2013年05月05日

ソニーの電子書籍リーダーを買ってみた。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


eBook Reader

3月にソニーの電子書籍リーダーを購入しまして、2ヶ月ほどたったところです。
実際、これは全く新しい読書体験だな、と思っているので、備忘録代わりに最初の印象から思い起こして書きだしてみます。

軽い!

まず第一に想像以上に軽いという点です。
僕の持っているSONYの電子書籍リーダーは重さわずか163グラムです。大きさは7インチタブレットと同じぐらいですが、僕の持っている7型Androidの3分の1ぐらいの感触ですね。ほぼ同じ大きさのiPadMiniも522グラムですから、ソニーリーダーの3倍以上です。

実は僕はこれまで680グラムの初代iPadで電子書籍を読んでいたので、それに比べると、何と4分の1以下です。軽いですよ!

この軽さと、「本が何百冊でも入る」という収容力との合わせ効果で、どこでも持ち運べることになり、結果、読書量が増えます。しかもfacebookとかとは繋がっていないので、パソコンで資料を読む時のように、他のウェブページに注意を持っていかれることもなく、集中して読むことができます。

また、買ってから二回ほど海外出張があったのですが、カバンに荷物を積める時に「この本は持って行こうかなあ」と悩むことがなくなりました。今までは「本の重さ」か「読む本がなくなるリスク」かどちらかを選択するしかなかったのですが、今では両方とも過去の話です。

読みやすい!

二点目に大きいのは、スマホやタブレットなどの発光する液晶と違って、e-インクという画面が非常に見やすいということです。

自ら発光しないので暗闇では読めないのですが、そのぶん、目への負担は少ないです。日光や室内光が画面に反射してから目に入ってくるわけで、紙の本を読むのとまったく同じです。見た目も紙に書いてあるのとまったく同じです。見る角度によって見え方が違ったりもしませんしね。

また、iPadなどは自ら発光する量に比べて、外の光が強すぎる時(たとえば直射日光下とか)では画面が真っ暗になって何が書いてあるのか見えなくなってしまいますが、ソニーリーダーなどのe-インクでは紙と同様に入射光に比例して反射光も大きくなるので、まったくそのようなことがありません。実際、プールサイドなどで電子書籍を読んでいる人は、みんなキンドルなどのe-インクの機器を持っています。(ただし紙の本も直射日光下で読むと眼に悪いようですから、e-インクでもサングラスなどは必要でしょう)Asleep on the Beach

e-インクのメリットの一つとして、電池の消耗が少ないという点もあげておきます。毎日普通に読んでいても一週間ぐらいはまったく問題なく読めます。e-インクはページを進めるときにしか電池を使わず、同じ画面を表示し続けるだけなら電池は減らないのです。そのため、スリープモードにしていても画面は表示され続けます。

オンラインになってる!

三点目として、ネットにつながっているということも大きいです。

よく本に長ったらしい参照URLが書いてあったりしますよね。あれって参考文献というより著者の「ウソじゃないもん」というような言い訳じみて見えてしまうことがあるんですが、ソニーリーダーで読む場合はURLが自動的にリンクになるので、タップひとつでそのページを開くことができます。URLをブラウザのアドレスバー打ちこむ必要もないのです。ですから、URLは本当に参考資料として読むことができるわけです。

もう一つ、ネットにつなっていることに関連して面白いのは、facebookに投稿する機能がついていることです。最初に公開設定を聞かれますから、そこで「公開」「親しい友達のみに共有」「誰とも共有しない」などの選択ができます。僕は今のところ自分だけ見るようにしていますが、いわゆるソーシャルリーディングへ発展していく可能性はありますね。

電子書籍の専用機でなくて、パソコンやandroidなどのタブレットで読む時全般に言えることとしては、やはり電子書籍によって海外の人間は非常に大きな恩恵を受けているということが言えます。運送にかかる時間とコストが要らないというのは本当に嬉しいです。

僕はそれほどすごいと思っていなかったのですが、妻は検索機能にずいぶん喜んでいます。例えば海外のミステリーなどを読んでいる時に、登場人物があまりにも多いと混乱してしまう時ってありますよね。そういう時に人物の名前で検索すると、「ああ、そういえばこの男はこういう背景があったんだっけ」などと納得できるそうです。

要望

これからの改善点としては、facebookへの投稿機能などでは、本文中の文字列を選択してそこにコメントする形になっていながら、本文が引用できない仕組みになっています。というか、引用するにはいちいちタイプしなければなりません。おそらく「全文を投稿されたら困る」とかバカなことを言う奴がいるんでしょうけど、そういう重箱の隅をつつくような奴がユーザビリティーを損なって、ユーザーを海外のサービスに持っていかれるのが日本のいつもの負けパターンですよね。というか、僕もKindleでこの点が改善されていたらさっさと乗り換えます。

引用というのは著作権法でもきちんと認められた正当な権利です。たとえば自分で入力したコメントの方が引用部分より長くなくてはいけないなどの規制はあってもいいかと思いますが、そんなの文字数をカウントして比較するだけだからすぐできますよね。

だいたい、OCR(画像からの文字起こしソフト)がこれだけ進化してしまった現在、海賊版を作るような連中は紙の本をスキャンしてさっさとやりますよ。リーダーで引用を禁止するなんていうのは、ユーザビリティを損なうだけで、著作権が反故にされるリスクを減らす効果なんてほとんどないと思います。

本の電子書籍化の最大のメリットはオンラインのソーシャルリーディングという全く新しい読書体験にあることは誰の目にも明らかなのに、それに必要な引用という機能だけを無視して事態が進んでいるのは、本当によくわかりません。

日本語教育では

さて、あといくつか日本語教育の面から考えてみたいと思います。

一つは、前にも書きましたが日本語学習者にとって漫画なども含めて日本の本が読み放題というのは非常に素晴らしいです。

二つ目は単語を選択すると自動的に辞書を検索する機能もいいですね。辞書アプリを呼び出したりするのではなく、本文中にある文字を指で選択するだけで辞書の検索結果が表示されるのです。これは便利です。

そして三つ目に、これは単語帳などにも非常にいいのではないかと思います。1ページに1語ずつ単語を大きく書いて、その次のページにその現地語訳などを入れると、僕たちの世代が受験前などにポケットに入れていた、紙束を鉄の輪でとめていたような単語帳が簡単にできます。

1ページに1単語なんて贅沢なことは紙を使っている限り無理だと思いますが、電子書籍はページ数=コストではありません。テキストデータに文字サイズやフォントなどを指定するタグがついているだけですから、単語帳だけだったら1000ページになってもデータ量は普通の本の数ページ分にしかならないでしょう。

そして、軽く、どこでも持ち運べるので、電車の中でもトイレの中でも、すぐに今日習ったことの復習ができるわけです。

さて、思ったより長くなってしまいましたが、いかがでしょうか。勉強しないと生き残れないこの時代、みなさんは今後どうやって本と付き合っていきますか? 「紙には紙の良さがある」なんていう寝言は、両方やってみてから言ってくださいね(^^)

参考
米国初の紙の本がない大学図書館ができて3年、その盛況さ(記事紹介) | カレントアウェアネス・ポータル
http://current.ndl.go.jp/node/23168

ついに、紙の本を1冊も置いていない図書館がオープン : ギズモード・ジャパン
http://www.gizmodo.jp/2013/01/1_117.html



2013年5月12日追記
電子書籍ですばらしいことの一つは振り返り。
本文中でハイライトしたところや、感想などが一覧で見られるのはすごく便利です。
振り返りにもいいし、書評を書く時にも非常に便利です。
posted by 村上吉文 at 16:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加
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