2019年04月22日

自動読み上げは速読の練習に有効かも

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス




冒険家の皆さん、今日もシャドーモセス島でダンボールに隠れていますか?

さて、僕自身も時々あるんですが、外国語で少し難しい文章を読んでいると、細かいところに引っかかってしまってなかなか全体像が見えてこないことがありますよね。

これはもちろん、日本語学習者にもよくあって、全体的に一度ざっと目を通すということがなかなかできない人がよくいます。しかしこれは入学試験でも実生活でもかなり必要なスキルですよね。そのための専用の教材なども開発されていて、僕も「速読の日本語」という赤い表紙の本を授業で愛用していたことがあります(今は青くなりました)。確か、読むための時間なんかも決められていたんじゃないでしょうか。

しかし時間を決めてもなかなか難しいところを飛ばして先に進むような読み方ができない場合に、映画のエンドロールのように文章が下から出てきてやがて消えていくようなスライドを作って速読の練習をしていたこともあります。PowerPoint等で作るのは結構簡単ですよ。何しろ画面から消えてしまう前に読まなければいけないので、かなりゲーム感覚で学生たちも盛り上がっていた記憶があります。

(日本時間午後10時半に追記:例をGoogleスライドで作ってみました。
https://docs.google.com/presentation/d/e/2PACX-1vThwjWa2NRF4OW8kSrKMXFVuOFqYUArd4qds777UCbscKx7-7Cgdi5u8VqJ7P2r5CTtYwKpNEFddn2r/pub?start=true&loop=true&delayms=1000 )

それはもう10年も前の話で、その後だいぶ技術も進みましたから、今はだいぶ違うアプローチもできるんじゃないかと思います。

印象的だったのは Google の副社長だった村上憲郎氏の英語勉強法で、参考資料のところに挙げておきましたが、彼は「段落の途中で息継ぎをしない」というルールを作って速読していたそうです。 これも立ち止まらないで強制的に先に進むように習慣をつけるのには、ユニークですが、役に立つ方法かもしれません。

読解というカテゴリーからはちょっと外れるかもしれませんが、映画の字幕なども同じように自動的に次に進んでしまうので、分からないところは無視して速読する練習にいいかもしれません。実は今度アメリカのとても有名なテレビドラマ「ゲームオブスローンズ」の最終シーズンが公開されるということで、職場で話題に入るために最初のシーズンを見ているんですが、なんだかとても古風な英語が使われているようで、かなり難しいです。 おそらく字幕の文を読解の教材として読んだら恐ろしく時間がかかってしまうだろうと思うのですが、字幕なので分からないままどんどん先に進むことができます。

そしてこれはごく最近気が付いたんですが、自動読み上げの機能を使うと、かなりこれに似たことができますよね。僕は忙しい時に、ニュースの記事などを読み上げさせながら着替えたり料理したり洗い物をしたりするんですが、先日たまたまちゃんと読まなければいけない長い英語の文章を自動読み上げで耳で聴きながら同時に目でも追うというのをやってみたのですが、これも細かいところに気を取られないで全体的にざっと目を通すときには役に立つんじゃないかと思いました。

というのも、ご存じの通り自動読み上げは一定のペースで難しいところも簡単なところも読み上げてくれるので、それに合わせて目を動かしていくと、どうしても細かくてややこしいところは飛ばして先に進むことになるからです。

そして全体を読み終わってから、もう一度細かいところだけ読んでみると、実はそんなに気にするほどのことでもなかったことがよくあります。こういう体験を積み重ねていけば、細かいところが気になりすぎてしまう真面目な学習者の皆さんも速読ができるようになっていくのではないでしょうか。

もちろん、一斉授業でやるときにはわざわざ自動読み上げの機能を使う必要があるかどうかはわかりませんが、少なくとも自律的に自分のペースで自分の好きなコンテンツを教材にして読解力を高めたいと思っている学習者にとっては、結構役に立つ学習ストラテジーかもしれません。

僕が音声の読み上げに使っているのはクロームの拡張機能の以下のものです。
Read Aloud: A Text to Speech Voice Reader - Chrome ウェブストア https://chrome.google.com/webstore/detail/read-aloud-a-text-to-spee/hdhinadidafjejdhmfkjgnolgimiaplp

これは読み上げるスピードを変更することはできませんが、いろいろな声を選ぶことができます。また、日本語と英語のように複数の言語を読み上げさせる必要がある人にとっても、自動で言語を認識してその言語で読み上げてくれるので使いやすいです。

そして冒険は続く。

【参考資料】
Read Aloud: A Text to Speech Voice Reader - Chrome ウェブストア https://chrome.google.com/webstore/detail/read-aloud-a-text-to-spee/hdhinadidafjejdhmfkjgnolgimiaplp

むらログ: 『村上式シンプル英語勉強法』2012年6月11日 http://mongolia.seesaa.net/article/274558140.html

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posted by 村上吉文 at 21:51 | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加