2020年06月25日

ごきげんなお仕事

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


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冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?

さて、今日は教師を念頭に書いていますが、他にも経営者とか、子供を持つ親とか、特定の集団の中である程度の責任や権限を持っている人向けに書いています。

一言で言ってしまうと、こうした立場にいる人間にとって重要な仕事の一つとして「きげんがいい」ことがあると思います。これは精神状態の記述ではなく、僕は一つの業務だと思っています。

【時代の変化】

というのも、現在の仕事の多くは工場や農園で一定の時間だけ体を動かせばいいものではなく、多くの場で創造性が要求され、高速に進化していく必要があるからです。

昔の工場や農園などでは、権限のある人間の役割は他のメンバーをサボらせないことでした。常に手を動かしているかどうかを見張り、さぼっていれば叱責し、ときには罰を与えることも必要だったでしょう。そのためには、機嫌がいいよりもむしろ機嫌が悪く、いつ雷を落とされるか分からないというような緊張感が必要だったのは無理もありません。

当時は教育現場でもそのような工場や農園などで機械のように働き続ける人材を育成することが求められており、教師の一方的な話を黙って聞くとか、正解がひとつしかない機械的なパターンプラクティスをみんなで同じようにやるのが普通だったのです。

しかし時代は変わりました。

VUCAという言葉に代表される通り、変化が激しく不確実で、複雑で曖昧な世界を僕たちは生きています。一言で言ってしまえば予測不可能な世界なので、何度も失敗することを前提に、それよりも多く新しいことに挑戦し続けることが必要なのです。

こうした時代認識については以下の記事で詳しく書いていますので、ご興味のある方は是非お読みください。

むらログ: 【彼らは冒険者だったんだ】
http://mongolia.seesaa.net/article/449316472.html

このような場所で必要なのは、少しでも失敗したらすぐに厳しく罰を与えられてしまうような緊張に満ちた雰囲気ではなく、どんな奇抜な発想でも受け入れられ、そしてそれが失敗したとしても「よく挑戦した!」と評価されるような自由で明るい雰囲気です。

このように考えると、上司なり教師なり、ある程度の権限を持っている立場に求められているのが昔のような「厳しさ」ではないことは明らかです。その反対で、失敗しても叱られない機嫌の良さが必要なのです。

【どうすればゴキゲンでいられるのか】

とは言っても上に立つものがいつもご機嫌でいられるかと言うと、なかなか難しいですよね。責任のある立場になればなるほど色々なプレッシャーにさらされ、機嫌よくいられるのは難しくなってきます。

本質的な話をすれば、そのような状況でも機嫌よくいられる大きな人間的な器とか、メンタルヘルスの技術が必要なのだと思うのですが、そのようにいつも機嫌よくはいられない人が多いでしょう。僕自身もそうです。

しかし、それでも責任ある立場の人間は機嫌よく振る舞う必要があると思ってます。最初にも書いたように「ゴキゲンであること」は精神状態の記述ではなく業務のひとつなのです。内心はいろいろ焦っていたとしても表面上はゴキゲンを装っていなければいけません。

その人の性格にもよるでしょうが、やり方はいろいろあります。例えば鼻歌を歌っていたり、ヘッドホンで音楽を聴きながら体を揺すっていたり、口笛を吹いたりするのもいいと思います。もしかしたら中年の男性が親父ギャグを言うときにも、そのような考えが背景にあるのかもしれません。

そして、責任や権限を持っている人がこのように振る舞うことで、その集団は新しいことにどんどん挑戦していいのだという雰囲気が共有されていくでしょう。

しかし、「ゴキゲンである演技」を続けていくことの一番大きなメリットは、集団の生産性が上がることじゃないんですよね。

実は一番のメリットは、周りだけではなく自分自身も簡単に騙されてしまうことなんです。内心は機嫌が悪くても、機嫌のいいふりをしていると、いつのまにか本当に機嫌が良くなっているのです。

皆さんが統括しなければならない集団のためだけではなく、これは皆さん自身にとっても非常にやりがいがあり、効果の高い業務なので、あまり深く考えていなかったかたは、今この瞬間からでもいいので、ぜひゴキゲンなふりに取り組んでみてください。

そして冒険は続く。

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【参考資料】
むらログ: 【彼らは冒険者だったんだ】
http://mongolia.seesaa.net/article/449316472.html

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posted by 村上吉文 at 07:04 | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加