2007年08月20日

横綱審議会は正しく機能したのか

さて、今日は昨日ご紹介できなかった方のyoutube動画についてです。


http://jp.youtube.com/watch?v=yyyorbDbJCc
ここで、横綱審議委員会の船村徹さんが、以下のようにコメントしています。

「ケガなのになぜサッカーができるのか」
「骨折で(全治)6週間でしょ」
「それでサッカーができるわけがない」

これは、「朝青龍バッシングに見るマスコミの不勉強」に書いたとおり、明らかな事実誤認です。普通のポキッと折れる骨折ではなく、疲労骨折なのですから、スポーツは継続できるわけです。

村上龍さんが専門家に聞いたら、全員が「相撲を取ることはできないけど、お遊びの草サッカーはできる、というような腰の故障は考えられる」と応えたという件もご紹介しました。

上記の動画で、横綱審議委員会の船村徹さんは、「疲労骨折」とは言っていません。そもそも、疲労骨折であることを聞いていなかった可能性もあるし、聞いていたとしても、それが何たるかを知っていたのか疑問がわきます。

ここで、船村徹さんの経歴をウィキペディアから引用してみます。
船村徹(ふなむら とおる、1932年6月12日 - )は、日本の作曲家で、日本音楽著作権協会の会長や、横綱審議委員会委員、保守系国民団体「日本会議」会員等も務めている。本名は福田博郎(ふくだ ひろお)。栃木県塩谷郡塩谷町出身。東洋音楽学校(現・東京音楽大学)ピアノ科卒。演歌作曲家の大御所と知られ、手掛けた曲は約4500曲にのぼる。

ウィキペディアには主な作品のリストもあり、作曲家としての業績がすばらしいことが分かります。しかし、スポーツ医学の分野で信頼できる判断ができるとは、残念ながら思えません。

なお、この動画で注目していただきたいのは51秒あたりからです。写真撮影用に大きな優勝杯を持つ朝青龍が、明らかに痛そうな顔をしています。
asashouryuu.jpg
隣から酒が注がれているので、最初は酒を飲んだときの「アルコールきついなあ」という表情だと思っていたのですが、よく見ると飲んでいないことが分かります。肘が仮病だとしたら、このような表情は説明が付きません。

閑話休題。

横綱審議委員会については、今度の処分に大きな役割を果たした可能性が考えられます。少なくとも、委員長の海老沢勝二さんは、処分が決定された理事会の前日と、直前の二回にわたって、圧力をかけています。
理事会の直前に横綱審議委員会の海老沢勝二委員長から北の湖理事長に直接、厳正な処分を求める電話も入った。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20070802-OHT1T00039.htm
海老沢勝二委員長から前日、「横綱の行動は軽率であり、厳正な処分を求める」とした要望があった。
http://www.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20070801it04.htm

横綱審議委員会会長の海老沢さんについては、すでに語る必要もないとは思いますが、知らない方はこちらでだいたいのことは分かると思います。経歴を見ても、スポーツ医学について充分な知識がある方だとは思えません。

では、横綱審議委員会に、誰も判断能力のある人はいなかったのでしょうか。

私の知る限りでは、千葉大学大学院医学薬学府長の守屋秀繁さんなら、きちんと「疲労骨折とは何か」を海老沢さんや船村さんに説明ができた可能性があります。しかし、報道されている限りでは、守谷さんは「まずは事実確認が必要」ぐらいしか発言していません。

船村さんの発言に見るとおり、今回の朝青龍バッシングは「骨折でサッカーができるわけがない」という明らかな事実誤認によるものです。相撲協会はすでに仮病疑惑を明確に否定していますが、横綱審議委員会委員長の協会への申し入れは適切だったのか、委員であり、医療関係者でもある守谷さんがきちんと説明するべきなのではないでしょうか。

参考:横綱審議委員会のメンバー
氏 名 役 職 就任年月
石橋義夫 共立女子学園理事長 2000年9月
井手正敬 元JR西日本取締役相談役 2005年3月
内舘牧子 脚本家、小説家 2000年9月
内山斉 読売新聞グループ本社社長 2005年5月
海老沢勝二 前NHK会長、読売新聞東京本社調査研究本部顧問 1999年5月
大島寅夫 中日新聞社社長 2007年3月
澤村田之助 (6代目) 歌舞伎俳優、人間国宝 2003年7月
鶴田卓彦 日本経済新聞社相談役 2003年3月
船村徹 作曲家 2003年5月
松家里明 元日本弁護士連合会副会長 2005年3月
守屋秀繁 千葉大学大学院医学薬学府長 2007年3月
山田洋次 映画監督、脚本家 2004年1月



昨日のエントリーのコメント欄で、
URLも示さず、「コメントが明らかに事実でない」と書いてしまう管理人さんこそ、検証不可能なイメージ操作をなさっているのではありませんか?
というご指摘を受けました。これに対して「ななし」さんが「Asa Suspended For Soccer」のURLを示してくださいましたが、もしかしたら私の
サッカーのシーンが放送されているテレビ番組の動画は、今のところyoutubeに二つしか上がっていないようです。二つしかないうちの一つが、こんな偏った内容のものなのです。(もう一つの方も、コメントの部分であきらかに事実に即していないものです)
という部分に対するものかもしれないと思いましたので、補足しました。
posted by 村上吉文 at 06:17 | Comment(7) | TrackBack(4) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
委員のリスト初めて見た。

