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2016年09月04日

『140 TWITTER TIPS FOR EDUCATORS』

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス




冒険家の皆さん、今日も40秒で支度していますか。

さて、先日、日本語教育連絡会議という集まりに出席したのですが、今回は往復に4日もかかるという移動の長い出張でしたので、その間に本を一冊読みました。『140 TWITTER TIPS FOR EDUCATORS』という本です。教員のためのTwitterの使い方が140個、述べられています。

Amazon Unlimetedの対象ですので、毎月980円払うと無料で読むことができます。定価はKindle版が1127円、紙の版が2418円です。(Unlimtedに入らなくても、Kindleで一冊本を読むだけで1300円もお得なわけですね。なお、Kindleはスマホやタブレットの無料アプリでも読むことができます)

それにしてもいつも思うのですが、やっぱり読んだだけで放置しておくと身につきませんね。読みながらハイライトをしていっても、このブログを書くためにまとめてハイライトの部分をメールに送信し振り返ってみると、「そういえばそんなことも書いてあったっけ」と思う部分もたくさんありますし、URLが書いてある参考資料などは実際にリンクを開いてみないと分かりません。

今回も、前回と同じように僕がハイライトを引いた部分を中心に、僕の体験も交えながらご紹介しますね。前と同じように「位置No.」というのは電子書籍におけるページと行のようなものです。電子書籍では目の悪い人が文字を大きくしたりできるので、ページが固定されていないため、こうして場所を特定します。

位置No. 451 ,"but you can still take advantage of the opportunities Twitter provides to learn and to share your learning with other educators. One very simple way to do that is to Tweet about the books you’re reading."
「皆さんも自分の学びを他の先生方に共有するためにTwitterが提供する機会を利用できる。とても簡単な方法は皆さんの読んでいる本についてツイートすることだ」
僕がこのブログをTwitterでシェアすれば、まさにその例の一つになりますね。ただ、ブログほど時間をかけなくても、「『〜〜』という本を読んでいます。」というだけでも、読みっぱなしにするより断然いいです。ぜひ、シェアしてください。その本を読んでいるという情報だけでも、同じ本に興味を持っていた人から「〜の件も触れられてるの?」などと質問されることもあれば、「その本が好きだったら『〜〜』も面白いよ!」などと教えてもらえることもあるからです。さらに言えば、以前「Innovators mindset」の書評でご紹介したとおり、その本の著者からコメントをもらえることもあります。


位置No. 578 ,"For example, if you participate in #Satchat every Saturday morning at 7:30 (ET), you will find a tremendous conversation going on about a relevant topic in education."
「たとえば毎週土曜日の7時半(米国東海岸時刻)に開かれる#satchatに参加すれば、教育に関連したトピックについて膨大な会話を見ることができる」
これ、実は昨日ライブで見たばかりですが、まじにすごかったです。たった1時間のチャットなのですが、ほぼ毎秒1つぐらいのツイートが流れてきます。にもかかわらず、会話が錯綜してしまうことがないところが本当にすごいです。これはモデレーターがQ1〜Q6までの6つの質問を投げかけて、それに対して他の参加者がA1〜A6のキーワードを付けて回答するようになっているからです。たとえば「♯satchat A1」というようなキーワードで検索をかけた画面を開きっぱなしにしていれば、他の話題が入ってくることはありません。いま試しに数えてみたら、今日の時間中の「#satcha A1」だけでも129の回答が寄せられていました。
ちなみに今日のQ1はこちらです。


なお、これらの教育者用のチャットはGoogleカレンダで共有されていて、以下で一覧になっています。
https://sites.google.com/site/twittereducationchats/education-chat-calendar
上記のリンクでは米国以外にお住まいの方は時差があってよく分からないだろうと思いますが、すでにGoogleカレンダーをお使いの方は、以下のリンクを開いて「自分のカレンダーに追加」をクリックすると、その通りの結果を得ることができます。もう本当に驚いてしまいますが、毎日、何十もの教育関係者のチャットが開かれています。
https://www.google.com/calendar/render?cid=ud4ahv7eermdui4dlcgk9qljm8%40group.calendar.google.com#g
一度♯satchatのような活発なチャットに参加してからこれらのリストを見ると、紙とコピー機が中心の日本のスピードに危機感を覚えるのではないかと思います。

