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2015年04月04日

Amazonの教育界進出!

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス




冒険家の皆さん、今日もアマゾン川で襲いかかってくるピラニアどもと戦っていますか?

ここのところブログからちょっと離れていたので、リハビリ代わりに軽いネタから。とは言っても、もしかしたらすごい変化である可能性があります。というのは、Amazonがサービス業に進出してきたというニュースです。URLも「http://www.amazon.com/services」です。

Amazonといえば、オンライン本屋から始まり、これまで物品販売に特化した企業でした。(B2Bでは実はクラウドサービスとかもすごいらしいんですが、ここではB2Cに話題を限定します) しかし、サービス業に進出したとすれば、僕たちにとってもこれは無視できない大きな変化です。なぜかって?  もちろん、教育もサービス業だからですよ! そして実際に、冒頭にご紹介したPR動画でもバイオリンやヨガのレッスンが写っています。

今はまだ人の派遣などに関するサービスのみのようですが、こんなアナログなところにだけAmazonがとどまるとはとても思えません。物品販売ももともとは本屋だけだったのですが、その後、パソコンや衣料品などとどんどん分野を拡大してきましたよね。そして、言うまでもなくアマソンはオンライン企業です。そして、語学教育はスポーツの指導などに比べてずっとオンラインサービスに親和性があり、しかも、学習者と指導者が地理的に離れている場合が多いところに特徴があります。たとえば日本語学習者の多くは日本語圏に住んでいません。

Amazonのサイトによると、ホームサービスを提供する業者に関しては、きちんと前科の有無などを審査をする体制になっているようです。そして、物品販売と同じように客からのフィードバックもオンラインで共有されます。PR動画でも「ロボットじゃなくて顧客が評価する」と自画自賛していますよね。

客の家の中まで入る分野にいきなり参入したというところがすごいですが、オンラインの語学学習のサービスなら、もっと敷居は低いはずです。参入を検討しないほうが不自然なぐらいですよね。

そして、何と言ってもAmazonには2億人以上の膨大な顧客データがあるという点がプラットフォームとして非常に有利です。たとえば、「アニメのナルトを使って日本語を教えるのが得意です」という教師が、「あなたへのおすすめ」としてナルトのDVDと日本語の教科書を購入しているユーザーに対して表示されるようになっちゃうわけです。これってすごいことだと思いませんか?

そして、こういうことが可能になってくると、多様な学習者が多様な教師と直接結びつく社会になってきます。というのも、今までは同じ場所に同じ時間に集まることができる人たちだけが授業を受けていたわけで、そうすると内容は誰にでも受け入れられやすい一般的なものにならざるを得なかったからです。しかし、人間というのはもともともっと多様で、時間と場所の制約から解き放たれれば、自分の好きなコンテンツを材料にして学んだりすることができるようになるはずですし、それが可能になればそちらの選択肢を選ぶようになるのが普通でしょう。

その可能性はもちろん1995年のインターネット元年以降、ずっと今までもあり、草の根的にそうした学習者と指導者を結びつけるサイトもなかったわけではありません。しかし、Amazonのように膨大な顧客データを持っている企業が参入してくるとなると、一気に様相が変わる可能性があります。技術的に可能なだけではなく、採算性という意味でもおいしいものになってくる可能性があるわけです。

これは端的にいうと、「ロングテール効果が10年遅れて教育界にもやってくる」ということでもあります。何だか、面白いことになってきたと思いませんか?

そして冒険は続く。

【参考URL】
Amazon Home Services : Amazon.com
http://www.amazon.com/services

Introducing Amazon Home Services
https://www.youtube.com/watch?v=F-jYn1kA9q0

すごい、アマゾンで人間が注文できるようになった - 週アスPLUS
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/322/322017/

むらログ: 日本語教育のロングテール
http://mongolia.seesaa.net/article/143480648.html

むらログ: 「多様な教師が多様な学習者と直接つながる社会」をもたらすのはGoogleのHelpoutか?
http://mongolia.seesaa.net/article/379551071.html

How Many Customers Does Amazon Have? (AMZN)
http://www.fool.com/investing/general/2014/05/24/how-many-customers-does-amazon-have.aspx



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posted by 村上吉文 at 16:27 | TrackBack(0) | 主張 | このエントリーをはてなブックマークに追加

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