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2008年02月09日

マスコミは有益なのか。時津風部屋事件と朝青龍バッシング。

 元時津風親方の山本順一容疑者が逮捕されました。
 この件について、マスコミ各社は「朝青龍騒動が終わったと思ったら・・・」というような姿勢での報道が目に付きますが、この事件が実は朝青龍騒動の前に起きていたことを、いったい何人の人が覚えているでしょうか。 
 時津風部屋の時太山が死亡したのは2007年6月25日。一方、朝青龍がモンゴルで孤児のためのチャリティサッカーに参加したのは、そのちょうど一ヶ月後の7月25日です。そして、その後、異常なまでのバッシングが執拗に繰り広げらたのは、皆さんもご存じの通りでしょう。

 この間、時津風部屋の事件をまともに報道していたのは、私の知る限り週刊新潮だけです。

 しかし、よく考えてみてください。親方が人を殺した事件と、横綱が無断で帰国した(しかもそれを禁ずる規則が存在するのかも不明)のと、いったい、どちらが大きな問題だったのでしょうか。社会の公器たる報道各社は、どちらを追及すべきだったのでしょうか。

 もちろん、「事実かどうか分からないことを報道すべきではない」という慎重な姿勢は理解できます。それ自体は評価すべきだし、今後もそうであってほしいと思います。しかし、問題はそこにはありません。なぜなら、朝青龍に関してはこの原則はまったく守られなかったからです。それどころか、明らかに事実に反する報道や、意図的に読者を誤解させるような報道で溢れかえっていました。今でも朝青龍は腰骨がポキッと折れていたはずなのにサッカーをしていたと誤解している人が、おそらく国民の過半数を占めているでしょう。

 報道の自由のない国に暮らしていたこともありますから、私も報道の意義は体で理解できています。しかし、今の状況は、報道による弊害があまりにも大きすぎるのではないかと思います。

 朝青龍騒動に限らず、インチキな霊能師のバラエティや、ゴールデンタイムの芸人イジメ・・・。これらが、本当に社会を望ましい方向へと導くものでしょうか。

 どうか報道各社には、社会の公器たる誇りを思い出していただきたい。大学を卒業して入社したての頃の初心を忘れないでほしい。

 今回、時津風部屋の事件を受けて、朝青龍はその間のバッシングに関しては何も触れず「とても残念。真摯(しんし)に受け止めることが大事。自分は精いっぱい頑張るだけ」と語ったそうです。一方、報道各社は傷害致死事件について報道しないでバッシングばかりしたことについて、何か反省があったでしょうか。どちらに「品格」があるのか、この対比だけでも明らかだと思います。


 なお、朝青龍に関する一連のバッシングについては「朝青龍バッシングに見るマスコミの不勉強」というエントリーの最後にその他の各記事がまとめてあります。
posted by 村上吉文 at 06:54 | Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
 やっと逮捕されました。しかしまだ時太山君を見殺しにした多くの人の罪があると思います。私の方にもちょっとしたバッシングのようなこともありました。逮捕されいろいろ出てきています。時太山君の悲鳴を聞きながら、親方は平然とメシを食い酒を飲んでいたそうです。結局高砂部屋が今一番力士が育つのによい環境にあったということなのではないでしょうか?朝青龍関も早く怪我を治し、元の年間最多勝記録を更新した時のようなすばらしい強さを発揮してほしいと思います。でも日本国民は朝青龍関に見えないところでやさしかったと思います。成田山新勝寺の節分豆撒きの時、兄貴分の朝青龍関が降る雪に感激してウワーと空を見上げるのを、弟分の白鵬関が「何してるんですか?(笑)」という表情で笑って見ている写真が印象的でした。ファンも笑っていたように思います。やはり朝青龍関の人気は絶大だと思いました。
Posted by 金港人 at 2008年02月10日 16:33
辻村先生の件、大変でしたね。
私もあまりネガティブなことは書かない主義なのですが、朝青龍の件でその禁を破り、あのころは不愉快な日々を送りました。もちろん、横綱の比ではないともいますが。

それにしても、優勝は逃したものの、あの笑顔が戻ってきて本当によかったです。
Posted by 管理人 at 2008年02月11日 18:40
 別に・・・と言いますと誰かになってしまいますが、特段どうということもありません。
 朝青龍関のほうがもっとつらかったと思いますので・・・
 せっかく相手のことを考えた暖かい記事を書いてあげたつもりなのに、全くの台無しでそちらが残念です。
 
 
Posted by 金港人 at 2008年02月14日 06:14
 お久しぶりです。時津風部屋事件で暴行実行者の3人の兄弟子達も逮捕されましたね。年齢も25歳24歳22歳と、漸く名前もはっきりと書かれました。

 朝青龍(現27歳事件当時26歳)とあまり変わりません。と思ったりしますが。

 彼等に対し、どの様なバッシングが出てくるのかと思ったら、良くある事ですが、親しい人のコメントで「そんな事をする人とは・・・」。

 実はこれが良くあるパターンでしょう。それは良いですが。

 容疑者に対しては個人攻撃より、問題の背景を世に問う、それはわかりますが。

 例えば、彼等の言葉とされる「親方の言うことは絶対的だった」
 これは、20歳を遙かに超えた人間の発言として許されるのか?
 こういう切り口で問題提起をするマスコミの姿勢がどうも見えない様な気がします。

 もっとも、そういう問題意識で報道に心がけたら、朝青龍騒動などに取り組む暇もなかった筈。

 やりきれませんね。外国に来てその国の悪意あるマスコミに徒手空拳で対するモンゴルの若者と特殊社会における悪習に何も疑問も持たず犯罪を犯す日本の若者。

 それと、私はアメリカという国は嫌いですが、イチローがメジャーに行った初めの頃のアメリカのイチローに対するマスコミの姿勢と
 朝青龍がこれ程実績と相撲界に対する貢献がありながら、それに対する日本のマスコミ。

ちょっと日本が情けない。(ちょっとかな?)

 しかし、こと朝青龍に対するマスコミの態度ですが、やはり現場の記者の感情的な姿勢が報道として現れていると思います。おそらく彼等は「この日本の事をよく知りもしないモンゴルの生意気なガキが」という心が見えると思います。大人じゃありませんね。
 我々日本人にとって朝青龍を「いじめ」という日本の否定されるべき「日本の悪習」で追い詰めるマスコミは明らかに「有害」だと思います。さらに相撲界のすぐに改善、改革するべき事についてそれを何も示す事も出来ないマスコミが朝青龍に「下がれ」と怒鳴りつけられても当然です。

しかし、時津風事件で朝青龍が発言した「残念です、真摯にうけとめて、自分は相撲で頑張ります」というこの言葉を聞いて愕然としませんか。これは北の湖が本場所初日に挨拶する中で言わなければならなかった言葉だと思います。

Posted by かっちゃん at 2008年02月16日 11:51
>>楽に稼げるアルバイトの件。情報載せておきます(´-ω-)♪ http://ylm.me
Posted by 私だ at 2012年03月09日 02:27
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