2020年08月02日

教材に辞書が組み込まれている時代

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


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冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?

さて、このブログでも書いているように、僕はヒンディー語をDuolingoとLLNを使って勉強しています。この2つを使うようになって変わったことはいくつもありますが、その一つが辞書の位置づけです。

昭和の時代は紙の辞書を使っていて、平成になってから電子辞書が出現し、その後、今から10年ぐらい前に、rikaikunのような辞書がブラウザに組み込まれるようになって単体の辞書がほぼ消滅しました。Kindleの長押しで辞書が引けるのも同じ流れですね。LLN(Language Learning with Netflix)もそうです。Kindleと同じように、まずコンテンツがあり、そのコンテツを楽しみながら字幕を1クリックするだけで辞書が引けるのです。もちろん、辞書が引けるのは機能の一部に過ぎませんが。

教科書などとは別に、Kindle や Netflix でその言語の学習用に作られたわけではないコンテンツを使って第二言語学習するのは「内容重視の言語学習」とか「CBLL Content-Based Language Learning」と呼ばれることがあります。その場合はコンテンツとは別に、そのコンテンツを入れる枠とかそのコンテンツに付属するものとして別個に辞書があるわけです。それがLLNやKindle組み込み型の辞書の訳ですね。日本語学習の場合はもちろんRikaikunがあります。

しかし、こうなってくると、教科書の例文などが辞書が引けるリンクになっていないのっておかしいと思いませんか?

そして実際に先進的なアプリではこの機能が既に標準的に実装されています。たとえば、こちらの僕のツイートは、おそらく世界でもっとも普及している言語学習用のアプリ「Duolingo」を利用しているときのものです。画像はヒンディー語の例文の中の「कल」(オレンジ色の部分)を僕が指でタップしたところです。その下に「Yesterday Tomorrow」という吹き出しが見えますが、これは普段は隠れていてユーザーがタップすると表示されるものです。



第二言語を学習する上で辞書は非常に重要ですが、それは必ずしも紙に印刷されたものである必要は全くありませんし、単体の電子辞書である必要もありません。今回ご紹介したように、学習者が楽しむコンテンツに付属していたり、最初から教材に埋め込まれたりして、今後はもっと空気や水のようにその存在が意識されない自然な形で利用されていくことになるのではないかと思います。

そして冒険は続く。

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【参考資料】
むらログ: 外国人用の日本語電子辞書 (2010年)
http://mongolia.seesaa.net/article/137218610.html

むらログ: スピード重視のオンライン辞書「Google Dictionary」 (2010年)
http://mongolia.seesaa.net/article/151972324.html

むらログ: すげぇ! Google Dictionaryが和英に対応してる! (2011年)
http://mongolia.seesaa.net/article/189734488.html

むらログ: ブラウザ組み込みの日本語辞書に「ずるっこ」参戦! (2011年)
http://mongolia.seesaa.net/article/213700413.html

むらログ: オンラインの英文を読むには「Weblio英和辞書エクステンション」が便利! (2012年)
http://mongolia.seesaa.net/article/245712889.html

むらログ: 語学学習ツールとしてのAmazonキンドル
http://mongolia.seesaa.net/article/417149438.html

むらログ: 紙の辞書に未来はあるか (2016年)
http://mongolia.seesaa.net/article/444389713.html


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posted by 村上吉文 at 11:41 | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加