2015年07月21日

【ネットワーク化の7つのステップ】(4) 一対多のライブイベント開催。(一は主催者)

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


Black and white handshake

冒険家の皆さん、今日も隣のオアシスに向けて伝書鳩を飛ばしていますか?

さて、今日は出張もない休日なので、久しぶりに【ネットワーク化の7つのステップ】の続き、「ステップ4、 一対多のライブイベント開催」を書いてみたいと思います。

今日の記事の一番下に書いてある参考文献の欄でこれまでのおさらいができますが、とりあえずFacebookなり、Google+なり、メーリングリストなり、あるいは自分で立ち上げたオリジナルの場所などでオンライン・コミュニティを作り、そこに同じ関心を持つたくさんの人たちを広域から呼び込むことに成功し、彼らからの発言もいくつも見られるような段階に達したことを前提にしています。

ここまで来たら、次に必要なのは情報発信型のライブイベントを主催することです。

【情報発信型のライブイベントである理由】
なぜ情報発信型のライブイベントなのかというと、主に2つの理由があります。

まず、情報発信型であることについてですが、最終的には、主催者だけが情報発信して他の参加者はそれを受信するだけのタイプではなく、参加者全員が等しく情報発信しあうようなタイプのコミュニティを目指すにしても、まだこの時点ではそれは無理です。積極的に情報発信するほどの参加度ではなくても、勉強になる情報なら時間を合わせて見てみようかな、という感じでしょう。つまり、こちらが情報発信側になって、他の参加者は受信するだけというような関係性ですね。

しかし、これまである程度の期間をかけてコミュニティを育ててきたのですから、そろそろ時間を共有することぐらいはできるはずです。それがライブイベントである理由です。そして、やってみたことがある人なら分かると思いますが、同じ時間を共有するというのは意外と親近感を増す効果があるのです。(これを「ラポールの形成」などということもあります)

つまり、「時間も空間も共有していないコミュニティ」から「会ったことはないけど、ネットで同じ時間を共有したことだけはある人たちのコミュニティ」へとステップアップするわけですね。

そう、これまで、あなたのコミュニティは時間も空間も共有したことのない人たちの集まりでした。一箇所に集まって顔を見ながら話し合うことができれば、もっと深い関係を作ることができますが、それができるほどまでには、この時点ではコミュニティは育っていません。同じ空間を共有するというのは要するに広域から一箇所に集まるということですから、移動にかかる時間やコストを負担するほどのモティベーションもありません。

それに対して、時間だけを共有するのなら、まあ、多少の調整の手間はかかるかもしれませんが、普通はコストはかかりませんよね。そして、ご存じの通り、今は通信手段が非常に発達していて、遠くにいる人とリアルタイムにコミュニケーションをするには何の不自由もありません。何の参加制限もない場合は、全員が参加できる環境を作るのは難しいのですが(どのサービスを使うにしても、「自分の環境では参加できない」という人がいるものです)、しかし、すでにFacebookなどの上にグループを作っているのであれば、参加者全員がそのサービスを利用できる環境にいることが前提になっていますから、ほぼ問題ないと考えていいでしょう。

ただし、同じ時間を共有してコミュニティを育てるには一つ条件があります。それは主催者以外の参加者にはコメント欄などで積極的な発信を望むということです。以下に例を見ながら説明しましょう。

【アンカラとカイロの実例】
この手の「情報発信型のライブイベント」の例としては、スピーチコンテストなどのイベントをオンラインで中継するような場合や、ビデオでオンライン研修をする場合が典型的です。

スピーチコンテストの場合は、現場とは別にオンラインで視聴者に対応する係を1人確保して、スピーチが終わるたびに感想をコメントしてもらうように呼びかけたり、審査結果が出る間に視聴者に優勝者を予想してもらったりするわけですね。