位置No. 611 ,"The search box is an underused feature on many web-based applications, but it will undoubtedly change the way you use Twitter by shortening the amount of time you spend looking for answers, resources, and people."
「検索ボックスはWebベースのアプリでもっとも活用されていない機能だが、答えやリソースや人々を探す時間が短くなるので間違いなくツイッターの使い方を変えてくれる。」
他の人がどれぐらいTwitterを検索しているのか分かりませんが、実際に僕もかなりTwitterの検索は利用しています。Chromeブラウザではアドレスバーでの検索をカスタマイズできる機能があり、僕は「tw」とタイプしてから例えば「#satchat」などと入れてエンターキーを押すと、自動的にTwitter内を検索できるように設定しています。
何か事件が起きた時とか、速報性の高い情報が必要なときは、メディアよりもTwitterを検索することが多いですね。それから、カイロで働いていた頃は、帰宅する前に「Cairo clash」などで必ずTwitterを検索していました。どこかで衝突が起きていれば、そこを避けて帰宅できるようにです。

位置No. 634 ,"Twitter also gives you the option of selecting the geographical area you want your search results from. Choose to see search results from everywhere, or only those near you."
「Twitterでは検索結果に地理的な選択肢を含めることもできる。すべての場所から検索することもできるし、自分の近くの場所だけを検索することもできる」
これ、実は僕も知りませんでした。でも、これを知っていればカイロで帰宅する前にわざわざキーワードで「Cairo」などと指定する必要はなかったわけですね。
でも実はこれ、オンラインイベントじゃなくて、特定の場所に集まるようなイベントの集客とかにもすごく使えそうですよね。たとえばブダペストで日本についてツイートしている人なんかをゴソッと見つけることができます。また、♯educationというキーワードで僕の近くを検索してみると、話の合いそうな人がたくさん見つかりました。

位置No. 654 ,"Being a connected educator is more about modeling the right behaviors (sharing information, participating in chats, seeking out and growing your PLN) and less about telling people how they should grow professionally."
「つながった教育者であることは、情報を共有するとか、チャットに参加するとか、自分の学習ネットワークを育てるのが主であって、プロとして成長すべきだと人々に言うことではない」

位置No. 660 ,"Another great approach to showing your colleagues the power of Twitter in education is to sit down with them and go through the sign-up process."
「教育におけるTwitterの力を同僚たちに見せる良い方法は、彼らの隣りに座って登録の過程につきあうことである」

位置No. 715 ,"If you're looking for a specific Twitter chat, visit https://sites.google.com/site/Twittereducationchats/"
「特定のツイッターチャットを探しているのなら以下のリンクを開け」
上記の土曜チャットをはじめとする教育関係者の集うチャットの時間などが一覧になっています。

位置No. 839 ,"If a teacher does not tell their classroom story, somebody else might. And it could be wrong."
「もし教師が教室でのストーリーを話さなかったら、誰か他の人が話すかもしれない。そして、それは間違っているかもしれない」
もうこれは本当に当たり前すぎることですが、Twitterを始めとするソーシャルメディアの最大の利点は、「社会に対して声を持つことができる」ということです。ソーシャル・メディアのリスクばかりあげつらう人がいますが、声を持たないことのほうがよほど危険なのではないでしょうか。もちろん、父兄や上司に向かって「あいつは馬鹿だ」とかツイートしたらクビでしょうけど、そんなリスクより、誤解にもとずくデマなどが独り歩きしてしまって、関係者が誰もそれを否定できないリスクのほうを教育関係者は考慮すべきではないかと思います。

位置No. 853 ,"Tools like Tagboard.com can help you accomplish the task of following a hashtag across multiple social media sites at one time."
これも知りませんでした。Tagboard.comというのはTwitterなどのソーシャル・メディアを横断的に検索することができるサービスのようです。公式ハッシュタグを一つ決めて、「あとはTwitterでもFacebookでもいいから書いて」というようなときには便利そうです。

位置No. 926 ,"It’s there−every day−in each of our schools, and the stories deserve to be told. Not for the glory. Not to be smug. But to recognize effort, success, hard work, and the fact that great things are happening in our schools and most people have no idea."
「私たちの学校では語るにふさわしい物語が毎日のように生まれています。栄光とか自慢とかではなく。努力や、成功や、ハードワークや、すごいことが私たちの学校で起きていることを知ってもらうために。ほとんどの人々はそれを知らないのです。」

位置No. 956 ,"Mystery Location calls"
この「Mystery Location calls」というのがこの本にはたくさん出てきます。相手を探すのにTwitterが役に立ちますよという文脈です。米国では説明がいらないほど普及している活動のようですが、本の中には説明はありません。いま検索してみたら、以下に少し資料がありました。
https://docs.google.com/document/d/1UkFXBUyseKZN6yfVpW9Mye6hbSc8JNHl_yu3ExLanMA/edit
スカイプなどで教室と教室をつないで、相手の学校がどこにあるのかを当てる活動のようです。「あなたの学校はどこにありますか」とか聞いてしまったら面白くないので、質問のルールなども決まっているのではないかと思います。ご存じの方、教えてください。
他にも「MysterySkype」という名前で呼ばれることもあるようで、ハッシュタグとしては「♯MysterySkype」の方が多いかもしれません。今日一日でも三つぐらいのツイートがありました。

