2007年04月20日

映画を使った日本語教育

さて、wikiに関連して先日ご紹介した、映画を教材にしている授業ですが、ときどき授業の流れを知りたいという声を聞きますので、ざっとご紹介しておきます。

以下の◎はDVD再生、□はパワーポイントです。

字幕なしで映像を見ましょう。 ◎
何が分かりましたか。(大意把握) □
字幕をつけて映像を見ましょう。 ◎
何が分かりましたか。(詳細把握) □
本文練習
 繰り返し ◎
 読み上げ □
 追い読み ◎
 シナリオプレイ ◎
漢字練習 □
あなうめ練習 □


「大意把握」と「詳細把握」の違いは、前者が客観的な「ここはどこか」的な質問が多いのに対し、後者は「なぜそうしたのか」「登場人物はどう思っているか」などの主観的な内容も含まれることです。

本文の練習では、昔は私が読んで学生が繰り返すという方法もしていたのですが、DVDで再生と一時停止を繰り返して、俳優の声を直接リピートする方が断然ウケはいいですね。それから、「CyberLink PowerDVD」がパソコンにインストールされている場合は、再生速度が90%、80%と落とせます。俳優の発話が速すぎて学生が着いていけない場合には、速度を落とすのがとても有効です。

本文練習の「読み上げ」は文字で書かれた台詞を学生が読み上げる練習。パワーポイントを使いますので、ここで文法事項や漢字、語彙の注意点なども示しておきます。

本文練習の「追い読み」は別名シャドーリーディングとも言いますが、DVDを再生しっぱなしにして、学生は紙を見ず、聞きながら繰り返す練習方法です。通訳の養成なんかでは常套手段ですね。

「シナリオプレイ」は、まあ厳密に練習方法で言われる(広義のロールプレイの一種の)シナリオプレイとはちょっと違いますが、DVDをミュートにしてその画面に合わせて台詞を言う練習です。「追い読み」や「シナリオプレイ」でも再生速度を落とすとやりやすいですね。

「漢字練習」は、台詞中の漢字をパワーポイントで表示して、ひらがなを読む練習。アニメーション機能を使って、学生が読んだ後にひらがなを表示します。ですから、あくまでも読む練習だけであって、書く練習はしていません。

「あなうめ」は台詞の文中の機能語などを空欄にして、言ってもらう練習。これもパワーポイントを使うと楽です。

この後、宿題として「読み上げ」や「あなうめ」で勉強した機能語などを使って、単文を作ってくることが学生は求められます。こちらが語文訂正した結果はwikiで共有されます。たとえばhttp://wiki.livedoor.jp/uchouten_hotel/d/%a4%c8%bb%d7%a4%c3%a4%bf%a4%e9%c2%e7%b4%d6%b0%e3%a4%a4(一番下の「例文集」のところ)など。

なお、こういう授業に興味のある日本語教師志望者には、スクリーンプレイ出版社の「映画英語教育のすすめ」が参考になると思います。ただ、既に現役の日本語教師にとっては、もうすでに古典化してしまっていますが。

posted by 村上吉文 at 06:35 | Comment(0) | TrackBack(1) | 日本語hacks! | このエントリーをはてなブックマークに追加
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映画で学ぶ日本語 パワーポイント教材
Excerpt: 昨日のエントリーでパワーポイントについても触れましたので、ファイルをここに埋め込んでおきます。
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Tracked: 2007-04-21 05:41