2012年07月10日

東電の最終調査報告書、チェルノブイリとの比較など

東電の事故調査委員会の最終調査報告書が6月20日に出ていたんですね。
最近、再稼働反対のデモなどもあるので、概要版を読んでみました。

僕が認識を改めたことは2点あります。

1点目は、菅総理が本店に乗り込むまで東電は原発から撤退するつもりだったという認識。報告書には以下のように書かれています。
・本件は,本店と官邸の意思疎通の不十分さから生じた可能性があるが,本店も発電所も,もとより作業に必要なものは残って対応に当たる考えであった。現実の福島第一の現場においては,当社社員は原子力プラントが危機的状況にあっても,身の危険を感じながら発電所に残って対応する覚悟を持ち,また実際に対応を継続していた。

2点目は、「津波が来る前に地震の揺れだけでメルトダウンしていた」という認識。実は報告書によると、こんな風になっていたそうです。
その結果,福島第一において,安全上重要な機能を有する主要な設備は,地震時及び地震直後において安全機能を保持できる状態にあり,地震による損傷は確認されていない。また,耐震重要度の低い機器においても地震によって機能に影響する損傷はほとんど認めらなかった。
つまり、大飯原発の稼働を続けるなら、耐震強度を上げるよりも、津波対策を重視した方がいいわけですね。

 あと、これはいろいろな資料が既にあるので目新しくはないとは思いますが、28ページの「大気への放射性物質の放出量評価」でチェルノブイリとの比較に触れています。
 それによると、フランスの機関の調査では東電の評価よりずっと大きな数字になっていますが、それでも希ガスでチェルノブイリの3分の1以下、ヨウ素131は9分の1、セシウムも半分以下ということになっています。セシウム134についてはチェルノブイリの測定値が載っていないので不明。キセノンに限定すると福島の方が多かったと報告もあったように思いますが、ここには載っていません。

http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu12_j/images/120620j0301.pdf

チェルノブイリとの比較といえば、先日リスクに関する記事でご紹介したブログに南相馬市の内部被曝検診の結果が紹介されていたので読んでみました。今年の2月に公開されていたそうです。それによると、福島をチェルノブイリと比較するのは、やはりかなり違和感があります。具体的には以下のとおり。

南相馬で50bqを超えたのは0.5%。チェルノブイリでは21.2%。
最高値も南相馬では110.7bq/kg、チェルノブイリでは500以上の人が376人(0.3%)もいます。

詳しくは以下でご覧ください。
http://www.city.minamisoma.lg.jp/shinsai2/kensa/hibakukenshinkeka.jsp

チェルノブイリとの比較は英語版ウィキペディアにも載ってますが、いずれもケタが違うということになっています。

Comparison of Fukushima and Chernobyl nuclear accidents - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Comparison_of_Fukushima_and_Chernobyl_nuclear_accidents

【最近のつぶやきから】

Sun, Jul 08


  • 00:25  2012年07月06日の記事一覧: (全 1 件)1. 7月6日のツイート http://t.co/Ye94z6dw

  • 03:16  起床!ただいまカイロ時間三時十五分。今朝は70.6kg。今日もクリック募金に参加しました! http://t.co/dZ62xr62 #クリック募金

  • 08:38  【更新】 海外の日本語学習者が日本語学習のために使えるSNSは、mixi? facebook?Google+?: 先日のスペイン日本語教育シンポジウムでもちょっと話したことなのですが、梅田望夫さんは2006年の『ウェブ進化論... http://t.co/iYQ41bi8

  • 08:46  I'm at Tahrir Square (Cairo) [pic]: http://t.co/R0jNniJQ

  • 19:14  モンゴルの隊員OGを見つけた。懐かしいなあ。 http://t.co/ZyK9IwPA

  • 21:35  @TwitNoNukesOsk お疲れ様です。突然で申し訳ないのですが、停電のリスクよりも再稼働のリスクの方が高いと人を説得できるデータをお持ちだったら教えていただけませんか?

  • 21:36  @iwakamiyasumi 岩上さん、お疲れ様です。突然で申し訳ないのですが、停電のリスクよりも再稼働のリスクの方が高いと人を説得できるデータをお持ちだったら教えていただけませんか?


Powered by twtr2src.

Mon, Jul 09



Powered by twtr2src.

posted by 村上吉文 at 14:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 主張 | このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック