2012年07月08日

海外の日本語学習者が日本語学習のために使えるSNSは、mixi? facebook?Google+?

先日のスペイン日本語教育シンポジウムでもちょっと話したことなのですが、梅田望夫さんは2006年の『ウェブ進化論』で「SNSは巨大な人間検索エンジン」と書きました。だとすれば、海外の日本語学習者が日本語でコミュニケーションするためにSNSを使って日本人を探すのは、簡単にできるはずです。

ただ、ここで気をつけなくてはならないことは、SNSにはこういう目的に合うものと合わないものがあるということです。

たとえば、最近まで長く日本人が最も多く使っていたmixiというSNSは、検索機能は非常に使いやすかったものの、日本の携帯電話を持っていないと会員にすらなれないという閉鎖的なSNSでしたので、実質的に海外の日本語学習者が使うことはできませんでした。

一方、最近日本でも利用者数でトップになったfacebookは、もともと海外で生まれたSNSだけあって、海外にいる日本語学習者が日本にいる日本人と交流することができます。ただ、ここにも一つ問題があります。というのは、facebookは知らない人と友だちになるためのSNSではないのです。すでに友達になっている人とオンラインでも交流しましょう、というのが彼らのポリシーです。ですから、自分の知っているメールアドレスや実名で友達を探すことなどは簡単ですが、それ以外の、たとえば趣味などで検索する機能は非常に貧弱です。いや、貧弱というより、もともとそういう機能はポリシーに反するので、入れていないのかもしれません。

ですからfacebookの「公開された投稿」で、たとえばスペインの日本語学習者を探すために「スペイン "日本語を勉強"」と検索しても誰も出てきません。(グループを検索すればいくつか見つかりますが、半分ぐらいは非公開グループです)

以下がfacebookの「公開されている投稿」を「スペイン "日本語を勉強"」と検索で検索した結果です。誰もいません。
http://www.facebook.com/search/results.php?q=%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%80%80%22%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%82%92%E5%8B%89%E5%BC%B7%22&type=eposts&init=quick&tas=0.3357563919853419

仮に誰かが見つかったとしても、facebookはお互いに承認することが前提なので、これですぐに友だちになれるわけではありません。

その一方で、検索が非常に得意なSNSもあります。言わずと知れた検索エンジンのGoogleが運営するGoogle+です。ここで同じように「スペイン "日本語を勉強"」と検索してみると、以下のようにこれでもかと出てきます。

https://plus.google.com/s/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%80%80%22%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%82%92%E5%8B%89%E5%BC%B7%22?hl=ja

Google+はAKB48が全員加入していて、彼女たちからの一つの投稿に何百ものコメントがファンから着いたりして、その中に「スペイン」と「日本語を勉強」というフレーズが脈絡と関係なしに含まれていることがあり、検索結果にノイズが入ってしまうことがあります。その場合は「スペイン "日本語を勉強" -48」とすると、だいぶ検索結果がきれいになります。以下はさらに「スペイン "日本語を勉強" -48 -AKB -SKE -NMB」として検索した結果です。

https://plus.google.com/s/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%80%80%22%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%82%92%E5%8B%89%E5%BC%B7%22%E3%80%80-48%E3%80%80-AKB%20-SKE%E3%80%80-NMB?hl=ja

また、「日本語」にあたるスペイン語をGoogle翻訳からコピーして検索すると、以下のような結果になります。これもほとんどがスペイン語圏の日本語学習者か、日本語教育機関のようです。

https://plus.google.com/s/idioma%20japon%C3%A9s?hl=ja

このように「自分に関するキーワードを相手の言語に翻訳して検索する」というのは、自分に関心を持ってもらえる人を見つけることができるので、SNSを使って外国語学習を進めるときにはかなりおすすめの技です。

また、Google+の場合はハングアウトというテレビ会議システムのようなものも無料で使えますので、文字によるコミュニケーションだけでなく、音声によるコミュニケーションも気軽にできるのが素晴らしいですね。facebookと違って、お互いに承認しあうという手続きがまったく必要ないのも、外国語学習者にとっては参入障壁が低いといえるのではないでしょうか。

最後に、twitterの場合は、Google+のような音声によるコミュニケーションは無理ですが、検索機能はfacebookよりずっといいです。twitterによる日本語学習については以下をご覧ください。
Twitterで日本語学習! http://bit.ly/K2Vj2Y
posted by 村上吉文 at 15:12 | Comment(1) | TrackBack(0) | 日本語hacks! | このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
むらかみさん、こんにちは。
最近、私の学習者とSNS関係でちょっと考えさせられることがあったばかりです。
詳細はわたしのブログに書かせてもらったんですが、学習者のみならず、こういうSNSっていうのは(私の含め)その性格をよくわからず加入している人が多いと思います。

それぞれのSNSにはその製作者(創設者?)側の意図があるので、むらかみさんの記事のように長所や短所があるんだと思うんですが、果たして利用者側にとって、その意図を理解することは、必要なことなのでしょうか。少なくとも「長所・短所」は知っておいた方がいいと思います。

どんな意図で作られようが、あくまでツールですよね。
ただ「ネットワーク」という性格上、リアルの世界同様、「エチケット(ネチケット)」を守ることはすごく大事だと思います。
創設者の趣旨ではなく、利用者同士のマナーみたいなものですよね。
国を超えて、一般的なものもあると思うし、外国人が日本人に接する場面での必要なマナーもあると思うんです。
そういうものを教えるべきなんじゃないかなと考えてました。

私は、1996年くらいから(テレホーダイがでる少し前)ネットでやり取りをしていたので、ネチケットについては、何度も考えたことがあります。だから、余計に相手にも厳しく求めてしまうのかもしれません。
Posted by あしゃん at 2012年07月21日 12:48
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