研修で学んだことは主に二つあります。

一つは、「うっわー、世の中にはすごい人がいるもんだな」ということ。もちろんブログでは書けないような話もあるのですが、ここでご紹介できるような成果物としてはこんなものがあります。

http://j-learning.com/

これを作っているのは蟻末さんというフランス在住の人ですが、ITに興味があって『みんなの日本語』などを使っている人には最高ですよ。いろいろな機能があるんですが、例えば問題を選ぶだけでオンラインの小テストが簡単にできてしまって、しかも自動採点。クールなのはそのフィードバックで、いかにもアナログな赤ペンで書いたような「○」と「×」が回答欄に重ねて表示されます。

ちなみに、このサイトに出てくる女性キャラは『めぞん一刻』の音無響子さんをイメージしているとのことです。

蟻末さんはケニア派遣ということで、エジプトからお邪魔させていただきたいと思いますので、よろしく。

ちなみに、蟻末さんとは初めてお会いしたのですが、フランス日本語教師会のニュースレターの発行にも関わっていらして、以下の版では僕の寄稿とコラボしていました。蟻末さんが1ページに、僕が5ページに書いています。e-ラーニングに関して蟻末さんが全般的な内容を書いていらして、僕が「今後の方向性と将来性」というような内容で書いています。
「フランス日本語教師会便り 2008年4月号」
http://aejf.asso.fr/filemgmt_data/files/AEJF_tayori_49.pdf

もう一人ご紹介すると、Arima Yoshieさんというシリア派遣の女性。ひらがなとカタカナだけに特化した日本語学習サイトを作られています。

http://www.onlinenihongo.com/

ここは広告とか入っていなくて、デザインがとにかくシンプルで洗練されていますね。平仮名の筆順アニメとか、クイズなんかもあります。Arimaさんはご自分でフラッシュのプログラミングを勉強されたということで、今後が期待されますね。

その他、公開前にこのブログでも紹介した「マンガ・アニメの日本語」に関わった熊野七恵さんも今回の研修に参加していました。スペインの拠点の立ち上げということで気合いが入っています。

「マンガ・アニメの日本語」
http://anime-manga.jp/

熊野さんは基金の関西センターの常勤だし、一見まじめそうなのですが、このサイトの紹介をするときにキャラクター別の声を見事に演じ分けてしまい、某関係者に「あれは素人の声じゃない」とか言われていました。もしかしたらオタクなのかも。


さて、冒頭に「この研修で学んだことは主に二つあります」と書いてしまいましたが、そろそろ時間がなくなってきてしまったので、続きはまた明日。


【ご参考】(前回、二年前の研修で感じたことなどを書いています)

むらログ: 国際交流基金で標準とされているらしい研修スタイル
http://mongolia.seesaa.net/article/90675662.html

むらログ: 国際交流基金の専任講師が読んでいる三冊の本
http://mongolia.seesaa.net/article/90976475.html
posted by 村上吉文 at 08:31 | Comment(7) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年03月11日

セミナー「インターネットを利用した日本語学習の方法」のスライドと音声を公開

ここのところ出張などが続いて、ろくにブログが更新できませんでした。
でも、その出張をブログのネタにしてしまえばいいんですよね。

ということで、まずはホーチミンに出張して行った学生向けセミナーのご紹介です。



スライドだけでは分かりにくいので、音声も公開しておきます。

まずはSmart.fmについて説明だけしているところ。
http://ia331215.us.archive.org/1/items/OpenSeminaronJapaneseLanguageEducationinVietnam/100306_014.mp3

次に、Lang-8は実際に登録して書き込みをしてもらいました。
http://www.archive.org/download/OpenSeminaronJapaneseLanguageEducationinVietnam/100306_013.mp3

本当はこれらの音声を上記のプレゼン資料に同期させて「スライドキャスト」というのをすると便利なのですが、ちょっと時間がないので別々にアップロードしておきます。ごめんなさい。

さて、音声でも分かりますが、Lang-8の方ではセミナーが終わる前にどんどん自分たちの作文が日本人に直されているのを目の当たりにして、学生たちは非常に驚いていたようでした。

しかし、一年生にも二年生にも、この二つのサービスを両方とも知っていて、すでに使いこなしている学生もいました。このあたり、できる奴は世界のどこにいてもこういうものを見つけてきて伸びていくし、そうじゃない人は羨まれるほど恵まれた環境にいてもその利を生かさずに終わってしまう、この時代のすごさと痛さを再確認させられました。

前にも書いたことがあるんですが、もはやデジタルデバイドは国の違いではなく、人の心の中にある違いから生まれるんだと思います。

では、またぼちぼちブログを再開しますので、よろしくお願いいたします。
posted by 村上吉文 at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年03月01日

