

冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?
2018年も残すところあと数日となってしまいました。僕にとってこの年は念願だった冒険家メソッドの本が出版できたことと、父の他界が大きな出来事でした。実を言うと、日本から印刷された冒険家メソッドの本が届いたその日に、父が末期がんであることを知ったのです。
冒険家メソッドの本については、もちろんブログやツイッターと違ってある程度のインパクトを日本語教育界に与えることはできたかとは思いますが、 今年も数多くの素晴らしい本がたくさん出版されており、僕個人にとっては大きな出来事でしたが業界にとっては数ある日本語教育の本の中の一冊に過ぎないでしょう。
そこで僕個人の立場を離れて、日本語教育全体を俯瞰しながら2018年を振り返ってみると、僕は実は Twitter で日本語教育関係者が繋がりはじめ、有機的なネットワークが目に見えて実を結び始めたことが一番印象的に思っています。
もちろん日本が来年4月から正式に移民国家に移行することも日本にとっては歴史的な大転換であり、関係者の進路を大きく変えることになるとは思うのですが、いつも書いている通り、日本語教師や日本語学習者の多くは海外在住で、特に移民送り出し国ではない欧米などの地域にとってはそれほど大きな変化はもたらさないかもしれません。
さて、僕のブログの読者の中には、全く Twitter を使ってない人もいるかもしれませんので、日本語教育関係者の皆さんが Twitter を使って様々なイベントなどを企画していることを、いくつか以下に引用してみたいと思います。
【日本語教師の方】
— 須藤宏治 (@ponntakoji) 2018年12月24日
現状の仕事・職場に不満・不平がある方、お話させて下さい!
日本語教師の方にどんな悩みがあるのかもっと深く理解したいので約1時間ひたすらグチを聞き続けます
あまりにもグチを聞き過ぎて自分のメンタルがやられたら元も子もないのでひとまず先着5名の方のグチお待ちしてます
【 拡散希望 】
— ゆ〜こ@旅する日本語教師 (@yuko_traveler) 2018年12月24日
おはようございます(^^)/
1月4日(金)に第7回に日本語教師ミートアップを開催します☆彡
場所は大阪の難波で19時半スタートです。
新年会ということで、来年の抱負とかやりたいことなどもいろいろ語れたらと思っています!https://t.co/v4sSNfASW0#日本語教師ミートアップ pic.twitter.com/oDprhVMBzS
10月21日(日)15時〜「日本語教師ミライを考える会」やります😊
— まみ@シマンチュ日本語教師 (@maminihongo) 2018年10月3日
なんと!今回、同日、同じ場所でゆりさん@yuri_nihongoのイベントもあるのです!
せっかくなのでコラボ割なるものを作ってみたので、ぜひぜひ両イベントご参加くださいませ!
詳細、お申込みはこちら↓https://t.co/V9NXGYTNiV
#日本語教育能力検定試験 に合格した方も再チャレンジの方も、#日本語教育 の現場について色々情報収集しませんか?#2019年 最初のイベントは「みんなで語ろう」#日本語教師 のお仕事です!
— Uchida@学び合いたい日本語教師ワーママ (@uchida_hiromi) 2018年12月23日
DMでもお申し込み受付中✨ぜひぜひご参加ください〜#日本語教師こんぶの会 pic.twitter.com/4rGKYCTGKf
【12/26 taoyacafe05第二部!】
— ゆり@日本語コーチ (@yuri_nihongo) 2018年12月20日
20代日本語教師のための交流会、第5回目は2部制にしました🙋♀️✨
第一部と同じく、テーマは「日本語教育業界をとりまく問題って何だろう?私たちに何ができる?」
⚠️第一部に参加予定の方はご応募できません💦
DMお待ちしてます!📩 pic.twitter.com/1U1MryGKk0
「日本語教師ざっくばらんミーティング」第3回は渋谷にて!
— うらゆみんぐ(yumi ura) (@urayuming) 2018年9月8日
日本語教育に関わる方ならどなたでも参加OKです✨
詳しくは画像の開催案内をご覧ください!
申し込みは、TwitterのDM、もしくは下記のGoogleフォームまでどうぞ。https://t.co/g5pAT6zAql#日本語教師ざっくばらんミーティング pic.twitter.com/uTChpoPpIc
来年1・2月は「新春スペシャル講座」2回シリーズで「漢字」の勉強会開催!漢字指導にお悩みの方、ワークショップで効果的な教え方を考えてみませんか?”【新春スペシャル講座Vol.1】2019年1月26日(土)「初級の漢字の教え方を考えよう」” https://t.co/3YelrRMbix @senseiportalさんから
— naonao❤︎フリーランス日本語教師 (@naonaonihonngo) 2018年12月23日
ところで、こうした Twitter を使った学びの方向には一つの大きな傾向があります。とても当たり前のことですが、読むだけで自分でポストしない人にとっては勉強にならないということです。
実は今年の日本語教育のトレンドを振り返ろうと思って、昨日こんなアンケートを Twitter で行いました。
僕にとって2018年の日本語教育のトップニュースは以下の4つぐらいが候補なのですが、みなさんにとってはどれが一番ですか?
