2017年10月18日

無料で簡単にオンラインコースが開ける時代が来た!

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


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冒険家の皆さん、今日もイウォーク族とともにウォーカーに立ち向かっていますか?

さて、非公式なところも含めていくつか試してみて、もう誰でも普通の学校の教室のようなイメージでオンラインのコースが開けるようになったんだなあ、ということをしみじみ感じたので、共有したいと思います。

ここでいう「誰でも」というのは、「特にプログラミングやサーバー管理などの技術的な勉強をしていないが、GmailやWordなどの一般的なアプリが使える人」というぐらいのレベルです。パソコンもスマホもタブレットも使ってないという人はちょっとまだ難しいかと思います。

ではまず、以下に僕が使った主なツールをあげてみます。

1.YouTube
2.Google Slides
3.Zoom Cloud Meeting
4.Google Classroom

次に、それぞれのツールをどのように使ったか、ご紹介してみます。

【YouTube】
最初のYoutubeは、なくてもオンライン授業はできます。とくに一対一のような場合には必要ない場合が多いでしょう。僕が使ったのは一方的な説明が必要な部分で、あらかじめ説明の動画を作っておいて、時間のあるときに見ておいてください、というスタイルで使ったのです。僕が見る立場なら、こういうのはわざわざリアルタイムで参加するよりも、早送りとか飛ばしながら見ることができる方が楽だからです。いわゆる「反転授業」と呼ばれているスタイルですね。

Youtubeで動画を共有するのはまったく難しくありません。
YouTubeLiveというライブ放送用のページに行って、新しいイベントを始め、オンエアーすればいいのです。
https://www.youtube.com/my_live_events
オンエアーすれば自動的に録画が始まります。ただし、オンエアーと言っても共有範囲を「Unlisted」もしくは「限定公開」にしておけば、知らない人がいきなり入ってくることも、関係者でない人に見られてしまうこともありません。「限定公開」は、そのリンクを知っている人だけが見ることができる共有方法で、そのリンクをあとでご紹介するGoogle Classroomで共有するのです。

一般の授業では板書をしたり、スクリーンにプレゼンを映写したりしますが、YouTubeでは「Screen Share」もしくは「画面共有」という機能を使います。こうすると、カメラでなく、自分のパソコンの画面を表示することができるのです。僕は基本的に事前に作っておいたプレゼンを見せますが、人によっては話しながらキーワードをどんどんタイプしていくようなこともあります。臨機応変に相手によって内容を変えるときはその方がいいこともあるのですが、反転授業の動画の場合は録画中は相手はいないので、あまりそういうニーズはありません。

【Google Slides】
画面共有で見せるプレゼンは、僕の場合はGoogle Slidesを使っています。要するにパワーポイントと同じようなものですが、違うのは最初からオンラインだということです。ですので、プレゼン自体をシェアするときはパワーポイントよりも楽です。もしYouTubeの録画に使うだけでしたらパワーポイントでも大丈夫だと思いますが、スライド自体をシェアするなら、Google Slidesの方がおすすめです。というのも、モバイルユーザーを始めとして、パワーポイントは持っていない人が多いからです。変換ソフトやビューワーを利用すればパワーポイントを持っていない人もファイルを開けないこともないのですが、そうした手間などを説明するのは面倒ですし、何が必要なのかは環境によって違いますので、教師側が学習者一人ひとりの環境を調べることになると、膨大な作業量になります。一方で、Google Slidesなら、ChromeだけでなくInternet Explorerのような旧式のブラウザや、モバイル用のブラウザなどでも簡単に開くことができますので、そういった問題はありません.

なお、Google Slidesを初めて使うとき、パワーポイントで作ってからGoogle Slidesにアップロードする人が多いようですが、それより最初からブラウザ内でスライドを作るほうがアップロードの手間がかからないし、レイアウトが崩れたりもしないので、効率的です。

【Zoom Cloud Meeting】
MOOC(大規模オンライン公開講座)の場合はこれは必要ないのですが、今日ご紹介しているSPOC(小規模非公開オンライン講座)の場合は、リアルタイムで顔を見せる機会を作ることが多いようです。オンラインなのでカメラ越しではありますが、ライブなので反転動画を見るのとは全く違い、ラポールの育成などにも効果的です。

そのための複数の人数が参加できるテレビ電話としてはGoogleハングアウトやSKYPEなどのいろいろな種類がありますが、今のところZOOMがいちばんおすすめです。理由は参考文献の「Web会議室Zoomが選ばれる7つの理由」を読んでいただけると分かりやすいのではないかと思います。最近までChromebookという種類のパソコンでは「ブレイクアウト」という小部屋に別れる機能に参加できなかったのですが、今では解決されています。ただ、Chromebookでホストになると録画機能だけまだ使うことができません。(Windowsなどではできます)

あ、そうそう、ハングアウトやSkypeにくらべて、無料版だとZoomは40分までしか会議室を維持できないのというのが最初は気になっていたんですが、何度か使っていると全然問題がないことに気づきました。というのも、時間制限が来る前に一度閉じて、すぐに同じ部屋を開けば、結局、永遠に続けることができるからです。

