2015年04月11日

語学学習ツールとしてのAmazonキンドル

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス




冒険家の皆さん、今日も羊皮紙に秘められた暗号を解読していますか?

さて、初代の電子書籍リーダーはソニー製品だったのですが、これは洋書が読めなかったのでAmazonのキンドルも買ってみました。paperwhiteという機種です。買ってみると、洋書が読める以外にもいろいろ面白いところがあったのでご報告します。

まず、ソニー製品についての僕の感想は以下にあります。

むらログ: ソニーの電子書籍リーダーを買ってみた。
http://mongolia.seesaa.net/article/359009803.html

ここで書いた内容を箇条書きしてみると、だいたい以下のようなことです。
・軽い
・読みやすい
・オンラインになっている
・検索機能がある
・振り返りが簡単
・辞書がひきやすい
・ソーシャルリーディングのための引用ができない

最初の軽さに関しては、今回のキンドルのほうが重いです。
キンドル 206g
ソニーリーダー 163g
ただしほぼ同じ画面サイズのiPadMiniは522グラムですから、それに比べるとまだ半分以下ではあります。

読みやすさに関しては、このキンドルには照明機能がついています。同じe-インクなのでライトを切れば以前と同じ読みやすさ。でも暗いところでも読めるようになっているわけですね。


その他、検索機能や振り返りの簡単さに関してはほぼ同じなのですが、辞書とソーシャル・リーディングの点で、キンドルは非常に大きな進化を遂げています。

まず、辞書の件。辞書が引きやすいのはソニーと同じです。知らない単語を一秒ぐらい押していると自動的に辞書が引けます。違うのは、あとから「単語帳」という機能で復習ができるというところです。特に登録作業などまったく必要ありません。一回辞書を引くと、その語彙が自動的に単語帳に登録されるのです。しかも、単語帳はいい意味でその名前を裏切る仕様になっていて、単語ではなくて、その単語を含む例文がフラッシュカードに表示されるのです。学んだ単語はその例文の中で、下線が引かれています。例文はもちろん、その本の中のその画面では日本語訳は表示されていませんが、そのフラッシュカードの左上に「辞書を見る」というボタンがあり、そこをタップすると意味が確認できます。



つまり、Ankiなどの学習アプリがコンテンツの中にシームレスに組み込まれてしまっているような感じですね。

そして、ソーシャル・リーディングの件。これが最大の違いと言っていいかもしれません。

ソニーの場合もネットにつながっていて、facebookにシェアする機能がついていたのですが、このサービスが致命的だったのは引用ができなかったことです。コピペなどもできないので、引用するにはわざわざ一字一句入力する必要がありました。もちろん、そんな面倒くさいことはほとんどの人がしませんので、結果的にソニーのソーシャル・リーディングは成功しませんでした。

しかしキンドルの場合は、書籍の中の文字列を選択した状態で「シェア」というボタンをタップすると、その部分が引用された状態で、自分のコメントつきでFacebookやTwitterにシェアできるのです。以下に実際のページを紹介します。

Facebookにシェアしたところ。
https://www.facebook.com/murakami.yoshifumi/posts/10206014054012428

Twitterにシェアしたところ。
https://twitter.com/Midogonpapa/status/586618807218733056

そしてもちろん、Amazonにもシェアされています。
https://kindle.amazon.co.jp/post/k1yWjh1wTh2s37lFP3yKRQ?fb_ref=Default

ただ、Amazonのすごいところは、それがAmazonの中のこの本のページにまとめられているところです。
https://kindle.amazon.co.jp/work/rethinking-education-age-technology-education-connections-ebook/B002B8L81Y/B00CDSTCPQ

ソーシャル・リーディング第一歩と言えそうなところは、多くの人が引用しているこの本の中で、どの部分が最も多く引用されているかが分かるところです。上記のページを見ると、現時点で96名の読者が以下の部分を引用したことが分かります。
One is that the world is changing and we will need to adapt schooling to prepare students for the changing world they are entering. The other is that technology gives us enhanced capabilities for educating learners, and that schools should embrace these capabilities to reshape education.

本来あるべき理想のソーシャル・リーディングとしては、自分が引用したのと同じ部分について他の人がどのようにコメントしているのかが共有できるようにする必要がありますね。今の仕様では、引用部分が投稿された時系列で表示されているだけです。これを投稿された時系列ではなく、本の中に出てくる順番にするだけでもだいぶ改善されることでしょう。また、今はその部分を何人が引用したかしか分かりませんが、何という名前の人が、どういうコメント付きで引用したのかが分かるようになれば、とりあえず2006年ごろウェブ2.0ブームの中でみなさんが熱く語り合ったソーシャル・リーディングの形態に近くなるのではないかと思います。

なお、キンドルの学習機能の一つとして、「Word wise」も注目されています。

それは難しい語彙の上にルビのように小さな文字でその意味が表示されるという機能です。ただ、これをオンにすると行の間が不自然に広がってしまったりして見た目があまり美しくないので、僕は使っていません。代わりに辞書を引くのも簡単ですしね。

あ、最後にもう一つ。

広告入りのモデルを選択すると値段が二割近く安くなりますが、これが想定外にしょうもないので、やめたほうがいいかもしれません。僕は「あなたへのおすすめ」などが表示されるのかと思っていて、それはそれでいつも「こんな本が出るのか−」とわくわくしたり勉強になったりもするので心のどこかではむしろ楽しみにすらしていたのですが、広告入りモデルで表示されるのはそういうカスタマイズされた広告ではないのです。海外では使えない専用充電機とか、本当にしょうもないものばかり表示されます。たった二千円ぐらいの違いでしたら、広告無しのバージョンのほうがいいかもしれません。

なお、広告が表示されるのは電源を切っている時だけですので、読んでいる間はまったく邪魔になることはありません。

そして冒険は続く。

【コメントはこちらまで】
https://plus.google.com/u/0/+YoshifumiMURAKAMI/posts/b5nXJNtJX1n
https://twitter.com/Midogonpapa/status/586890645870096384
https://www.facebook.com/murakami.yoshifumi/posts/10206019296103477
posted by 村上吉文 at 22:54 | TrackBack(0) | 便利ツール | このエントリーをはてなブックマークに追加

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