JRの井手は福知山線の事故の元凶として非難されているし、日経の鶴田は巨額の使途不明金で内部告発されてる。内館はドロドロのドラマが得意。

この人たちに品格を語る資格がないのは確かだ。
Posted by これはひどい。 at 2007年08月20日 16:02
引用された映像を見ましたが、ちゃんとVTR後に適切にフォローされてますし、
これは割とフェアな部類に入る報道ではないですか?
少し穿った見方をすれば、それがあったから前回エントリでは
リンクしなかったのではないかと思えてしまいます。

>委員長の海老沢勝二さんは(中略)圧力をかけています
海老沢氏がまるで悪人みたいな書き方をされていますが、
申し入れは各委員の意見を聞いた上で行ったものですし、
仮に疲労骨折の認識が不足していたとしても
横綱の行動が軽率だったという事実は消えません。

>今回の朝青龍バッシングは「骨折でサッカーができるわけがない」という
>明らかな事実誤認によるものです。
これまたもの凄い偏った見方ですね。
診断書を出した医師でさえサッカーすることは想定してなかったのに。
(8/9週刊新潮)

そもそもの発端は朝青龍が入院が前提の診断書を出して本業を休んだのに
入院どころか元気に走り回っている姿を晒してしまったことですよ。
最初から診断結果を正しく伝えていればこんなことにはならなかったはず。

「骨折でサッカーできるわけがない」が事実誤認だとしても、
「サッカーできるなら巡業に出れるはず」と考えるのは当然。
土俵入りとか握手会とか色々な方法で参加できたにも関わらずしなかった
=本業をおろそかにしたと言われても仕方ないのでは。

事前の高砂親方の「入院してしっかり治すように」という指示
巡業部の「少しでも良くなったら土俵入りだけでも出て欲しい」という要請
北の湖理事長の「誤解されるような行為を取らないように」との通達
にも関わらず当の本人は休場届が受理される前に帰国&サッカーですから、
そりゃ関係者が怒るのも無理はないでしょう。
Posted by こうなったら誰でも叩くってか at 2007年08月20日 21:37
今の理事長は巡業と怪我が重なっても、自分の出来る範囲で参加(わんぱく相撲、握手会、土俵入り)などをしていたわけで。 巡業=相撲では無い、幅広いFANサービスという点を抑えておかないと話が全然変わってきてしまいます。過去何度も注意された無断モンゴル帰国をまたやった事だけでも問題ですが、チャリティーサッカーが可能なら巡業に参加(相撲は無理だが)は十分可能。
もし今回の巡業がモンゴルであった場合は?
横綱は間違いなく、まわし姿を生で見せたいと参加したでしょう。もちろん怪我があるので相撲は不可能でしょうが。それでも盛り上がるでしょう。 それとマスコミの仮病疑惑報道はいつものマスコミのやり方であり、問題大有りですが相撲協会は怪我を認めた上での処分です。横綱、相撲協会、マスコミ、これらは別々の問題であり、マスコミ、協会に問題があるからといって横綱の行為を正当化する事は出来ません。
Posted by 簡単な話では? at 2007年08月21日 01:14
サッカーは巡業前のことです。それを見て協会は巡業に出れるはずと言いながら、参加を拒否したのです。そのため朝青龍は参加できませんでした。怪我の具合を見て合流する予定だったのに。
協会の下した短絡的な処分こそ、かえって誤解を招いてると思います。
Posted by おつです at 2007年08月22日 03:17
上の方に補足させていただきますと。
「既に診断書付の休業届けが、出ているので、出たいと言っても出て貰いたくない」
こういう趣旨で、大島親方は言ったそうです。
本人が提出した診断書を逆手にとった卑劣な言動ですね。

おっしゃる様に7月25日には高砂親方は朝青龍の巡業休業を発表する際に「肘、特に左肘が悪い、巡業には治療の様子を見て途中から参加するかも知れない」こういう趣旨で発言していました。

その二日後に、巡業部会開催、朝青龍が元気でモンゴルでサッカーをやっている事に怒り狂った(芝居でしょ)巡業部は「朝青龍巡業欠場」を決定したそうです。なおこの「決定権」は巡業部にあるんだそうです(未確認)。

さらに言えば白鵬が全勝優勝した夏場所後半に朝青龍が後半に崩れた頃「朝青龍は、肘を痛めている」と同じ発言を高砂親方はしていて一貫して肘を痛めていると言っています。

恐らく大島親方は協会指導部に対する私怨で「朝青龍討伐のチャンス」を狙っていたんだと思います。朝青龍の故障も、「仮病でない」という事もちゃんと承知の上で仕掛けたものでしょう。
Posted by かっちゃん at 2007年09月07日 15:02
横審の内館牧子さん!あなたは誰かを引退させよと言ってますが、今回の力士が亡くなったことについてはどういうお気持ちなのかを公表してみなさい。あなたは相撲の社会を知らない。
今回の事件で日本人の力士を希望する若者は減る。外国人力士は外国人だから、それに対して引退せよなど言わずに、それぞれの力士の生きてきた世界を知るべきです。
もう相撲が国技であるなどと言わずに、野球・サッカー・柔道のように国際化を図るべきこと。
あなたのような人に相撲を語る資格はない。
Posted by Vladimir Vysotsky at 2007年09月28日 14:35
横綱審議委員会は、相撲を大切にしているとは思えない.

大切にしているのは、「自分の売り込み・立場」ではないか?

今の相撲が「国技」であるというには、審議委員会もしっかりしなくてはならない.

日本のグローバル化がうまくいかないから、相撲のグローバル化もうまくいかない、それが国技だというのは、あまりにも国技がかわいそうではないか?
Posted by ささき のぶひこ at 2008年11月25日 01:29
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