前述の「ブレイクアウト」という小部屋に別れる機能ですが、これはホストが指定しないといけないのが今のところ面倒です。面倒とは言っても、ランダムに割り振ることができるので、手間としては面倒ではないのですが、要するにホスト側の権限しかなく、一般参加者が自分で好きな小部屋に行くことができないんですよね。といっても、ハングアウトやSkypeではブレイクアウトの機能自体がないので、小部屋に分かれることができるだけでもありがたいのですが。

反転授業とZoomを併用した講座では、Zoomのセッションを前半と後半に分けて、前半はその前の週に出された課題について議論する場、後半は反転授業の動画を見た感想や疑問を共有する場としました。人数が20人ぐらいいたのでブレイクアウトで4人ぐらいに分かれて議論してもらいました。

【Google Classroom】
最後のGoogle Classroomは、LMS(学習管理システム)です。とは言っても、学生は教員の課題などに対応するだけなので、学習者目線の「学習」というより教員目線の「教育」のシステムですが。

有名なLMSとしては、他にMoodleやEdmodo、Dojoなどがあります。それぞれ一長一短ですが、管理の簡単さと、機能の多さでは、Google Classroomがいちばんです。これは今年の春まで公教育の機関しか使えなかったのですが、今は一般解放されて、民間の語学学校はもちろん、個人教師、企業研修などでも使うことができます。

機能としては、成績管理や宿題の提出、お知らせなどがあり、Facebookのグループのようにインストラクターの立てたトピックに学習者がいろいろコメントしたりする交流や議論の機能もあります。宿題などはGoogleカレンダーに連携させれば期限が一目で分かりますし、提出後にインストラクターから一言を添えて返却したりという作業も簡単にできます。

上記のYouTubeやプレゼン、Zoomミーティングのリンクなども、すべてこのGoogle Classroomから共有しました。

【コストゼロ、技術力ゼロ】
さて、繰り返しますが、これらのことは全部、コストゼロでできるのです。Zoomには有料版もありますが、僕が使ったのは無料版です。数年前は、こうしたオンラインコースを開こうと思ったら莫大な金額が必要で、たとえば今でもまだ使われているアドビコネクトというサービスでは、同時に5人しか入れないバージョンでも現状で28万円もかかります。

敢えてコストを明記してみると、以下のとおりです。
・パソコン(3万円のChromebook。カメラとマイク内蔵)
・イヤホン(1200円)
・インターネット接続代(テレビも込みで5000円ぐらい)
あとは、全部オンラインなのでコピー代も交通費も会議室利用料も何もないのです。
そして、パソコンもイヤホンもネット接続も、このオンラインコースのために購入しなくても社会人なら始めからありますよね。

そして、技術に関しても、サーバー管理とか、プログラミングとか、まったく必要ないのです。LMSのMoodleを初めて使ってみたときは、一般的な日本語教師がウェブサーバーを立ててMoodleをインストールするのは無理だろうと思いましたが、今回ご紹介した4つのシステムは、Zoomを除き、そもそもインストールという作業自体が不要なのです。Zoomもリンクを開けば自動的にインストールされるので管理者権限がなくてもすぐに使うことができます。

今までは、特別な知識や能力を持っている人か、あるいはそういう人材を雇用する財力のある人しか、こうしたオンライン講座を開くことはできませんでした。しかし、今日ご紹介したように、今では日本語教師が自分のコンテンツだけで勝負できる時代なのです。もちろん、一般的な教科書をそのままなぞるだけでは無料のMOOCなどに勝てないだろうと思いますが、自分の強みを生かしたコンテンツを開発できれば、こうしたオンラインコースに世界中からあなたを必要としている学習者を集めることができるのです。

自分の強みをコースにする具体的な方法については「多様性に対応しよう! 日本語教師の収入を上げるための一提案」に書いていますので、そちらもご覧ください。

これからも「日本語教師なら誰でもいい」という学習者に教え続けますか? それとも、あなたを世界で一番必要としている学習者を支援しますか?

そして冒険は続く。

【参考資料】
Web会議室Zoomが選ばれる7つの理由 | ZOOM革命
http://zoom-japan.net/zoom%e3%81%ae%e4%bd%bf%e3%81%84%e6%96%b9/web%e4%bc%9a%e8%ad%b0%e5%ae%a4zoom%e3%81%8c%e9%81%b8%e3%81%b0%e3%82%8c%e3%82%8b%ef%bc%97%e3%81%a4%e3%81%ae%e7%90%86%e7%94%b1/

むらログ: MOOCとSPOC
http://mongolia.seesaa.net/article/410659280.html

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http://www.samuraiz.co.jp/adobeproduct/connect/price.html

むらログ: 多様性に対応しよう! 日本語教師の収入を上げるための一提案
http://mongolia.seesaa.net/article/449002533.html

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posted by 村上吉文 at 11:06 | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加