たとえば、以下のリンクをご覧ください。
「第21回アンカラ日本語弁論大会へのソーシャルストリーム上でのコメント」
https://goo.gl/1DP3qA

この時は、実は僕は主催者ではなかったのですが、前述の「インラインで視聴者に対応する係」として公式に協力していました。ここでコメントしている人はオンラインで視聴しているので、スピーチコンテストの会場にいるわけではありません。ですから、空間は共有していないのですが、リアルタイムでスピーチを視聴しているので「時間」は共有しているわけですね。そして、コメントをご覧いただければ分かると思いますが、たとえば途中から視聴を始めた人が「トルコのアンカラ日本語弁論大会、やっと見られます!よろしくお願いいたします。」と挨拶したり、逆に途中で視聴をやめる人が「みなさんありがとうございました。結果も気になりますが所用につき離脱いたします。」と挨拶していくなど、単に主催者向けのコメントや感想だけでなく、視聴者がお互いにコミュニケーションをしている様子が見受けられます。

このイベントでは、中東の日本語教育関係者に広く視聴を呼びかけ、こうしてオンラインでコメントを交わすことにより、ネットワークの形成に役立てることができました。

もう一つの例、オンライン研修の場合は講師が積極的に視聴者に質問を投げかけて、それに対して視聴者が答えるとか、あるいは逆に視聴者からの質問に答えるなどの方法で参加してもらうことができます。

たとえば、これも僕の僕の前任地カイロで主催していた「中東オンライン日本語教師研修」の例を見てみましょう。

「ウェブサイト『アニメ・マンガの日本語』の使い方」
https://goo.gl/fpOQFT
ここにも視聴者のコメントが残されていますが、わずか1時間の中継時間中に221ものコメントがついているのがご覧になれます。なお、ライブでの視聴者数は225名で、その後、USTREAMが有料化されて動画が削除されるまでに2000を超える再生回数がありました。

ここでも、中継が始まる際には以下のように挨拶がありました。
「最初だけになってしまうと思いますが、拝見させていただきます。楽しみです! 」
「よろしくお願いします」
「こんばんは。最後まで見られるかどうかわかりませんが、よろしくお願いします。」
終わるときには
「非常に面白かったです! ありがとうございました。 」
「非常に興味深かったです。色々と刺激を受けました。ありがとうございました。 」
「戦域を離脱する。」
「とても興味深かったです!!ありがとうございますヽ(*´▽)ノ♪」
などと挨拶しているのがご覧になれます。こちらはスピコンの中継と違ってオンライン講師に対する挨拶とも取れますが、こうした発言の積み重ねが他の参加者にその発言者の存在を知らせることができ、ネットワークを作っていくのには非常に効果的なのではないかと思っております。

さて、今日はビデオによる中継に対して文字でコメントや質問をする例をご紹介しましたが、この段階で大切なのは、参加者の負担が少ないように基本的には受信者の立場で参加してもらうということです。ですから、参加者の負担にさえ気をつけていれば、特に情報発信側の参加方法は特にビデオでのライブ中継に限定する必要はありません。音声だけのライブもできますし、文字だけのグループチャットに講師などの中心になる立場で参加するという形式も可能でしょう。

「7つのステップ」の次の段階は、今回と同じように中心となる発信者がいてその他は受信者という形ですが、ただ、その発信者はグループの主催者であるあなたではなく、ゲストという形です。つまり、コミュニティの1人を主役にして、あなたは司会者のような形になるわけですね。

次回もお楽しみに!

【参考資料】
むらログ: チャットを見なおしてみよう!
http://mongolia.seesaa.net/article/370622648.html

むらログ: ネットワーク化の7つのステップ
http://mongolia.seesaa.net/article/378622763.html

むらログ: コミュニティを育てる「7つのステップ」の前にしておくこと
http://mongolia.seesaa.net/article/388872714.html

むらログ: コミュニティーへの参加者の見つけ方
http://mongolia.seesaa.net/article/390217165.html

むらログ: 【ネットワーク化の7つのステップ】(3) 参加者に関する情報を一方的に提供する
http://mongolia.seesaa.net/article/420645823.html

【コメントはソーシャル・メディア上の記事別ページヘどうぞ!】
https://plus.google.com/+YoshifumiMURAKAMI/posts/Xg81RAPyaT7
https://www.facebook.com/murakami.yoshifumi/posts/10206809142929154
https://twitter.com/Midogonpapa/status/623166842333491200
posted by 村上吉文 at 01:20 | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事へのトラックバック