2007年06月15日

知識か想像力か あなたが生き残るために必要なのは?

中島聡さんのブログで、「これは日本語教師にも当てはまるなあ」と思って、このブログでもご紹介しておこうと思っていたことが、あります。
学生諸君にぜひともお願いしたいのは、この手の課題にどんどんと取り組んで「新しい技術をすばやく習得して応用する」テクニックを見につけることである。知識や情報そのものはネットを探せば簡単に見つかるので、自分の脳みその中に知識を溜め込んでおく「記憶力」や「知識量」はあまり役に立たない。それよりは、必用に応じて新しい技術をすばやく検索・吸収し、実際のプログラムに応用する、という「適用力」・「応用力」のほうがずっと重要である。
http://satoshi.blogs.com/life/2007/05/post_8.html


これに関しては、先日ご紹介した「デジタル・ワーキングスタイル」という本にも、まったく同じようなことが書いてありました。
これまでは情報が脳にたくさん記憶されていて、質問すればすぐに答えられる人が頭のよい人だとされてきた。
 だが、もうこれからは記憶力なんて大した意味は持たない。
 テストの点数は高いかもしれないが、ビジネスの現場ではgoogleで検索すれば答えが探せる程度のことを大量に記憶していても、アドバンテージにはならないのだ。
 これからのわれわれに必要なのは、大量の情報の中からトレンドを掴み取ったり、意味を見出したりする能力だ。
 徳力基彦「デジタル・ワーキングスタイル」より

popxpopで引用されていたのですが、似たようなことは、アルバートアインシュタインも言っていたようです。
"Imagination is more important than knowledge."
http://www.esoupblog.com/2007/05/einsteins_top_5.html

これはTop 5 Things Entrepreneurs Can Learn from Albert "Bad Boy" Einstein という記事からの引用ですが、起業家だけでなく日本語教師にも該当することばかりなので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

私も、日本語教師なら文法の細かいことなどは「あの資料を見れば分かるな」という見当がつけば、それ以上は覚える必要はないのではないかと思います。もちろん、授業前に見ておいて、授業が終わるまでは記憶しておく必要はありますが、全部の記憶を維持しようと努力するのは、あまり創造的な努力ではありません。

実はこれが日本語学習者との大きな違いで、日本語学習者は、少なくとも口頭のコミュニケーションでは、「あの単語はあの辞書を見れば分かるな」と分かっていても、そんな手間をかけていては意思疎通は成り立ちませんから。

と言っても、もちろん、日本語教師にも瞬間的な即応力の求められる能力はあります。それは自分が話すときの語彙や文型のレベルわけ。相手の日本語レベルを考えて、それに合わせて表現を選択する能力は、これからも当分の間は必要になるでしょう。もちろん、「日本語能力試験出題基準」を見ればかなり正確にわかりますが、質問への対応などでは、出題基準を見ている余裕はありませんから。

ところで、この中島さんのエントリーをここで引用しようと思っていたら、モンゴル人のエンジニアが自分のブログにメモしていました。実は、彼は私の教え子の一人です。

何というか、もう「日本語での情報収集」という意味では、私とまったく同じ土俵に上がっているんだなあという感慨があって、ちょっとの間、心が温かくなりました。
posted by 村上吉文 at 15:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加
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