2007年05月30日

映画教材:学習者を受け身にさせない方法

映画教材の利用は、ともすると学習者の態度を受け身にしてしまいがちです。これは、学習進度の差が大きいクラスなどでは肯定してもいい場合もありますが、やはり普通はもっと積極的に参加してほしいもの。

私の授業では、授業後にwikiを使ったりメールで作文を添削したりして参加を図っていますが、日曜日の日本語教育学会でおもしろい例が紹介されていました。

それはインタビューゲームの「わたしはだれ?」を映画教材と組み合わせるものです。

というだけでカンのいい人は「ははーーん!」と手を打つと思いますが、要するにこういうことです。

あ、その前に「私は誰?」を知らない人は、anfieldroadさんの「英語教育2.0」に説明が載っています。
http://d.hatena.ne.jp/anfieldroad/20070420/p2
このブログ自体もかなりお薦めですよ。教える言語は日本語と英語という違いはありますが、日本語教師にとっても役に立つアイデア満載です。この人のプロフィールにある写真自体が「私は誰?」ですね。


閑話休題。

日曜日の学会で紹介なさっていたのは土井眞美先生で、土井先生のアイディアでは、まずグループ分けをして、そのグループごとに、注目する登場人物を担当します。そして、グループ単位で上記の「私は誰?」を行うわけです。

これ面白そうなので、私も早速明日の授業から使ってみたいと思います。

ただ、私の授業の場合は、今使っている映画が有頂天ホテルという非常に登場人物の多い映画なので、グループ分けでなく個人単位になると思いますが。何と言っても、明日扱う部分(チャプター19から21まで)のシーンでは、台詞がある人だけでも、学習者数と同じ16人もいるのですから。

もともと「注目する担当を決める」という点は、まったく土井先生の実践と同じことを私もやっていたわけです。私の場合は、グループ単位ではなく個人単位であったという違いがあり、それからそれを「私は誰?」という教室活動でなく、「wikiに書く」という形で全学生にフィードバックするという違いもありましたが、やっぱりこういう形に落ち着くのかな、という印象がありました。

ただ、「これは、ヤラレタ」と思ったのが、私の授業はそこで終わっていたのですが、土井先生の実践では、それが日本人との現実のコミュニケーションの下地になっていることで、そこでの表現が実際の自己紹介への応用につながっていることです。

うーむ、さすがですね。

上記の例が含まれているかどうかは分かりませんが、昨日の発表では、土井先生の活動例などは海外向けビデオ教材「日本語教育用 NHKテレビ番組集」の教材解説書で見ることができるようです。国際日本語センターに今度行くときには、実際に手に取ってみたいと思います。
posted by 村上吉文 at 08:06 | Comment(1) | TrackBack(0) | 日本語hacks! | このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
こんにちは。ブログを紹介していただいてありがとうございます。こちらからもリンクさせていただきますね。

これまで「国語教師」のサイトは探してみたことはあるのですが、「外国語」という共通点に立ってみれば「日本語教師」の方が近いスタンスで仕事をしているはずだよなぁと改めて気づかされました。

今後とも参考にさせていただきます。
Posted by anfieldroad at 2007年05月30日 20:40
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