2006年12月11日

ソフトウェア開発で伸びる人、伸びない人

荒井玲子さんのソフトウェア開発で伸びる人、伸びない人は、まさにタイトル通りの本ですが、日本語教師にとっても勉強になるところが多いです。
 終始一貫しているメッセージは、「伸びるかどうかは能力の違いではなくて習慣の違いだ」ということで、実は私も最近非常によく考えているテーマです。どういった習慣が伸びにつながるのかは本書に譲るとして、その多くはシステム開発に関係ない多くの業種にも当てはまります。とは言っても、「自分を育てる」ことがこの本の本質なので、例えば日本語教師とか、何らかの専門性がある職種ではないと、あまり参考にはならないかもしれません。

 日本語教師にとって面白いのは、「技術者にとって最も重要なスキル」を「国語力」としていることです。逆に言うと、技術者にたいする日本語教育に携わっている人間には、それだけ重い責任があることを自覚させられますね。

 日本語教師をはじめ、文系の人間の多くは、職場の人間関係の面倒くささに「理系の人が多い職場ならこんなことはないだろうに」という幻想を持つことが時々あると思いますが、この本を読むとそれがまさに幻想であることが分かります。というより、その幻想が現実になったときに、この本は使命を終えると言っていいのかもしれません。

 日本語関係の職場と意外に似ている点は、「労働力の流動性が高く、一つの組織に長く関わっていると却ってマイナスのイメージを持たれる」なんていうところにもありました。

 各章には参考文献が挙げられており、さらに読みたくなります。そういう意味では罪作りな本ですね。

posted by 村上吉文 at 11:00 | Comment(9) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
自分で手を伸ばす分野の本って限られているので、みどごんパパさんの紹介されている本はどれも興味深いです。読んでみたいなあ。
ちなみに、こちらで日本の本を入手するときはどうされていましたか?
某ネット書店は海外配送は私書箱不可とのこと。
帰国の際にまとめ買いしかないのかなあとあきらめています。
Posted by やえぞう at 2006年12月11日 21:55
コメントありがとうございます。
荒井玲子さんの本は私も読んでみたいと思っていました。正月に読む本の候補にします。
Posted by fuminchu at 2006年12月11日 22:46
えー、内容と関係なくてすみません。業務連絡です。
昨日、某所で使用する某作品のデータ変換に関するワザについてお知恵拝借のメールをした者です。
貴殿からお返事は今朝いただいたのですが、それに返信したところ、貴殿のメールボックスが満杯というメッセージが届きました。他にメールを送れるアドレスがあったら、そのアドレスを私宛てメールいただけませんか? ちょっと「聞き捨てならない情報」が今朝のメールに入っていたこともあり。

せっかくなので、コメントも…
国語力次第だなーと、かつて中学入試指導の塾講師で小学校3年生ぐらいからの子供の面倒を見ていた時分に思いました。3歳ぐらいまでの語彙量とか、考えるクセとか、そういうのが大事なんじゃなかろうか、と。つまりは親とどういう言語活動を行っているかじゃなかろうかと。子供を持つ身ではありませんが、いくつかサンプルを見ていた経験で感じております。
Posted by 木曜日の午後の当番 at 2006年12月11日 23:26
やえぞうさん
モンゴルだと「bk1」、いいっすよー。ちゃんと送ってくれますから。
http://www.bk1.co.jp/

木曜日の当番さん
うちのメールボックスはまだ40%ぐらいにしかなってませんよ。変だなあ。
もしかしたら日本語で「メールボックスがいっぱいです」っていうタイトルだけのメールのことだったら、そりゃ私が書いたものです。アドレスも、vyr03703@nifty.comだったでしょ?
ホントにいっぱいになっていたら「Mail Delivery Subsystem <MAILER-DAEMON@userg504.nifty.com>」というようなアドレスから「Returned mail: see transcript for details」というタイトルで戻ってくると思いますよ。
なんでこんなところでこんなことを書くかというと、そちらのメールボックスがいっぱいでメールが送れないからだったりします。ごめんごめん。
Posted by みどごんパパ at 2006年12月12日 06:42
午後の当番さん
でも、少なくともタイトルだけで本文を空白にすると届いたらしいことは分かりました。ちょっと大きなデータを送ったので。
Posted by みどごんパパ at 2006年12月12日 06:44
はじめまして。
書評を書いてくださって、どうもありがとうございます。
日本語のプロの方に読んでいただいて、とてもうれしく思っています。
ソフトウェア技術者にとって国語力の向上は、ソフトウェアの品質に直結する切実な問題です。どうぞ、技術者の職を希望される方に、正確に読み書きすることの大切さ、コミュニケーションの手段は話すことだけではなく、書くコミュニケーションもあることを、伝えてください。
Posted by 荒井玲子 at 2006年12月12日 09:00
著者ご本人からコメントいただけるとは光栄です。(悪口書かなくてよかった)
私たちは外国人の技術者に日本語を教える立場なのですが、おっしゃるとおり書く力まで育てられていない場合が多いですよね。
時間的制約の中で、書くコミュニケーションもできるようにするにはどうすればいいか、もうちょっと考えてみたいと思います。

コメントありがとうございました。
Posted by みどごんパパ(管理人) at 2006年12月13日 07:23
後でその本を是非読みます。
Posted by 学生 at 2007年01月17日 13:39
今日は、先生
先生のブログを見つかりました。
私は初めての日本語で書かれている本を読んでいます。それを終わったらその本を読んで見たいと思います。
Posted by 魔女 at 2007年01月17日 13:50
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