2007年03月01日

世界で唯一、日本語を公用語としている地域

日本語教師なら知っておくべきかもしれませんが、私は知りませんでした。いや、もちろん、「日本には日本語を公用語とする法律はない」ということぐらいは知っていましたが、「だから日本語を公用語とする地域はない」と思い込んでいたのです。
ところが、ウィキペディアでこんな記述を見つけました。

アンガウル州(アンガウルしゅう)は、パラオ共和国の州の一つ。アンガウル島はパラオ諸島の南、ペリリュー島の南西に位置し、パラオを取り囲むバリアリーフのさらに南にある。島の総面積は8Km2。人口は1990年時点で206人、アンガウル州ではアンガウル語、日本語、英語を公用語としており、日本以外で日本語を公用語としている唯一の州である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%82%A6%E3%83%AB%E5%B7%9E

その他、日本語教師の方も言及しています。
http://www.atsumaro.jp/brain/column.php?uid=&sem=&b=&bid=&tid=650

いったいどういう事情で日本語が公用語なのか知りたいのですが、今のところまだちょっとわかりません。パラオというと確か日本が戦前から25年ほど国連からの委任統治をしていて、前大統領もナカムラという日系人だったという記憶がありますが、そうしたことが背景になるのかもしれません。

アンガウル州では第二次大戦中に「アンガウルの戦い」というのがあったらしく、日本兵1,400人のうち、戦死者1,338人、捕虜59人という悲惨な戦況だったようですね。残り3名の方はどうなったのか知るよすがもありませんが、なくなられた方々のご冥福を祈るばかりです。同じパラオの「ペリリューの戦い」では米軍が来る前に住民を避難させていた結果、日本兵は玉砕したものの現地人の犠牲者はゼロだったと聞いたこともあります。もしかしたら、そういう歴史と公用語が関係しているのかもしれません。

・・・と思ったら一方、公用語ではないという主張もありますね。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~massange/cgi-bin/iroiro.cgi/world/belau2.htm

これってどうでもいいようなテーマではないと思うんですが、きちんとしたソースが見つからないのはとても残念です。どなたか、きちんとした情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、教えていただけませんか?

2016年12月10日追伸
以下の「アンガウル州の憲法」という資料のArticle12に公用語として日本語があげられています。
http://www.pacificdigitallibrary.org/cgi-bin/pdl?e=d-000off-pdl--00-2--0--010---4-------0-1l--10en-50---20-text---00-3-1-00bySR-0-0-000utfZz-8-00&d=HASHa4b7077d472c4cdb9c8ddf.4&cl=CL1.3&gp=9
posted by 村上吉文 at 06:15 | Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
パラオ観光局日本事務所に電話で聞いたところ、アンガウルの国語はパラオ語、公用語は英語とのことで、日本語云々は誤りだそうです。
日本語が公用語と書いてあるのはこのCIAのレポートで、他のサイトなどはこれを見て写していると思われます。CIAには再調査と修正を依頼中です。
https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/geos/ps.html
Posted by CutieNakky at 2007年09月19日 20:08
結論から言うと広い意味で日本語も公用語の可能性があります。
パラオ共和国憲法で公用語はパラオ語と英語と定義されていてアンガウル州も例外ではありません。
アンガウルでの通常の意味での公用語はパラオ語と英語です。
ただし、州法がある州もあり、ハトベイ州の州法の英語版がネット上で見つかります。
http://tobi.gmu.edu/hsg/Documents/hatohobeiconstitutionenglish.pdf
です。
ハトベイ州法を読むとこの州法には英語版の他にハトベイ語版もありませす。
英語版とハトベイ語版は等しく信頼できますが相違がある場合は英語版を優先するとあります。
法律を記述した言語という意味でハトベイ語はハトベイ州の公用語です。
もし、アンガウル州法が一部でも日本語で記述されていれば日本語も一応、広い意味での公用語になります。
ただアンガウル州法がネット上で見つからずその事実が確認できないのと、もし公用語だとしても法律の一部または全部が日本語で書かれているというだけで、一般の意味の公用語とは少し違うものになります。
日本人が公用語という単語を聞けば、その言語が学校教育や各種公的サービスに利用されていると誤解しやすいので、公用語と呼ぶなら注釈が必要だと思います。
フィリピンでも、スペイン語の法律が残っていた近年までは、法律が書かれているというだけでスペイン語を公用語に加えていました。
だから、もしアンガウル州法が日本語でも書かれているのなら一応は公用語には間違いありません。
アンガウル州では日本語教育を義務教育でしていませんし、一般市民向け公的サービスに日本語が利用されていることもありませんから、通常の意味での公用語ではないことも事実です。
Posted by ngeur at 2007年09月23日 10:55
「法律が書かれた言語」イコール「公用語」と解釈するなら、公用語はパラオ語と英語以外にある州もあると思いますが、
学校教育や一般市民向け公的サービスに使われている言語を公用語だと思っている人達に、いくら問い合わせをしても、「パラオ語」と「英語」が公用語という返事しか返ってこないでしょう。
その返事が間違いだとも思いません。
狭義に解釈するか、広義に解釈するかで返事は変わってきます。
日本語が仮に広義の公用語だとしてもそんなことはパラオ人どころかアンガウル人もおそらく知らないでしょう。
Posted by ngeur at 2007年09月23日 11:09
Posted by んんっ at 2015年12月26日 07:54
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