— 村上 吉文『冒険家メソッド』発売中! (@Midogonpapa) 2018年12月24日
A:音声入力の普及
B:日本の移民受け入れ開始決定
C:ツイッターでの日本語教師のつながりの進化
D:勉強会のライブ中継の増加
多くのご意見を伺いたいのでなるべく拡散希望!
結果はご覧の通り圧倒的に移民の受け入れが多かったのですが、何らかの形でコメントした四人のうち、3人はCのツイッターを選んでいて、残りの一人も Twitter の学習効果について触れていたのです。以下に埋め込んでみますね。
私にとってはTwitter です。周辺に日本語教師はいても同じ志の人がなかなか見つからずにいたときに、遅ればせながらTwitter を始めていろんなことを吸収中です。 https://t.co/hLFDpB6GHa
— KR (@W7RnR058SObpDL9) 2018年12月25日
自分が関わったという点で、Twitterです。もうちょっと早くしておいたら、、、と思いました!
— MiMi33m (@misa33to10) 2018年12月25日
開始してからの短期間でまずは頭を回転させたなと思います笑 https://t.co/DLwZLzxy5l
2018年の日本語教師界隈のニューストップ4。
— MIKI sensei @にほんごサプリ (@okmymiki) 2018年12月25日
私個人的にはC。日本語教師アカウントとして発動した8月から有益な情報と様々な教師の皆さんと繋がれた貴重な一年でした。
社会的にはBですね。今後の動きに目が離せない👀 https://t.co/p1Wl1cDByg
Twitter活用し始めてそんなに経ってない気がするので、ICT関連のものは素直にすげー!と思いましたがBに1票! https://t.co/OOeP7MiM4A
— kei (@kei_nihongo) 2018年12月24日
繰り返しますが、ツイッターを読んでいるだけの人に比べて、投稿している人の方が Twitter の有益さをずっと高く感じているのは間違いないでしょう。これを読んでいる皆さんの中にも、興味のある人がいたら、是非お気軽に始めてみてください。
ちょっと古い記事ですが、参考文献のところに日本語教師の見つけ方の方法をあげてあります。また、英語圏ではとても有名な本ですが、教育関係者にとっての Twitter の使い方の書籍も紹介しています。「日本語教師チャット」の参加者をフォローするだけでもあっという間に100人以上の人とつながることができます。
ところでこうしたオンラインの日本語教師のつながりというのは、 Twitter だけではありません。例えば Facebook でも以下のようなグループは非常に活発です。
オンライン日本語教師学び場 : https://www.facebook.com/groups/1939477629426903/
著者と読む読書会『日本語教師のためのCEFR』 : https://www.facebook.com/groups/473957919695294/
ただ、 Facebook はもともと知り合いである人同士が繋がるという基本設計になっているので、知らない人とネットワークを広げるにはやはり Twitter の方が便利です。また、こうしたソーシャルメディアに慣れていない人が個人情報をコントロールするのも、 Twitter の方が簡単です。(Facebook もかなり細かく自分の個人情報をどのように共有するかを設定することは可能ではあるのですが、慣れていない人には分かりにくいでしょう。)
僕も2007年からツイッターで情報発信をやっていますが、正直言って去年までは砂漠に水をまくような虚しさを感じていなかったわけではありません。しかし最近になって、日本語教育関係者の中で活発に情報発信をする人たちがたくさん出てきて、かつ、情報発信をしている人同士が Twitter を通して繋がって、繋がった結果をさらに Twitter で共有したりしています。こうしたことは最近までは見られなかったことで、一方的な情報発信に過ぎなかった Twitter が、有機的なネットワークになりつつあります。
確かに移民を受け入れることで日本は大きく変わることになると思います。しかし、 孤軍奮闘しているだけだった現場の日本語教師の皆さんが、このように情報発信を始め有機的に繋がり始めたことには、もしかしたら移民の受け入れを超えるぐらいのインパクトを日本語教育界にもたらすのではないかと思っています。
そして冒険は続く。
【参考資料】
むらログ: twitterでの効率的な同業者の探し方 : http://mongolia.seesaa.net/article/150254426.html
むらログ: 『140 TWITTER TIPS FOR EDUCATORS』 : http://mongolia.seesaa.net/article/441618173.html
#日本語教師チャット : https://sites.google.com/view/jt-chat/
【コメントはソーシャル・メディア上の記事別ページヘどうぞ!】
https://adventurers-hideout.slack.com/archives/CB6K25MCY/p1545990335000200
https://www.facebook.com/murakami.yoshifumi/posts/10217383820969496
https://plus.google.com/+YoshifumiMURAKAMI/posts/CpPvRTu3jTr
https://twitter.com/Midogonpapa/status/1078587352912617472
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2014年以降のこのブログの内容はKindle本にもまとめられています。2018年中にこちらの本をご購入になると、その収益は全額が「海外にルーツを持つ子どもと若者のための日本語教育・学習支援事業」を実施しているNPO法人青少年自律援助センターに寄贈されます。ココ出版の『冒険家メソッド』は初版の本体価格の5%が同センターに寄贈されます。
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