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2016年05月29日

ハンガリーの若き冒険家、ミシさんインタビュー!

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス




冒険家の皆さん、今日も広大な砂漠の向こうに存在するという幻のオアシスを夢見ていますか。

さて、前から話を聞こうと思っていたハンガリーの若き冒険家ミシさんに、ようやく昨日ハングアウトで話を聞くことができました。ミシさんとは2年ぐらい前にFacebookの日本関連のページで知り合ったと思うんですが、ブダペスト在住ではないので実際にお会いしたことはありません。

彼も日本語学校もなく日本人も住んでいない町で12歳の頃から日本語を学び始め、わずか16歳でほぼN1レベルまで日本語を伸ばしています。文通サイトやメッセンジャーアプリなどを駆使して日本語をマスターしているのも、典型的な冒険家ですね。LINEには日本人が100人も登録されているらしいですよ。

カザフの辺境で冒険家にならざるを得なかったカラシナさんと同じように、彼も「先生がいてくれたらよかった」とは言っていますが、軽度のディスレクシアということもあり、仮に都会に住んでいたとしても一斉授業でここまで才能を開花させることのできる教師に巡り会えた可能性はそれほど高くはないのではないかと思っています。

話を聞いていて面白いなと思ったのは、ロシアの冒険家アンナさんと同じように、彼にとって友達と日本語で話したりするのは、もはや「勉強」だとは認識されていないようだということです。そういえば、オランダのマールテン君も「日本語を使う時間と勉強する時間があって、勉強する時間を減らしていって、使う時間を増やすべき」というような言い方をしていましたね。

それでは、以下にミシさんとのインタビューの要点をまとめたものを共有しておきます。いつもの通り、発話どおりの文字おこしではありませんので、正確な発言を聞きたい方は、上の動画をご覧ください。ただ、インタビューしている間は気にならなかったのですが、音量のバランスが悪く、僕の声のほうがミシさんの声よりずいぶん大きく聞こえます。ご容赦ください。

【ミシさんってどんな人?】
ハンガリーの高校3年生、17歳。
住んでいるのは東北部にあるシャルゴータルヤーンという町。
ブダペストから1時間半ぐらい。田舎ではあるけど遠くはない。
日本人は多分住んでいないと思う。日本語の学校もない。
JLPTはN2とN3は合格している。去年の12月に16歳でN1も受けたが数点の差で合格できなかった。

【日本語を勉強しようと思ったきっかけは?】
それはちょっと難しい話になる。アニメで好きになったというような簡単な話ではない。
小さい頃からアジアが好きだった。その中でも日本がいちばんよかった。
日本の謎に近づきたいとい気持ちがあった。
インドとかは全然別のことだから、アジアはぜんぶ好きというわけではない。
アニメが嫌いというわけではないが、それが興味の中心というわけではない。
武道などもやったことはない。

【日本語の勉強を始めて、最初にしたことは?】
最初はそんなに強い興味があったわけではないので、ネットで検索してみた。
ハンガリー語で書いてある日本語についてのウェブサイトを読んだ。それが12歳の頃。
ウェブサイトの名前は覚えていない。たぶん今はもうなくなっていると思う。

【冒険の仲間は?】
ソーシャルネットワークで見つけた日本人とかはいる。
一緒に勉強しているハンガリー人は特にいない。
日本人を見つけたのは文通サイトや他のソーシャルメディア。
そこで見つけた日本人とLINEで連絡している。
LINEに登録している日本人は100人はいる。
最近は減ったが昔は一日50回とか日本語で日本人とLINEでメッセージを送っていた。

【冒険の地図は?】
教科書というものは中級になってから使い始めた。
初級はウェブサイトで勉強したから教科書は使わなかった。
さっき言った最初に探したウェブサイト。今はもうなくて名前も覚えていない。
そのウェブサイトでは他のハンガリー人と知り合うような仕組みはなかった。
中級になってから初級の文法を復習したくなった。それでハンガリー語で書いてある日本語の教科書を使った。『できる』が出版される前だったが、名前は覚えていない。
中級になってからは紙の『新完全マスター』というJLPTの教科書を一番よく使っている。

【そんな装備で大丈夫か?】
Ankiは使ったことがあるが、語彙の勉強にはなるが文法の勉強にはあまり役に立たない。
DuolingoやLang-8 などは使っていない。
LINEでコミュニケーションはよくしている。

【モンスターは?】
読解が苦手。特に科学的な読み物。ハンガリー語でも苦手。軽度のディスレクシアなので。
LINEでは読み書きはするが、会話は苦手。会話はまだ向上の余地がある。

【情熱は?】
今までずっと日本語を勉強してきたので、もう日課になっている。日本語を勉強しないと気持ちが悪くなってしまう。日本が好きだということも情熱のもと。
去年、福井県に2ヶ月半ぐらい行った。日本の文部省の奨学金で。方言もあるが、それほど使われていなかった。ホームステイもした。高校で授業も受けていた。そこの高校生とは今でもLINEでつながっている。
正直に言うと、日本にいる間はあまり日本語を勉強していなかったと思う。忙しくて勉強する暇はなかった。日本人と日本語で話す機会はあったが、高校生が話す日本語は単純であまり勉強にはならなかったかもしれない。

【外国語教師はもう必要ないと思いますか?】
個人的には先生はまだ必要だと思う。
どんな役割があるかって?(しばし沈黙)
そばに先生がいると助けになる。僕も先生と一緒に勉強したかった。
先生が必要かどうかは人にもよると思う。一人で勉強するのが好きな人もいる。
もし先生がいたら会話の相手になってほしい。文法とかも教えてほしかった。ハンガリー語に翻訳できないような文法や、辞書通りの使い方ではない用例などについて説明してほしかった。
分からないところを質問できる人がほしかった。

【他の冒険家にアドバイスをお願いします】
モチベーションを失わないこと。何のために勉強しているかを忘れないこと。
自分は友だちと話したりするとか、日本に触れること。日本の文化を感じること。

インタビューは以上です。
動画を見れば分かりますが、とても繊細な感じの冒険家ですね。
ハンガリーと日本の架け橋になてくれればと思っています。

そして冒険は続く。

【参考資料】
冒険家インタビュー - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PL8xNAgRaT_iSBuawM8nI5MJYsps0pCYwf

”冒険家インタビュー” site:mongolia.seesaa.net - Google 検索
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posted by 村上吉文 at 18:58 | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

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