成績管理テンプレート「閻魔帳2.0」



日本語教師用の成績管理エクセルテンプレート閻魔帳がバージョンアップしました。
今度はプリントして教室内に持ち込み、出席率などのデータも参照しながら出席簿としても記入するタイプの「教室資料シート」をつけました。

担当教員に学生の一人ひとりを識別してもらうために作っています。

ちょっと環境に優しくありませんが、授業のたびに印刷して、授業中に出席状況を記入し、授業後に「閻魔帳」に入力するという利用形態を想定しています。というか、うちの職場ではそうして使います。

「写真」の部分にはデジカメで撮影した学生の写真を貼りつけてください。いうまでもありませんが、プリントする前にデータの形でペーストしてくださいね。

それにしても、あとニ年か三年したら、iPhoneかAndroidで直接入力するようになるんでしょうね。そうしたら、授業後に入力するような手間は不要になります。その頃には、この「閻魔帳」もエクセルでなくGoogleドキュメントに対応させようと思います。

ダウンロードはこちらから。
emma2.0.xls
posted by 村上吉文 at 06:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年02月27日

日本語能力試験の新試験予想問題集、N2も発売

このネタ、昨日書いたはずだったのですが、消えてしまっていますね。seesaa、大丈夫か?

同じことを二度も書くのはなかなか辛いものがありますが、要するに標記の通りでございます。三月中旬に出張で帰国するときには買って帰ろうっと。

N1(旧一級)の方はちょっと前に出ていたのですが、それに続いてN2も出版されるようです。アマゾンではまだ画像も出ていませんから、店頭に並ぶのはちょっと先になるかもしれません。



なお、ご存じの皆さんも多いかとは思いますがご本家の国際交流基金からも例題集が出ています。


他の出版社からは出ないんでしょうかねえ。

そういえば、以前ご紹介した『日本人の知らない日本語』の続編も出版されたばかりのようですので、ご紹介しておきます。


posted by 村上吉文 at 14:11 | Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年02月26日

『月刊日本語』三月号が届きました。

日本から『月刊 日本語 2010年 03月号』三月号が届きました。この号ではGoogleドキュメントを使った簡単な情報共有の方法をご紹介しています。
出版社の了解のもと、前振りの部分を転載しますね。
 情報共有編の第三弾はGoogleドキュメントです。これは昨年の二月号で添削用ツールとして簡単にご紹介しましたが、この一年でこのサービス自体がかなり進化していますし、私自身も新しい使い方について学んだことも多くありましたので、もう一度取り上げることにしました。
 Googleドキュメントは、簡単にいってしまうとマイクロソフトのワード、エクセル、パワーポイントのファイルが無料で使えて、複数の人間で共同編集したりすることが可能なソフトウェアです。インターネット上にありますので、プログラムをインストールする必要はなく、インターネットエクスプローラーのようなブラウザで使います。
 もちろんマイクロソフトの各ソフトも読み込むことができますし、逆にGoogleドキュメントで作った資料をワードやエクセルなどで開くこともできます。携帯でも見ることができますよ。
 一人だけで完成するような仕事ならまだ従来のソフトの方が使いやすいかもしれませんが、複数の教員で授業記録を残したり、あるいはクラス全員で一つの成果物を作ったりするときは、間違いなくGoogleドキュメントの方が便利です。
 さあ、まだ使っていない皆さんは、この記事を機会に、ぜひこれからオフィスの主流になるのが間違いない新しい世界へと足を踏み入れてみてください。
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2010年02月25日

デジタル・ネイティブ 〜 GoogleEarthで遊ぶ三歳児



僕も子供の頃、地球儀を回して遊んだ記憶があります。
子供の時に地球儀が身近にあった世代と、そうでない世代はずいぶん世界認識が違うんじゃないかな、と今は思うのですが、同じようにGoogleEarthで子供の時から遊ぶ子供たちは、それとはまた、まったく違う世代になるんだろうな、という予感があります。やはり、GoogleEarthからストリートビューに飛び込めるというのが、地球儀とはまったく違うんですよね。その場にそれぞれの道があり、それぞれの人が暮らしていているということが、これほど明確に認識できるツールというのは、僕が子供の頃にはありませんでした。

posted by 村上吉文 at 06:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年02月19日

日本語教師はAvatarを見るべし!!