位置No. 982 ,"To add a new or existing account, tap More options at the bottom of your screen, select the appropriate choice, and let Twitter walk you through the process."
「新規や既存のアカウントを追加するには、スクリーンの下にある「オプション」をタップして・・・(以下略)」
これも知らなかったことの一つです。スマホのTwitterアプリでは複数のアカウントで呟くのがすごく簡単なんですね。なお、Facebookなどでは個人が複数のアカウントを持つことは禁じられていて、通報されると実際に片方が抹消されたりすることがあります。これは、Facebookなどでは共有範囲を細かく設定することができ、一つのアカウントでも職場の同僚用の投稿と、プレイベートな飲み友達のための投稿を使い分けることができるからです。Twitterはそういう使い分けができないので、一人で複数のアカウントを作る人がいるのでしょう。

位置No. 1064 ,"Case in point, the hashtag we will use for this book, #140EduTips."
「この本に関するハッシュタグは#140EduTipsである」

位置No. 1066 ,"Staying isolated is no longer an option for educators."
「他の人と繋がらないなどという選択肢はもはや教員には存在しない」
こは本当に同感です。前回ご紹介したGeorge Courosの「I quickly learned that the best way to become a better educator is to have access to other teachers.」というセリフと同じですよね。

位置No. 1118 ,"You may encounter times when people challenge your way of thinking on Twitter, and that’s perfectly fine. Just keep your cool and remain positive. If things get too crazy, ignore or block the person."
「みなさんはTwitterでみなさんの考えに挑戦してくる人に出会うかもしれませんが、それはまったく問題ありません。クールで前向きでいつづけてください。おかしなことになってきたら無視したりブロックすればいいのです。」
僕も前にこのブログで書きましたが(参考資料参照)、ソーシャル・メディアを使い始めたばかりの人がよくする間違いの一つに、「からまれたからやめる」というものです。Twitterでは学校などよりも自由に意見が言えることなどもあり、自分もとんがったことを言いやすいし、相手も簡単にこちらの批判ができます。それで議論になってしまう例もないことはないのですが、そこから建設的な議論にならずに罵倒するような人がいたら、相手が有名人でもブロックしてしまえばいいのです。そういう対応をせずにTwitterをやめてしまうというのは、即、「学びから降りる」ということにつながるので、それよりはずっと相手を無視したりブロックしたりしたほうがいいでしょう。
なお、Facebookでは相手にブロックされたことは明確には表示されませんが、Twitterの場合は「あなたは〜さんからブロックされているのでこの操作はできません」というようなエラーメッセージが出ますので、比較的簡単に分かります。

位置No. 1247 ,"Twitter bulletin board is a space in your classroom where students can show what they know about a particular topic in 140 characters or less"
「Twitter掲示板は特定のトピックについて生徒たちが自分の知っていることを140文字以内で書き込むクラスのスペースのことである」
これを僕はネット上のスペースかと誤解してしまって何度もググっていたのですが、実は物理的な教室の掲示板なんですね。画像検索してみると、こんな写真がたくさん出てきます。
https://s-media-cache-ak0.pinimg.com/236x/b6/6e/8b/b66e8bb0edf39f0d4a53bdf23d4e7c54.jpg
https://s-media-cache-ak0.pinimg.com/236x/5f/26/74/5f267446df07edec585152d52869e338.jpg
http://www.scholastic.com/teachers/sites/default/files/imagecache/300x234_huge/asset/image/ek_twitter.png
http://www.theclassroomcreative.com/wp-content/uploads/2012/08/Jan2012-012.jpg
それらを見ると、これらを見ると、少なくとも一部の米国の教育機関ではソーシャル・メディアが「悪いもの」として認識されていないことが分かります。なお、日本の教育者の多くが誤解していますが、Twitterは親の了解があれば13歳以下でも利用することができますので、小中学校でも使いたい子供には親の了解のもとで使わせることができます。(参考資料参照)

そして冒険は続く。

【参考資料】


むらログ: Facebookが嫌いな人がFacebookを始める方法(ブロックの件が書いてあります)
http://mongolia.seesaa.net/article/423451806.html

Twitterの「お子様の利用に関するポリシー」
https://twitter.com/privacy?lang=ja

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posted by 村上吉文 at 13:10 | TrackBack(0) | 書評 | このエントリーをはてなブックマークに追加

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