冒険家の皆さん、今日は最近の僕のヒンディー語の勉強方法をご紹介します。
これはGoogleアシスタントの通訳モードを使ってヒンディ語を学ぶという方法です。このアプローチを試した理由は、音読がとても効果的だという意見がある一方で、僕はその考えにはちょっと否定的だからなんです。僕はいつも、「音読よりも一人言を積極的に話すほうが話せるようになるよ」と主張しています。しかし、英語であれば自由に一人言で練習できますが、僕のヒンディ語のレベルでは、一人言での練習にはまだちょっと難しいんですよね。
そこでGoogleアシスタントの通訳モードを使えば、一人で話すような練習ができるのではないかと思って、試してみました。結果として、この方法はとても役に立つと感じています。歩きながらでも、音読やリピートのような練習が簡単にできます。
今、この話を読んでいる皆さんには、もしGoogleアシスタントの通訳モードを使った経験があれば、その状況を思い出していただきたいです。この機能は多くの学習環境で活用できると思います。もちろん、Googleアシスタント自体を使ったことがない方や、それが使える環境にいない方もいるでしょう。まず、そういった方のために、Googleアシスタントとは何かを簡単に説明します。端的に言えば、それは非常に基本的な人工知能です。おそらくChatGPTが登場する前には、広く普及しているAIの中で最も高度なものだったと思います。
具体的に何ができるのかというと、いろいろなインタラクションが可能ですが、基本的には音声によるものです。最も頻繁に使用される機能はおそらく音声検索でしょう。その他にも天気予報の確認、リマインダーやアラーム、タイマーの設定、音楽の再生、テキストメッセージの送信などができます。Androidデバイスで主に使用され、電話をかける機能もあります。僕が特によく使用するのはカレンダー管理です。例えば、「明日の午後2時にこの予定を入れて」と言うだけで、自動的にカレンダーに予定が追加されます。
そして、これらの便利な機能の中には、この通訳モードも含まれています。
通訳モードを起動する方法は、スマートフォンのホーム画面にあるホームボタン(物理的なボタンではなく、画面に表示されるボタン)を長押しすると、Googleアシスタントが起動します。そして「何のご用でしょう?」と問いかけてくるので、日本語で「ヒンディ語でこんにちは」と指示します。注意点としては、ヒンディ語で「ナマステ」と言うのではなく、日本語で「ヒンディ語でこんにちは」と指示するだけです。
そうすると、Googleアシスタントは自動的に通訳モードに切り替わり、「日本語のこんにちははヒンディ語でナマステです」といった具体的な説明を初めに提供します。ただし、初回の説明が終わると、その後はユーザーが日本語で何か言うだけで、それに対応するヒンディ語だけをすぐに教えてくれます。当然、これは画面上でも表示され、音声でもヒンディ語が出力されます。
この機能を活用して、僕は一人言で日本語を続けて話します。特に高度な内容を話す必要はありません。僕のヒンディ語のレベルで、「第二言語習得に人工知能が役立つ」といった話題はまだ少し難しいので、もっと日常的な話題を選びます。例えば、「私はこれからシャワーを浴びます」や「体重を測ります」、「体重が増えていたので悲しいです」といったことをGoogleアシスタントの通訳モードに話します。
そうすると、話した内容が即座にヒンディ語に翻訳され、それがテキストと音声で出力されます。僕の場合、音読に近い練習を行いたいので、ただ聞くだけでなく、翻訳されたヒンディ語もリピートしています。
ここで注意すべきは、特に難しい表現を使う必要はない、という点です。つまり、自分のヒンディ語のレベルに合った日本語を使用する必要があります。僕の場合、日本語は母語なので、比較的難しい表現も可能です。しかし、そのような日本語をそのまま使うと、翻訳されたヒンディ語は僕にとって難しすぎます。言い換えれば、そのレベルのヒンディ語はもはやネイティブレベルに近いものが出てきてしまいます。
ですので、僕は「これからシャワーを浴びます」といった簡単なフレーズや、「体重が増えたので悲しい」といった日常的な表現を日本語で言い、それをヒンディ語に翻訳してもらい、理解できるレベルに保っています。
この方法は僕にとって楽しい学習法であるため、今後も続けていくつもりです。
最初に「音読にはあまり賛成していない」と述べましたが、音読の良い側面についても考察する価値があります。一つは、文字からのインプットが得られることです。また、文法的な要素、例えば英語なら三人称単数の現在形に「s」がつく場面などに、自分で発音しなければ気づかないことが多いです。その点では、こうした言語形式に気が付きやすいという意味でも、音読が有用であるとは言えます。
しかし、音声学的なインプットとしては、学習者が自身の発音を聞いても、それほどメリットはありません。ヒンディ語を例に取ると、日本語の「ラ行」に相当する音素が5つも存在します。そのうち1つは英語の「L」に近く、僕にも理解可能ですが、残りの4つは正直、全くわかりません。そのため、僕が発音する際にもこれらの音を区別できていない状態で行っています。ですから、僕がそれを何度聞いても、音声学的なメリットは存在しないのです。言い換えれば、それは無駄であるとも言えます。
それに対して、Googleアシスタントなどで発音を聞く場合、少なくとも僕の発音よりははるかに正確な、そしてインド人にも理解される発音が得られます。音声学的には、このような音声を聞く方が有益であると考えます。
また、すでに知っている語彙や文法についても、新しい表現方法に驚くことは多々あります。この点は、音読でも同様です。現在は通訳を聞いて繰り返す方法を採っていますが、今後はまず自分でヒンディー語で話し、その後にGoogleアシスタントで通訳をしてもらう方法を試す予定です。これによって、話す力が向上するのではないかと思います。
BNKの皆さんも、Googleアシスタントの通訳モードで学習を試みたいと感じたなら、ぜひ自分で試していただきたいと思います。
この内容は以下で音声版を聞くこともできます。
「Googleアシスタントの通訳モードでヒンディー語を勉強中」 - LISTEN https://listen.style/p/muracas/fgcynlnf
2023年09月22日
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