2020年12月15日

年度末までやることがない時は

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


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冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?

日本国内の日本語学校では、12月のJLPTや大学入試が終わってしまうと「年度末まで何をやればいいか分からない」という声をときどき聞きます。今日は「そんなときこそ自律学習の出番だ」ということを書いてみたいと思います。

なぜこのような状況が起きるかというと、それまでは「受験」という全員に共通した目標があったのに、それがなくなってしまっているからです。そして二番目に大事な目標は学習者によってまったく違うのです。目標が違うのに、同じ授業をするのには無理があります。これを解決するのは実は簡単で、つまり、自分の目標のためにそれぞれが違ったことを勉強すればいいのです。

自律性が充分に育っているクラスの場合は、自由に学習者に考えてもらえばいいと思います。しかし、あまり民主的ではない国から来た学習者などは自分で決めることに慣れていないかもしれません。その場合は、以下の5つがあれば充分だと思います。

1.教科書をそのまま自分のペースで進めたり復習したりする。

2.日本のアニメや歌などのコンテンツを見ながら、そこから新しい表現をピックアップしていく。LLY(Language Learning with YouTube) や LLN(Language Learning with Netflix) などの補助ツールがあると便利です。(参考文献の欄を参照のこと)

3.Twitter や Instagram などで自分の国に興味のある日本人を見つけて友だちになり、メッセージなどを送る。「インド行きたい」「インド好き」などと検索すればたくさん見つかります。

4.活字メディアが好きな学習者には多読の本などを読ませたり、中級以上なら「はてなブックマーク」から好きなカテゴリーを選んでrikaikunなどの読解補助ツールを使って読む

5.クラス内で会話をしたい人のグループを作り、トピックを決めて自由に話す。トピックを決めるのに時間がかかってしまうこともあるので、複数のトピックを決めておいて選んでもらうのもいいでしょう。英語のわかる学習者なら以下のようなサイトが役に立つと思います。http://iteslj.org/questions/

学習プロセスを管理しなければならない時はGoogleクラスルームなどのLMSにその日にやったことを記録してもらうと、教師や学習者が振り返ったりするのに便利です。ただ、それが目的化してはいけないので、記録が必要なければしないほうがいいです。何をすればいいかわからないとか、困っている学習者がいるかも知れませんから、個人面談も毎週全員とできればなおよいでしょう。できなければ、授業時間中にひとりひとり声をかけるだけでもだいぶ違います。

そして冒険は続く。

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【参考資料】
むらログ: YouTubeを語学教材にする拡張機能「LLY」
http://mongolia.seesaa.net/article/475952184.html

むらログ: LLNで映画が「初級」教材に!
http://mongolia.seesaa.net/article/477884160.html

むらログ: 独習者の3つのタイプ 「アニメ型」
http://mongolia.seesaa.net/article/453831491.html

むらログ: 独習者の3つのタイプ - ソーシャル型
http://mongolia.seesaa.net/article/454076600.html

むらログ: 独習者の3つのタイプ 言語オタク型
http://mongolia.seesaa.net/article/453302821.html


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posted by 村上吉文 at 07:52 | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加