2018年01月28日

カナダで日本語教師になるための一般的なキャリアパス

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


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冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?

さて、経済的に発展しているヨーロッパや北アメリカなどで日本語教師のセミナーや研修会に呼ばれると、 そこにいるのが全員日本人の女性だったりすることがよくあります。フランス日本語教師会の研修会に招かれてパリに行った時もそうでしたし、先日のオタワの研修会でも29名のうち男性は大使館からいらしていた広報文化班の館員1名のみで、ヨーロッパ系の女性が2名、後は全員がアジア系の女性でした。そのうちの2名は日本語母語話者ではありませんでしたが、大部分が日本出身の女性だったわけです。ただし、すでにカナダ国籍をとっているような人もいらっしゃったかもしれませんので、国籍的には日本人以外の方の方が多かった可能性もあります。皆さんそれぞれ専門性が高く、日本語の母語話者なら誰でもできるというような仕事をなさっている方は、少なくとも僕の見た範囲ではいらっしゃらないようでした。

それで、最初はやはり国際結婚をしてカナダ人の配偶者がいる人ばかりなのかと思っていたのですが、必ずしもそうでもないようですので、今日はちょっとそういったみなさんのキャリアパスについてご紹介したいと思います。僕のところにもよく、海外で日本語教師になりたいという相談があるのですが、ある程度経済的に発展した地域でないと日本語教師として食っていくのは難しいところがあるので、それでカナダの例をご紹介したいと思っています。ちなみにカナダは、一人当たりの GDP はすでに日本より高くなっています。英語も通じますし、仕事をするには理想的な国のひとつだと思います。

何人かに話を聞いてみたところでは、いきなりカナダに来て仕事を探そうとするのはやはり難しいようです。よくあるパターンとしては、まずカナダに留学に来るという例が多いとのこと。学部から来ている人もいますが、大学院から来る人もいらっしゃるようです。 僕がお話を聞いた中には、若い人でカナダの大学院に行ってない人はいませんでした。

口頭でお話を伺っただけなので正式なタイトルではないのですが、大学院での研究のテーマは「継承語」「コグニティブコントロール」「 聞き返しのストラテジー」「日系カナダ人収容キャンプで日本語が継承されなかった理由」 などを上げていただきました。

なお、カナダでは大学よりも中等教育機関で日本語を教える先生の方が多いのですが、中等教育機関で日本語を教えるにはそれぞれの州で発行する教員の免許が必要です。そのためにはほとんどの州で大学院ではなく学部で教育学などを取る必要があります。その場合は大学院から留学したら間に合わないかもしれませんね。(大学院だけで教員の資格が取れるところもあるかもしれませんが・・・)

他の国と同じようにカナダもビザが問題は難しいのですが、カナダでは大学院を卒業してしまってからも1年間は仕事が探せる時期があるそうです。これはもしかしたら別の名前のビザがあるのか、あるいは卒業後も留学ビザが一年間有効ということかもしれません。そしてその1年の間にフルタイムの仕事を見つけることができれば、そこで労働ビザを取得することができるわけです。 そしてその労働ビザで働いている間に永住権をとるというパターンが多いようですね。

ですので、必ずしも国際結婚による婚姻ビザで滞在しない限りカナダで働けないということはなく、実際に配偶者が日本人でもカナダ人でもないという日本語教師の方もいらっしゃいましたし、お話を伺った日本語教師の方の中には、同世代の間にネットワークを貼ることよりも、縦のつながりを強くすることを勧める方もいらっしゃいました。その方にとってはメンターとでもいうような存在の人に大学院時代に出会うことができたことにより、その人の職場で働くことができるようになったそうです。

もちろん、カナダの大学院に留学するということは誰にでもできることではありません。と言うより、僕自身が学部の時に留学を諦めてワーキングホリデーでカナダに渡った人間だったりします。ですので、誰でもカナダで日本語教師になれるというつもりはありませんが、能力のある人がきちんと努力すれば道はあります。参考資料のところにカナダに留学するための奨学金の情報を載せておきましたので、ご関心がある方はご覧ください。

そして冒険は続く。

【参考資料】
使わないと損!カナダ留学に利用できる奨学金まとめ【保存版】
https://www.englishpedia.jp/blog/canada-study-abroad-scholarship

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posted by 村上吉文 at 10:18 | プロジェクト「めくにけ」! | このエントリーをはてなブックマークに追加