2020年05月21日

ニュースレターを振り返る

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


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冒険家の皆さん、今日も使い鴉をウェスタロス全土に飛ばしていますか?

さて、カナダで行なってきた仕事を個人的に振り返るシリーズの4つ目です。実はこれ、契約が終わったあと2ヶ月以内に提出することになっている「総合報告書」のネタ出しなんですが、ブログの記事にしようと思うとモチベーションが上がるんですよね。終わった仕事の報告書を書くのってホントに苦手なので(^^)

【ニュースレターについて】
このニュースレターに関しては、お読みになっていらっしゃる方はご存じかと思いますが、オンライン講演会や「よりどりみどりプロジェクト」に比べると仕事の優先順位はあまり高くありませんでした。実際に出張が重なるときは休刊もしましたし、コロナウィルスで多くの関係者がパニックになっている間にはこちらもサポートの仕事が増えてしまって3週間ほど休刊してしまったこともあります。ニュースレターの配信が止まっても困る人はあまりいないのですが、急にオンライン化を迫られて困っている先生方をサポートするのを「ニュースレターの編集があるから」という理由で断ることはできないからです。

また、僕の仕事はコンサルのような相談ごとも多いので、常に最新の情報をフォローしておかなければならないという性質もあります。しかし、仕事時間中に特にアウトプットの予定のない勉強をするというのもちょっと居心地が良くないので、それをこうしたニュースレターの形で皆さんに共有しているという面もありました。

僕の仕事はけっこう不規則で、コロナウィルスに限らず急に対応しなければならないようなことがよくあります。普段からキャンセルできない仕事でカレンダーを全部埋めてしまったりすると、結果的にそういう突発的な先生方の困りごとに対応できなくなってしまいますので、その意味でもこうした優先順位の低い仕事を日常的に入れておくことは重要だと思っています。

ICT や建築の世界ではこうした考えを「冗長性を持たせる」と言いますが、不規則に忙しい時期が入ったりする場合にはどんな仕事でも冗長性を持たせることは必要だと僕は感じています。

【ニュースレターの構成】
ニュースレターの構成はほぼ以下の通りでした。

1.目を引きやすいように、まず最初にYouTube の動画を紹介しました。雑誌で言えばグラビアのようなイメージです。その季節の年中行事に関する YouTube の動画を多く紹介しましたが、毎週こうした年中行事があるわけではないので、日本語を学んでいるカナダの高校生や大学生が興味を引きそうなものなら基本的に何でも紹介していました。タイミングとしては、先生方が授業で紹介することを想定していたので、そうした年中行事の予定される日時の一週間前のニュースレターに載せていました。僕自身が作った動画はあまりなく、ほとんどが J-Vlogger と呼ばれる日本在住で日本についての動画発信を行っている人たちのものです。

2.その次にオンライン講演会などの 日本語教師のための勉強会の情報を紹介していました。もちろん僕の職場のオンライン講演会などもここに載せていましたが、特にそれに限定せず、世界各地の日本語教師のためのオンラインイベントを対象にしていました。これについては Twitter の「#日本語教育ウェビナー」というハッシュタグを参考にすることが多かったです。

3.最後にその週のメインのコンテンツを載せていました。メインのコンテンツは 一週間ごとに違い、ほぼ以下の通りでした。
その月の一週目:前の月の新刊情報(日本語教育や言語習得などの専門性のあるもの)
二週目:電子書籍の売上ランキング(日本語教育などとは関係のない一般書)
三週目:ソーシャルメディア上で話題になったページ(日本語教師のブログなど)
四週目:最新学術論文(日本語教育や言語習得などが中心ですが、 VR や自律学習など、僕の個人的な興味に偏っていたかもしれません)
毎週木曜日にニュースレターを発行していたのですが、月によっては1ヶ月に5回目の木曜日があります。その場合は忙しければ休刊にしていましたが、そうでない時はメインコンテンツ抜きで配信したり、臨時にその時に合わせたコンテンツを盛り込んだりしていました。

これまでのバックナンバーは以下でご覧になることができます。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1RPvvK-7PvJyllqs32yYKMO4RDSrsaQpZns-_OqRzvcc/edit?usp=sharing

【情報の集め方】
よくこのような情報をどういう風に集めているのかという質問を受けることがあるのですが、これについては国際交流基金の日本語教育通信に2回に分けて書いたことがありますのでここに改めてご紹介したいと思います。

国際交流基金 - 日本語教育通信 授業のヒント “待ちの姿勢”の情報収集〜ネットの力であなたも今日からスペシャリスト!《新刊情報・論文編》 https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/teach/tsushin/hint/201504.html

