2007年07月13日

勉強になる日本語教師ブログ

日本語教育関連のブログって結構ありますけど、なかなかノウハウを出してくれるブログは見かけないような気がします。今までも勉強になるブログはここで紹介してきましたが、最近、二つ勉強になったのがあったので、備忘録ついでにご紹介します。


まずは大阪国際大学(?)の先生のブログ。
神吉宇一の「くだらない」話
http://yaplog.jp/uichi1113/
この中でも勉強になったのは「(今のところ)究極の」という記事で、ここでは学生にポスターセッションをさせるという活動が紹介されています。
これがいいところは、とにかく何度も何度も繰り返して話さないといけないこと。通常、我々は同じことを何度も話さなければならないという場面がなかなかないのだけれど、ポスター発表にすると必然的にそうなる。
http://yaplog.jp/uichi1113/archive/20

こういう試みは、私自身は未経験なので、ちょっとやってみたいですね。

このブログでは他に以下の二つの記事も面白かったです。
「嵐のように」
http://yaplog.jp/uichi1113/archive/10
(同化主義批判に対する台湾人研究者の反応に興味を引かれました)
「意欲がない」
http://yaplog.jp/uichi1113/archive/3
(高校生意欲調査の各国比較の正当性)

この先生は学生にブログも書かせていて、この学生なんか、けっこう面白いですよ。

もう一つのブログは九州の実践です。
「だから日本語教師はやめられない」
http://kanjifumi.seesaa.net
ここはいろいろ勉強になる記事が多いですが、最近では「中級レポート集、原稿提出しました」の中の以下の部分。
私も清書直前こそ細かく添削しましたが、それまでは日本語がおかしな部分、意味がはっきり伝わらない部分にはアンダーラインをつけるだけにして、「まずは自分で考えてみなさい。」と指導しました。
http://kanjifumi.seesaa.net/article/45926004.html

これは確かに学生に深く考えさせる機会になるし、何と言っても教師が楽です。目から鱗でした。量をこなすことは近道でもありますが、無駄も多い。

飲み込みが早い学生には、教師がどんどん訂正していって量をこなすのが効果的だと思いますが、そういう学生は全体で見れば少数派でしょう。何度も同じような間違いをしてしまう平均的な学生の場合には、結果的にはこうして自分で考えさせる方が上達は早いかもしれませんね。

これらの他によく読んでいる日本語教師ブログは以下の三つです。

徳島大学の先生の「AWA@TELL まいにち」
http://blog.goo.ne.jp/koyangyi

「佐藤慎司のことば/文化教育を考える」
http://ss903.at.webry.info/
(実は最初にご紹介した神吉先生のブログはこちらでのご紹介で知りました)

「フクロウは夕暮れに」
http://blog.goo.ne.jp/a413hidehiro

ノウハウを隠したい人や、爪を隠したい能ある鷹には無理にお願いはできませんが、こういうブログがもっと増えてくればいいのになあ、と個人的には思っております。
posted by 村上吉文 at 08:26 | Comment(11) | TrackBack(0) | 日本語hacks! | このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
ご紹介いただいてありがとうございます。
ポスター発表いいですよ。
難点は、準備でだらけているような状態になり、「ちゃんと勉強してない」ように見える場合があることと、聴衆をどうやって集めるかでしょうかね。状況が整えばぜひやってみて、また感想など聞かせてください。
Posted by uichi at 2007年07月13日 08:36
うわっ、迅速なコメントですねー。
実はウチの学生もブログを書いているので、そちらにも興味があります。
今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by 管理人 at 2007年07月13日 08:43
こちらこそよろしくお願いします。
ブログに関しては、僕は始めたばかりなんですが、上でも紹介されてる佐藤さんのところで、ずいぶんやってますよ。この春に、一緒に学会発表したときに、ブログのプロジェクトに関しても発表しました。
Posted by uichi at 2007年07月14日 06:50
春の学会というと、桜美林での日本語教育学会ですか?
行っていたんですが拝聴できませんでした。残念です。
Posted by 管理人 at 2007年07月14日 08:42
いや、桜美林じゃないです。僕も桜美林行ってましたが、発表はしませんでした(どっかですれ違ってるでしょうね)。
3月に、ボストンでATJの発表をしたんですが、そのときにブログプロジェクトについても発表しました。僕は習得の理論的な部分の話しかしていないのですが、コロンビア大と台湾の元智大のブログプロジェクトの発表でした。
Posted by uichi at 2007年07月15日 21:36
佐藤先生のブログ関係のお仕事、タイトルだけ拝見しました。いやあ、すごいですねえ。興奮してしまいました。

ATJのサイトも早速見てきました。いろいろありますねえ。

神吉先生のブログに関するご発表は「日本語習得及びペダゴジーにおける多様性への考察」というものですか? もし違っていましたら、ぜひ教えてください。
Posted by 管理人 at 2007年07月16日 05:33
はじめまして。ご紹介いただきありがとうございます。必要な論文などがあればぜひお知らせくださいね。お送りしますので,,これからもいろいろ情報交換などよろしくお願いします!
Posted by しんじ at 2007年07月19日 04:02
「だから日本語教師はやめられない」を管理運営しております、別府大学の篠崎です。

ご紹介いただき、本当にありがとうございました。

作文指導というと、教師は大変だし学生はやる気ないし活動そのものも地味だし・・・と、あまりいいイメージがないようです。

ですが、やりようによってはこれほど知的スリルに満ちた活動はないような気がします。

私もまだまだ発展途上ですが、何かいいアイデアが浮かんで現場で上手くいったら、ブログやサイトで紹介しようと思います。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
Posted by kanjifumi at 2007年07月19日 09:58
篠崎さん、いらっしゃいませ!
これからも新しいエントリーを楽しみにしております。勉強になったら、こちらでもご紹介させていただきますので、よろしくお願いします。


Posted by 管理人 at 2007年07月21日 08:17
すみません、僕の書き方が悪かったみたいで、ブログについて発表したのは、一緒に発表した人たちで、僕は習得について佐藤さんと一緒に発表したんですよ。「その発表の中で(他の方が)ブログプロジェクトについても発表しました」ということです。
タイトルは「文化、ペダゴジー、習得、テクノロジー:理論の概観とその問題点」です。この習得の部分について、従来の習得に対する見方の問題点と、クリティカルペダゴジーや社会文化的アプローチなどの立場からの、新たな見方について発表しました。
Posted by uichi at 2007年07月22日 07:35
ああ、そうでしたか。
これは失礼しました。こちらの読み違いです。タイトルに「テクノロジー」が入っているのが興味津々です。お時間がありましたら、ご自身のサイト上でも結構ですので、ぜひご紹介ください。
Posted by 管理人 at 2007年07月28日 07:54
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