2007年06月11日

デジタルワークスタイル

以前、若い日本語教師の方々を念頭に、ちょっとエラソーな書き方をしてしまったことがあります。公的な法人が行っている有意義なセミナーなのに、参加者があまりにも少ないことを嘆いたエントリーでした。

ただ、こうした有益な情報を知らない人も、実はかなりいるらしいですね。知らないんだったら、意欲が足りないと責めることはできません。しかし、そういう人たちは、日本語教育の勉強をするだけでなく、情報の集め方も勉強した方がいいです。というより、日本語教育の勉強はとりあえず中止してでも、まずは「勉強の方法」を勉強した方がいい。現在の情報ツールを使うと使わないとでは、勉強の効率が何十倍も違います。効率よく勉強できるようになってから、本来の勉強に戻ればいいでしょう。

といっても何がなんだか分からない人は、とりあえず文字が読める人と読めない人の、勉強の効率を考えてみればいいでしょう。文字が読めない人が目で見て耳で聞いたことだけを頼りに勉強するのと、良書を手っ取り早く読め、きちんとノートも取れる人を比べてみれば、違いは歴然としているはずです。

そういう違いが今、情報ツールを使える人と使えない人の間に広がっているというのが、私の実感です。

「ITリテラシー」という言葉がよく聞かれますが、この「リテラシー」というのは「文字」を意味する「letter」と同じ語源をもつ言葉で、要するに識字率とか、文字が読めることそのものを意味する言葉です。片仮名で書いてしまうと分かりにくくなってしまいますが、情報ツールが使えないということは、要するに21世紀の文盲なのです。

まあ、かく言う私もモンゴルから帰ってきてすぐは「現代の文盲」だったわけですが。しかし、私はかろうじて文字を知っている人の仕事の効率に気がつくことができました。そして、文字を知ったわけです。文字を知ってみて改めて、「ああ、自分は文盲だったのだな」と振り返ることができます。

このブログもそうですが、そういった情報ツールについては、インターネットに情報満載ですよね。ただ、文字の書き方を文字で説明しても文盲には役に立たないのと同じで、インターネットしかなかったモンゴル時代の私には、なにやらスゴイことになっているらしいことは分かりましたが、何がすごいのか結局よく分かりませんでした。

しかし、日本は違いました。情報ツールの使い方は、情報ツールがなくても「書籍」という形で読めたのです。これは圧倒的にモンゴルの状況とは違います。文字が読めない人でも、文字の読み方が独学で学べるのですから。

当時の私のように、文字が読めるようになりたい文盲の人たちへ、私から最近の良書をご紹介したいと思います。

デジタル・ワークスタイル―小さなことから革命を起こす仕事術

実を言うと、今の私にとってはそれほど新しい情報はなかったのですが、そのほとんどは一年前には知らなかったことばかりかもしれません。

もし、以下のようなキーワードをよく知らない人は、ぜひ手に取ってみてほしいと思います。
・RSSリーダー
・タブブラウザ
・ブックマークレット
・ソーシャルブックマーク
・タグ
・alexa
・google trends

なお、私が個人的に面白いと思ったのは、情報の収集に関して「自分一人で処理せずに他の人の力や技術を借りてしまえばいい」として、「師匠ブログ、集団、キーワード」の三つのフィルターを挙げていた部分です。

「師匠ブログ」というのは、日本語教育関係の有名どころでは「細川英雄 アクティブ・ウィーク」なんかが挙げられるかもしれません。ただ、ブロガーに関しては、高名な教師でなくても、勉強になる記事をたくさん書いている人がいるのが面白いところです。まさに「フラット」な世界を実感できますよね。そういう意味ではもっと学ぼうニッポン:ブログ時代の日本語学習なんかも非常に役に立つと思います。時間があったら、日本語教師に有益なブログのまとめリストなんかもあげてみたいですね。

「集団」はweb2.0でいわれるところの「集合知」を利用することで、こう言われてもピンと来ない人は、『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』を読んだ方がいいです。要するに、今では無数のネットユーザーたちがどんな記事に注目しているかが簡単に分かるわけですね。もちろん、注目されない記事にも重要な情報はあるでしょうし、多くの人が注目していても自分には意味がない情報もあります。しかし、この情報の海の中で学んでいくには、誰かが既に注目している情報から見ていくと非常に効率が高いのは事実だと思います。『ウェブ進化論』を買う余裕がない人は「ソーシャルブックマーク」などのキーワードで検索すると、いろいろ出てくると思います。有名なのは「はてなブックマーク」ですね。私も愛用していますが。個人的には、この仕組みがネット上の民主主義のように働いて世論ができていく過程に非常に興味があります。

「キーワード」というのはRSSリーダーにキーワードを登録しておくことですが、日本語教育関係では「日本語教育」とか「日本語教師」ではまだ玉石混淆状態で、勉強になるブログは見つかりにくいようです。たとえば「日本語教育学会」などとキーワードを入れておくと、それなりに勉強になるものが引っかかりやすいです。
RSSリーダーではありませんが、ブログ検索で見てみるとこんな感じになります。

ということで、「日本語教師2.0」目指すなら、おすすめです。


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posted by 村上吉文 at 07:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このエントリーをはてなブックマークに追加
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