ナヴィ語字幕つき「Avatar」公式トレーラー
http://www.youtube.com/watch?v=vepANVikaDY


(まだ観ていない人のために、一部伏せ字にしています。キーボードのctrlを押しながらAを押すと、表示されます。)

AVATAR観ました。
いいですねー! わたしゃ泣きましたよ。ラストじゃなくて飛行シーンでね。パイロットにあこがれる少年だった大人にはたまりません。
こんなに「自分の翼で空を飛びたい!」なんて思ってしまったのは、ナウシカを観たとき以来ですね。映画の冒頭でルパに再会した後、ナウシカがルパより先に城に帰るために飛び立つシーンがありますよね。あれぐらいのインパクトがありました。
他にもナウシカを彷彿とさせるシーンはいくつもあって、
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2010年02月13日

朝青龍への引退勧告は妥当だったのか。


今回の引退劇の真相は私には確認できませんが、報道されていることを100%鵜呑みにして、「一般人に暴力をふるった」ということにしておいても、それまでの横綱はそんなに品格のある人たちばかりだったのでしょうか。

たとえば、国民的大横綱だった双葉山は暴力行為で現行犯逮捕されていますが、その後、日本相撲協会理事長にも選ばれています。写真は警官隊と立ち回りを演じる双葉山です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%92%BD%E5%85%89%E5%B0%8A%E4%BA%8B%E4%BB%B6

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タグ:朝青龍
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2010年02月11日

朝青龍を引退に追い込んだ鶴田卓彦氏の「品格」

平成22年1月16日未明に発生した横綱朝青龍関の一連の不祥事は畏敬(いけい)さるべき横綱の品格を著しく損なうものである。示談の成立は当事者間の和解に過ぎない。横綱に対する国民の期待に背いた責任を免れるものではない。
 よって横綱審議委員会規則の内規5、ロの「横綱としての体面を汚す場合」により横綱引退を勧告する。
http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20100205ddm035050096000c.html?link_id=REH04

これが朝青龍への引退勧告書ですが、横綱審議委員会委員長の鶴田氏がお書きになったそうです。日刊スポーツは鶴田氏のことを以下のように書いています。
動かざるを得なかった。鶴田委員長はこの日午後、自ら東京・両国国技館の日本相撲協会に出向いた。
朝青龍の暴行問題について「重大な問題だと思っている」と言い、「私の責任で行動しなければと思った。
(他の委員とは)連絡はとっていない。委員長としての判断」と明言した。
http://www.nikkansports.com/sports/sumo/news/p-sp-tp3-20100130-590742.html

いかにも正義のヒーローが悪者を成敗したような書き方ですが、この日刊スポーツの記者、もしかしたら鶴田氏のことを何も知らないのではないでしょうか。

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posted by 村上吉文 at 06:41 | Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年02月08日

朝青龍引退に見るジャーナリズムの病理

朝青龍が引退してしまいました。いや、引退した以上、もう朝青龍という人はいないんですよね。ドルジ、本当にお疲れさまでした。ありがとう。

さて、今回の朝青龍引退の直前、厳重注意だけにとどまっていた相撲協会の対応についての国民の意識は以下のようなものでした。
相撲協会の対応は妥当 8 %
相撲協会の対応は妥当でない 70 %
どちらでもない、その他 21 %
http://news.goo.ne.jp/hatake/20100129/kiji4187.html

つまり、ほとんどの国民が「朝青龍に対して甘すぎる」と考えていたわけですね。そして、実際、引退後は次のようになっています。
朝青龍の引退表明に納得できる 42 %
朝青龍の引退表明に納得できない 42 %
どちらでもない、その他 16 %
http://news.goo.ne.jp/hatake/20100204/kiji4203.html

「納得できない」のは「引退ではなく解雇処分にすべきだった」という意見が多く含まれていますので、ここでもまたほとんどの国民が朝青龍に批判的であることが分かります。

 国民の感情としては自然なことでしょう。無理もないです。

 私自身、たとえば沢尻エリカは嫌な女なんだろうと現在も感じてしまいますし、松本サリン事件も真犯人が分かるまでは河野義行さんが犯人なんだろうと思っていました。ですから、「朝青龍は悪い奴だ」と国民の多くが思っているのも当然なことだと思っています。「だから日本人は無知すぎる」などと批判することもできません。ネットが発達してきて事態はだいぶ改善されているとは思いますが、それでも私自身だってさほど関心のないことには自分で積極的に裏を取ったりはしないものですから。

 ただ、私はモンゴルで八年ほど暮らしたことがあるので、朝青龍のことだけは日本のジャーナリズムの情報だけを鵜呑みにしないでいい状況がありました。それで、やはりこれまでの報道ぶりは不当であるというだけは書いておかないわけには行きません。

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posted by 村上吉文 at 08:19 | Comment(20) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加