2007年05月10日

テレビと日本語力の低下

昨日のエントリーの続報。
産経も懲りないようで、今度は日本語力の低下と結びつけてテレビを叩いています。

「八つ」は「ハチつ」?小1の半数読めず…漢字修得度調査
調査ではテレビ視聴時間が「1時間以上3時間未満」のクラスと「書き」の得点(200点満点)を比較したところ小3ではほとんど差がないものの、小4、5では「3時間以上」が16点低くなった。http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/50775/

北海道新聞ではもう少し細かく紹介していて以下のように書いています。
テレビの視聴時間をクラス平均で調べたところ、「1日3時間以上」のクラスは小1(調査時は小2、以下調査時はいずれも1つ学年が上)が4%、小2が6%だったが、小3では26%と拡大。「1時間以上3時間未満」のクラスと「書き」の得点(200点満点)を比較すると、小3ではほとんど差がないものの、小4、小5では「3時間以上」が16点低くなった。

これに対してテレビ側も以下のように反論しているようです。
これに対して、8日8時のフジテレビ系「とくダネ!」の冒頭、キャスターの小倉智昭さんは不満をあらわにした。この問題に関する日本経済新聞の報道を紹介し、「いつもテレビが悪者になるんですか、3時間も勉強しないなら野球でもピアノでも似たような数字になるんじゃないか。新聞はこういう風に書きたいんだよ、新聞を3時間以上読むと何かの数字が下がらないかな」と皮肉った。http://www.j-cast.com/2007/05/08007433.html

興味深いのは上記j-castの記事中の、調査を実施した団体事務局長の明石要一・千葉大教育学部教授のコメントです。
長時間テレビを見ると答えた子供は、見たい番組を見るというよりだらだらテレビのそばにいる傾向がある。みたいテレビは見る、終わればゲームなり勉強なりをする、という切り替えができるかどうかが本質的な問題だ、という見方だ。
昨日指摘したように、要するに、もともと勉強しないからテレビを見ているわけですよね。テレビを見たから頭が悪くなったとは限りません。相関関係があるからと言うだけで、片方が原因でもう片方が結果だと決めつけるのは、いかがなものなんでしょうか。

といいつつ、私もテレビ番組の質がすべて高いとは思っていません。特にバラエティなどは非常に低いと思っています。ただ、ああいう番組って見ない人は見ないものだと思っています。

なお、昨日の「大丈夫か日本語」に関しては、以下のように100を越えるブログからトラックバックを受けているようです。多くは同調する内容のようですが、ご参照までに以下にリンクを張っておきます。
「【大丈夫か日本語・上】骨が折れる=骨折!?大学なのに中学生レベル6割」に関するブログ一覧
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/household/49899/tb/
「【大丈夫か日本語】(中)押し寄せるITの波」に関するブログ一覧
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/household/50060/tb/
「【大丈夫か日本語】(下)感想文に「ヤバイ」 教育からのアプローチ」に関するブログ一覧
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/education/50118/tb/
今回ご紹介した「漢字修得度調査」の記事に対するトラックバックはこちら。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/education/50775/tb/

既存のマスコミとインターネットについて、ちょっと読んでみたくなりました。


まあ、こんな刺激的なタイトルの本がこれだけ出ていれば、確かに危機感はあるでしょうね。ただ、既存のマスコミがこの状況で視聴者や読者の期待に応えるような質の高い報道を行っているかというと、そうでもないわけです。記者クラブなんて未だに健在ですし。

この前つぶれた日本語教師養成講座に関しても同じことを思ったんですが、そんなに危機感があるのなら、他者を叩く前に質のいい仕事をすることが大事なのではないでしょうか。


2007/6/24追記
三年前にも産経は似たような記事を書いていて、そこでもかなりあくどい情報操作がなされていたようです。
http://oak.zero.ad.jp/bee/sansuu/okasii/okasii.html
posted by 村上吉文 at 05:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加
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