2018年11月19日

kotonoha閉鎖?

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


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冒険家の皆さん、今日も銀河系に散在している勇士たちをフォースの力でつなげていますか?

さて、大変残念なことに、日本語教師専用の SNS として出発した kotonoha.online が数日前からアクセスできなくなっています。最後の数週間は、僕の知っている限り僕以外に誰も投稿していなかったので、閉鎖してしまったと理解するのが正しいのかもしれません。

こうなってしまった原因は色々あると思うのですが、ここでは2点だけ上げておきたいと思います。

【怪しすぎた】

まず一点目は、運営者が匿名を貫いたことです。

運営者が匿名であることは、他にも例があって珍しくはないかもしれませんが、このサイトで非常に特異だったことは、運営者のニックネームやハンドルネームに当たるようなものさえなかったことです。例えば2ちゃんねるの最初の運営者は「ひろゆき」と名乗っていて、実際にそれが本人のファーストネームであることが後でわかりましたし、日本語教育関係者では Twitter で #taoyacafe を主催している「ゆり」さんや「ありのす」の真野蟻乃典さんももしかしたら実名ではないかもしれませんが、少なくとも発言を通してその人なりの個性というものは非常にわかりました。「ゆり」さんの場合は画像や動画で顔も出しているので、僕が #taoyacafe 関連のツイートをRTしたりして広報に協力しても、何か問題があった場合に最終的な責任者が明らかなので、僕が責任を取る必要はありません。しかし、 kotonohaに関してはそのような運営者のハンドルネームすらありませんでした。

実は僕自身も kotonoha.online の試みに関しては非常に好意的に思っていて、この Web サイトの中ではかなり大量に投稿をしていました。僕がフォローしていない人のことはわかりませんが、おそらく僕が最大の投稿者だったのではないかと思います。

しかし、それでも外部に対してはこのサービスの宣伝をすることができませんでした。その理由は運営者が匿名だったからです。匿名だったことにより、何らかの問題が起きた時に宣伝塔になってしまうと僕がその問題の責任をとらなければならなくなってしまいます。実際、個人情報を集めるのが目的なのか、同業者の間のネットワークを構築することによってこの業界の改善を目指すのか、最後までよく分かりませんでした。またこのように 参加者に対して何の連絡もなくひっそりと閉鎖してしまうような無責任な撤退(のように現状では見受けられる)の方法を見るにつけても、僕が広報に協力しなかったのは正しい選択だったと今も思っています。

そして、このサービスが多くの利用者を集めることができなかったのは、やはりFacebook や Twitter などを通して利用者がこのサービスについて情報を発信したりすることができなかったのが大きな原因の一つだったのではないかと思います。 そして情報発信できなかった理由の一つが、運営者について何も分からないという「怪しさ」にあったのは間違いないでしょう。

【ネットワークは育てるもの】
もうひとつ大きな誤解があったのではないかと思う点があります。それは、こういう箱さえ作ればユーザーが勝手に盛り上がってくれると期待していたのではないかという点です。この点に関しては何度も僕の方からアドバイスを送ったのですが、残念ながらほとんど顧みてもらうことができませんでした。

もし僕のアドバイスにご関心のある人は、『冒険家メソッド』の第4章の8(印刷版の場合は220ページから243ページまで)に書いてありますので、是非ご覧ください。見出しだけ書き出してみますと以下のようなコンテンツです。

第4章8節 「安心して使えるコミュニティーを作ろう」
・コミュニティーの設計
・コミュニティーに人を呼ぶ前に
・どんな人を招待するか
・コミュニティーを活性化するには
・情報発信型のライブイベントを実施しよう
・「徹子の部屋」型のライブ中継
・中心のないライブ、文字チャットに挑戦!
・そして、テレビ会議へ!

簡単に言ってしまうと、空っぽの入れ物だけ用意しても、そこに人は集まらないんですよね。ネットワークやコミュニティーを盛り上げるには、運営者が何らかのコンテンツを提供したり、イベントなどをしかけていく必要があります。

しかし、このウェブサイトの目玉のコンテンツと言われた教案の共有も、僕以外は誰ひとり共有する人がいませんでした。つまり、運営者すら使わないサービスだったのです。

この Web サイトの閉鎖に関しては、他にもアドバイスしたいことはたくさんあります。例えばお金をかけてこんなウェブサイトを作る前に、 Twitter のハッシュタグや Facebook のグループなどでコミュニティを作った方が経済的なリスクをとらないで済んだのではないかとか、運営者の名前を知っている人もいるので、匿名のままの撤退は却って社会的なリスクが大きいのではないかとか。

しかしそれでも、若者がこのような挑戦をすることに関しては、僕は賛辞を送りたいと思います。 この運営者の人たちは、今回の失敗を通して、匿名ではうまくいかないということや、オンラインコミュニティを作る時にはそれなりの方法があるということを学んだはずです。そして、挑戦をしなければそのようなことを学ぶ機会はなかったかもしれません。再起を期待したいと思います。 (そしてきちんと再起できるためにも、事業の閉鎖に関しては名前を出して説明などをした方が良いのではないかと思います)

そして冒険は続く。

【参考資料】
ことのはオンライン
https://kotonoha.online/

#taoyacafe
https://twitter.com/search?f=tweets&vertical=default&q=%23taoyacafe

真野蟻乃典
https://twitter.com/mano_arinoske


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posted by 村上吉文 at 04:52 | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加