2014年12月15日

MOOCとSPOC

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


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冒険家の皆さん、今日もハンモックに揺られて木漏れ日を浴びていますか?

さて、この「むらログ」でもご紹介していた、「インタラクティブ・ティーチングをMOOCで学ぶ日本語教師の会」ですが、オンラインで学ぶことについて、いろいろな意見が共有されていますので、今日はこういう形式にまだ慣れていない人を念頭にちょっと共有してみたいと思います。

この会は、Facebook上にあり、会員数は少し前に100人を超えたところで、今でも少しずつ増えています。ここでは、特にオリジナルのコンテンツを提供をしているのではなく、JMOOCの提供している「インタラクティブ・ティーチング」という科目を学ぶ日本語教師が進捗や疑問などを共有することを目的としています。まあ、本当の目的は「一人だと根気が続かないので仲間と一緒にやる」というあたりなのですが、議論としては「効力予想」と「結果予想」って何が違うの?というような内容に関する照会や意見交換などが中心です。進捗の共有方法としてはごくシンプルに「課題を提出できた人は『完了』ボタンを押してください」とするのがいちばん反応が多く、第2週では29人の会員が完了報告をしてくれました。

JMOOCの「インタラクティブ・ティーチング」自体は特に日本語教育に限定した内容ではなく、今思うとかなり「大学で教える研究者」が対象だったように思います。

ところが、週が進んでいくにつて、最近「がっかりした」というような声が聞こえてくるようになりました。これはMOOCという手法を取っている以上、コンテンツの提供側はもともと想定していたことだろうかとは思いますが、
・もっとインタラクティブな方法かと思った。
・見ているだけでは退屈。
などという反応です。

MOOCは基本的に「ビデオを見て文字だけのクイズに答える」という機械が相手の勉強方法ですから、こういう不満を持つ人は当然出てきます。実は僕も最近オンライン英会話のお試し版をやってみたんですが、先生がカメラを使わないというだけで「えー、せっかく人間が相手なのにそんなの変だ」とゴネた人間なので、そういう気持はよく分かります。そして、こういう不満というのは明らかに修了率などに影響してきます。

それで、最近注目されているのがSPOCです。これはSmall Private Online Couse(s)の略で、日本語では「小規模非公開オンライン講座」などと訳されることが多いようです。

これは明らかにMOOC(大規模公開オンライン講座)の対義語のような位置づけにあります。10人程度のグループで、ハングアウトやスカイプのようなテレビ会議システムを使って実施されることが多く、顔が見えるので教師と学習者のラポールの形成が容易で修了率が高くなることが予想される一方で、場所はともかく時間だけは全員が一致させる必要があることがデメリットとされています。

それで、最近はMOOCとSPOCを組み合わせる例なども出てきていて、北海道大学などでも取り組みの例が紹介されています。

MOOC+SPOCによる大学教育改革* - SSSSLIDE
http://sssslide.com/www.slideshare.net/katshige/moocspoc-34711824

MOOCに対して「インタラクティブ・ティーチングをMOOCで学ぶ日本語教師の会」のような勝手連のグループは各地で自律的に発生していると聞いています。ただ、これは教師研修ならある程度は効果があると思いますが、日本語などの外国語学習の場合は限界があり、スカイプやハングアウトなどを使った口頭練習の機会が必要になってきます。つまり、外国語学習の場合はMOOCだけでなく、もっとSPOCらしい小グループでの活動も必要になってくるわけですね。MOOCに関しては国際交流基金のNihonngo Starterなどがすでに4期目を迎えていますが、これで学んだ人を対象にSPOCとしてハングアウトなどで練習する機会を提供すれば、かなり効果的な学習機会となるのではないかと思います。

この場合は、シラバスを考えたり、情報のインプット用のコンテンツを作ったりするのはMOOC作成者の役割となり、学習者一人ひとりに対するケアなどはSPOC担当者の役割ということになるのでしょう。MOOCもそれだけでは語学学習の機会として完璧なわけではないのですが、SPOCと併用することにより、これまで学ぶ機会のなかった辺境の学習者にとっては大きなチャンスになることでしょう。

もちろん、辺境の独習者にはそうしたSPOCを主催してくれる人とのコネなどもないので、今のところはそこが課題と言えます。が、まさにそういう問題を解決することができるのがGoogle+やtwitterやFacebookといったソーシャル・メディアなわけで、「日本語 The Nihongo Learning Community」(https://www.facebook.com/groups/The.Nihongo.Learning.Community/)などのオンライン学習サイトを通してSPOCがどんどん開催されていくといいですね。

そして冒険は続く。

(自分のブログなのになぜかコメントが拒否されるので、できればGoogle+Facebookツイッターなどにコメントをお願いします)
posted by 村上吉文 at 02:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加
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