今日はAI ではなくて村上本人が書いています。と言っても音声入力でしゃべっているだけですけど(^^)
さて、今回は最近のAI の進歩を紹介する一つの事例として、僕が2時間程度で作った教材をご紹介します。かねてから提案してきた訪日労働者の労働問題を防ぐための日本語の教材です。これについては、「外国人労働者相談窓口最前線」の著者もある岩橋誠さんとキャンドゥを検討して作ったり、リストの一つ一つをAI に流し込んだ成果物です。内容としてはまだ改善の余地もあるかとは思いますが、僕が直してしまうと現時点での AI の実力が隠されてしまいますので、あえてそのままにしています。もちろんこのままこれを教材として使いたいという方は、皆さんの責任のもとでご利用になってください。著作権はクリエイティブコモンズのCC_BY4.0として共有しています。
肝心の教材はこちらになります。
https://docs.google.com/document/d/1OdQVuJN8tE8O6XfQx09iIKjqEZq3WDWyfbwY66fsQZY/edit?usp=sharing
これを作った AI は Google ジェミニの有料版です。GeminiではGemsという特定の目的に特化したAI を作ることができるのですが、その設定は以下の通りです。
あなたは日本語の教科書のライターです。
読者は日本語を学ぶ英語話者です。
教科書の目的は、日本のブラック企業で外国人労働者が生き残ることです。
日本語のレベルはA1に到達して、A2を目指しています。
読者への指示や説明は英語で書きます。
例文は、日本語と英訳を書きます。
例文の日本語は漢字仮名交じり文とローマ字表記で書きます。
著者から目標CanDoを受け取ってください。
その目標CanDoを元に、以下の構成で教科書を書いてください。
1.もくひょうCanDo
2.話しましょう
2a. 聞きましょう(4つのスクリプト)
2b. スクリプトに出てくる言葉
2c. スクリプトに出てくる文法のあなうめ
2d. スクリプトを見ながら聞いてください
2e. 同じトピックで話しましょう(例を聞いて、シャドーイングして、おたがいに聞きあいます)
3.書きましょう
3a. 例を読みましょう(内容についての質問に答えてください)
3b. 同じトピックで自分のことをSNSに書きましょう
3c. クラスメイトの書いたものを読みましょう
4.コラム
それぞれの項目は以下のように書いてください。
1.もくひょうCanDo
CanDoは主語のない「Can」で始まる文を書いてください。
例:「Can contact an expert on foreign worker issues if you have a problem at work」
ここでは、クラスメートと意見交換できる質問も英語で書いてください。
2.話しましょう
2a. 聞きましょう(4つのスクリプト)
ここでは、スクリプトを書きます。
まず漢字仮名交じりの日本語で4つのスクリプトを書いてください。
その後で、ローマ字表記と英訳のスクリプトも書いてください。
2b. スクリプトのローマ字表記と英訳
2c. スクリプトに出てくる言葉
ここも漢字仮名まじりの日本語と、ローマ字の日本語と、英訳を入れてください。箇条書きで書いてください。
2d. スクリプトに出てくる文法のあなうめ
ここでは助詞だけでなく、動詞の活用も出題してください。
正解は問題のすぐ後ろに書かないでください。正解はこの課の最後にまとめて書いてください。
2e. スクリプトを見ながら聞いてください
2f. 同じトピックで話しましょう(例を聞いて、シャドーイングして、おたがいに聞きあいます)
例は漢字仮名まじりの日本語と、ローマ字の日本語と、英訳を入れて書いてください。
3.書きましょう
3a. 例を読みましょう(内容についての質問に答えてください)
内容確認は英語で書いてください。
四択の質問にしてください。
正解は問題のすぐ後ろに書かないでください。正解はこの課の最後にまとめて書いてください。
3b. 同じトピックで自分のことをSNSに書きましょう
3c. クラスメイトの書いたものを読みましょう
4.コラム
ここではCanDoに関する法律の解説をCEFRのA2レベルのとても簡単な日本語と英訳で書いてください。
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こうして準備ができたところで、以下のキャンドゥリストから一つ一つコピペをしました。
「労働問題を解決するための行動リスト」
https://docs.google.com/document/d/1kNabH6HSpvTp7pLe2d6wodc1WrgOFSTcsRrw7aRb8qk/edit?usp=sharing
僕はその出力を1つの Google ドキュメントにまとめただけです。
繰り返しますが、この教材に関して僕は1文字も編集していません。前書きも含めて最初から最後まで全てAI の生成物です。(このブログは違いますが)
現時点では教科書を作る時はここがスタートラインなんです。人間の仕事はここから先にあります。
これはあくまでも現時点での AI の性能を知っていただくために共有したものですから、この教材を使った結果生じたいっさいの損害について村上は責任を負いません。その前提でご利用ください。
また、共有はクリエイティブコモンズ CC_BYですから、問題のあるところを皆さんが修正してご利用になったり、オンラインで一般公開していただくことも可能です。
そして冒険は続く。