国際交流基金 - 日本語教育通信 授業のヒント “待ちの姿勢”の情報収集〜ネットの力であなたも今日からスペシャリスト!《動画情報収集・情報発信編》 https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/teach/tsushin/hint/201505.html

タイトルにも書いてありますように、基本的には自分から情報を取りに行くのではなく、情報が自動的に集まってくる環境を整えることが大事だと思います。

ただ、毎月第3週目に紹介している日本語教師ブログなどは、以前はRSSリーダーというものを使って収集していたのですが、最近はあまり良いサービスがなくなってしまったので、 Chrome にブックマークしたものをこちらから動いてチェックしています。これに関しては「待ちの姿勢」になっていないので、もうちょっといい体勢を整えなければいけないと思っているところです。もし僕のブログの読者の皆さんでよい RSS リーダーをご存じの方は是非お知らせください。しばらく Google リーダーを使っていたのですが、 Google リーダーがサービス終了してしまった後は、ライブドアリーダーを使っていました。その後はライブドアリーダーも数年前にサービスを終了してしまい、それからはあまり良いものに出会えていません。

・・・と書いてからちょっと現実逃避してググってしまったのですが、https://feeder.co/reader というのが良さそうなので、これまでブックマークしておいた日本語教師のブログを全てこちらに登録しました。今後はこのサービスで皆さんのブログを拝見することになるかもしれません。ただちょっと有料サービスへの勧誘がうるさいので、皆さんにもお勧めすべきかは今のところはまだ分かりません。Chrome の拡張機能を入れておくと、このページを開いていなくても通知が届いたりするので、今のところ感じは良さそうです。

【配信ツール】
これらのニュースレターの配信に使っていたのは、リンクを見れば分かる通りですが、mailchimp というものです。メールでBCCにして送ってもいいのですが、 メールよりは自由なデザインのものが作れるので、こちらを使っています。また、BCCを間違えてCCにしてしまったりするミスが、こうした配信用のツールを使えば起きないので、業務で使うぶんにはこちらのほうが安全という面もあります。

ニュースレターのコンテンツは、メールアドレスを登録していない人でも、僕がシェアすれば Web ページの形で見ることができます。ですので、 Facebook などの日本語教師のオンラインコミュニティでも定期的にニュースレターのコンテンツをシェアしていました。

【効果】
上にも書いた通り、この仕事はそれほど優先順位の高いものではなかったので、きちんとしたアンケートなどは行なっていません。ただ、 副次的な効果として、カナダの先生方が何か困ったことに直面した時、このニュースレターへの返信という形で僕に相談してくることが非常によくありました。 つまり困っている時にたまたま僕からのニュースレターが目に入ることにより、「そうだ、基金の専門家に相談してみよう」と考えてみる結果につながっているのではないかと思います。

また、エドモントン以外の都市に出張に行く時なども、セミナーなどでよく「いつもニュースレターを読んでいます」などと言われることもあります。全然知らない人のワークショップに出席するよりも、毎週メールを送ってくる人のワークショップの方が質問などもしやすいでしょうから、そうした効果もあるのではないかと思います。

そうした際にコメントしてもらう内容は特にメモなどをして整理しているわけではないのですが、コンテンツについては、ニュースレターの冒頭にいつも入れている YouTube の動画についてのコメントが一番多かったように認識しています。僕の紹介する動画を実際に高校生に見せているという声も何度か聞いています。

また、カナダは僕も含め行政に関わる人間が選挙期間中に有権者に接触することはできなくなってしまうので、かなり長い間休刊していた時期があったのですが、「ニュースレターはもうやめてしまったのか」という照会も何度かいただきました。 普段はお礼など言わない人でも、実は楽しみにしていただいていたことがわかった瞬間です。

次の任地インドでも同じようなニュースレターを配信するかはまだ分かりませんが、どのような形にせよ情報発信を続けていきたいと思いますので、今後もどうぞよろしくお願いいたします。

そして冒険は続く。

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【参考資料】
ニュースレターのバックナンバー
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1RPvvK-7PvJyllqs32yYKMO4RDSrsaQpZns-_OqRzvcc/edit?usp=sharing

国際交流基金 - 日本語教育通信 授業のヒント “待ちの姿勢”の情報収集〜ネットの力であなたも今日からスペシャリスト!《新刊情報・論文編》 https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/teach/tsushin/hint/201504.html

国際交流基金 - 日本語教育通信 授業のヒント “待ちの姿勢”の情報収集〜ネットの力であなたも今日からスペシャリスト!《動画情報収集・情報発信編》 https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/teach/tsushin/hint/201505.html

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posted by 村上吉文 at 17:54 | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加