2019年07月12日

日本語教師が今すぐ Twitter を始めるべき統計的根拠

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス




冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?

先日、フィリピンにいらっしゃる日本語教師のぬの(@wanderon100)さんが Twitter で共有してくださっていた資料から、 今日は日本語教師が今すぐ Twitter を始めるべき統計的根拠を述べたいと思います。

一つは、地域別のソーシャルメディアの利用状況です。 以下の資料を見ると、日本語学習者が多く存在している東アジアで、特にソーシャルメディアのユーザーが多いことがわかります。

https://image.slidesharecdn.com/datareportal20190131gd001digital2019globaldigitaloverviewjanuary2019v01-190130114756/95/digital-2019-global-digital-overview-january-2019-v01-65-638.jpg

二つ目の資料は、国別のソーシャルメディアを使っている時間です。以下の資料を見ると、ぶっちぎりで日本だけが特にソーシャルメディアを使っている時間が短いという結果になっています。先ほど地域別には東アジアではユーザーが多いということを書きましたが、それを裏付けるようにこのグラフでも一位はフィリピンで、 日本の8倍近い利用時間になっています。 インドネシアやタイなどの東アジアの国も上位にランキングされています。

https://image.slidesharecdn.com/datareportal20190131gd001digital2019globaldigitaloverviewjanuary2019v01-190130114756/95/digital-2019-global-digital-overview-january-2019-v01-77-638.jpg

もう一つ似たような資料をあげます。こちらはソーシャルメディアを仕事に使っている人の割合ですが、 この資料でも日本はぶっちぎりの最下位で、1位のベトナムは日本の7.5倍ほどの人が仕事でソーシャルメディアを使っている結果になっています。そしてベトナムも常に日本語学習者の数ではランキングも上位に入る国ですよね。

https://image.slidesharecdn.com/datareportal20190131gd001digital2019globaldigitaloverviewjanuary2019v01-190130114756/95/digital-2019-global-digital-overview-january-2019-v01-80-638.jpg

これらの資料から、学習者はソーシャルメディアをプライベートでも仕事でも非常に多く使っているのに対して、日本人は圧倒的にソーシャルメディアを使っていないということが言えます。

日常的にソーシャルメディアを使っていれば、海外の人と簡単にコミュニケーションが可能であることも、そしてそれが語学の習得に有効であることも、肌で分かります。 当たり前のようにそうした感覚を持っている学習者が、ソーシャルメディアをあまり使わない日本人から日本語を習うと、どのように感じるでしょうか。当然、「どうしてこんなに語学の習得に便利なツールを使わないのだろうか」という不信感を抱いてしまうことは想像に難くありません。

ですからこのギャップを埋めるためにも、日本語教師は今すぐソーシャルメディアを使い始めなければならないのです。

ではなぜ Twitter なのでしょうか。

今日のこの記事のタイトルにも書きましたが、今回のデータを見ても、やはり日本語教師が始めるべき ソーシャルメディアは Twitter だという思いを強くしました。というのも、上の統計で明らかなように日本人はソーシャルメディアをあまり使っていないので、ほとんどのメディアでランキングに日本は出てこないのですが、なぜか Twitter だけは日本が目立っているのです。

こちらのグラフを見ると、 Twitter でリーチできる人数のランキングでは、日本はアメリカに次いで2位で、3800万ほどのアカウントがあります。これは3位のイギリスの3倍に近い数字です。

https://image.slidesharecdn.com/datareportal20190131gd001digital2019globaldigitaloverviewjanuary2019v01-190130114756/95/digital-2019-global-digital-overview-january-2019-v01-120-638.jpg

日本語教師が日本語学習者に対してソーシャルメディアの使い方を紹介するとき、それは当然そのソーシャルメディアで日本語話者に対して情報を発信したり、 あるいは日本語で書かれていることを読んだりすることが前提でしょう。それを考えると、日本語であまり利用されていないメディアを紹介するのではなく、日本人が多く使っている Twitter を紹介するのが一番なのではないかと思います。

そしてツイッターを紹介するためには、教師自らが Twitter を使ってみた経験を持っていることが重要です。それが日本語教師が今すぐ Twitter を始めなければならない理由です。

なお、これらの統計のソースは、それぞれの画像の下部に記されています。もし画質が悪くて読みにくい場合は、参考資料の部分に記載しているスライドを最大化してごらんになると、もう少し鮮明に読めるのではないかと思います。

もし、日本語教師なのにこうしたソーシャルメディアの利用方法がわからなくて不安を感じる方がいらっしゃったら、この秋から国際交流基金トロント日本文化センターによる「日本語教育とソーシャルメディア」というオンラインの勉強会が始まりますから、ぜひご参加ください。
「日本語教育とソーシャルメディア」
https://jftor.org/event/workshop190920/2019-09-20/

そして冒険は続く。

【ブログ更新情報のメールでのお知らせ】
「むらログ」更新情報のメール通知を希望される方は、こちらでご入力ください。
https://forms.gle/4pjSC8DmmW8BEbUv8

【参考資料】
Digital 2019 Global Digital Overview (January 2019) v01 https://www.slideshare.net/DataReportal/digital-2019-global-digital-overview-january-2019-v01

「日本語教育とソーシャルメディア」
https://jftor.org/event/workshop190920/2019-09-20/


【コメントはソーシャル・メディア上の記事別ページヘどうぞ!】
https://twitter.com/Midogonpapa/status/1149651957000241152
https://www.facebook.com/murakami.yoshifumi/posts/10218884917495971
https://note.mu/adventurer/n/n5f69996690dd
https://murakamiyoshifumi.tumblr.com/post/186233209393/
https://b.hatena.ne.jp/entry/mongolia.seesaa.net/article/467879784.html
https://adventurers-hideout.slack.com/archives/CB6K25MCY/p1562933143000400


【『冒険家メソッド』と電子書籍「むらログ」シリーズを購入して海外にルーツを持つ子どもたちを支援しよう!】
2014年以降のこのブログの内容はKindle本にもまとめられています。2019年中にこちらの本をご購入になると、その収益は全額が「海外にルーツを持つ子どもと若者のための日本語教育・学習支援事業」を実施しているNPO法人YSCグローバル・スクールに寄贈されます。ココ出版の『冒険家メソッド』は初版の本体価格の5%が同センターに寄贈されます。
https://amzn.to/2RiNThw
posted by 村上吉文 at 20:57 | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加