2012年06月01日

日本語教師志望者が外国人の「想定外の反応」を体験してみる、たった一つの冴えたやり方

日本語教師は「経験が必要」ってよく言われますよね。

僕もそう思います。経験のない人を採用するのはかなりの勇気が必要ですし、できればしたくない。どんな素晴らしい学歴の人でも、経験がない人を採用するのはかなりのリスクを伴います。しかも、自分が被害をうけるだけなら我慢もできますが、僕がその人から日本語を習うわけではないので、実際の犠牲者は学習者になってしまいます。そんなリスクは負えないのが本音です。

というのも、経験というのは本で読めば分る知識ではないんです。机に座って勉強すればいいことじゃないんです。

じゃあ、何が違うのか。

それは学習者からのフィードバックです。こうやったら分かってもらえた、こうやったら駄目だったという反応です。特に「このぐらいのレベルの学習者にはこのぐらいの説明の仕方なら分かってもらえる」とか「導入したばかりの文型を使ってできる練習はこのぐらい」といった相手の状況に合わせた自分のアウトプットです。

こういうことは、実際に相手の予想外の反応に出会って、初めて得られる経験なんですよね。

通年の日本語教師養成講座をモンゴルで三回、エジプトで二回やりましたが、やはり養成講座の受講生にとって、もっとも勉強になったのは、僕や同僚が一生懸命準備した座学の勉強ではなく、むしろ実習での学習者の反応だったのではないかと思います。

しかし、これから日本語教師になりたい人にとっては、「経験がないから採用されない」→「採用されないから経験できない」という悪循環から抜け出すことはできません。採用する側だって、ITリテラシーも高い若者の方がよほど生産性も高いのではないかと心のどこかでは思っていたりもするので、経験の代わりになる何かがほしい。

それで、観光旅行気分で参加するインターンなんかが流行していますが、しかし、あれって業者に高いお金を払ってまでやることでしょうか。正式な仕事じゃないのだから履歴書に書き込めるわけでもありません。

僕がこれから日本語教師をめざす人におすすめしたいのは、海外の孤立している日本語学習者の話し相手になることです。これも職務経歴書に書けるわけではありませんが、少なくとも得られる経験の大きさに比べて、コストは非常に低い。常時接続環境なら相手と話している時間が必要なだけです。

海外、特に中東やアフリカなどの日本から遠く、日本語教育機関が存在しない地域では、インターネットで日本のサブカルを見て日本語を独りで勉強し、それを実際に使ってみたいと切望している日本語学習者がたくさんいます。

今日ご紹介するハシムさんもその一人です。日本のアニメを見て日本語に関心を持ち、目黒ランゲージセンターのウェブサイトに載っているフリー教材で日本語を独学たサウジアラビア在住のエンジニアです。



ハシムさんとはfacebookで知り合い、「日本語で話す相手を探している」というので、30分ほどGoogleのハングアウトで話してみました。以下がその時の動画です。



ハシムさんはカメラがなかったそうで、上の動画では顔が写っていませんが、ハングアウトで話しているときはプロフィールの顔写真がずっと表示されていたんですよね。それが録画には入らないとは知りませんでした。

こういうふうに「オンラインでいいから日本語で話す練習がしたい」という人は本当にたくさんいます。たとえばエジプトでもアレキサンドリアの講座では初級までしかないので、終了した人は勉強を諦めるか、独学で続けるしかありません。モロッコなども各地方都市まで日本語教育が普及しているのに、中級以降が学べるのは今のところ首都のラバトだけです。ヨルダンも初級しかないなじゃなかったかな。

もしハングアウトで彼と話してもいい人は、こちらで連絡してください。
https://plus.google.com/112569646810771837327/posts?hl=ja
連絡しにくかったら、最初は僕と三人でハングアウトをするのでもいいですよ。
スカイプの場合はIDはhashikageだそうです。忍者っぽい名前にしたんだと上の動画でも言っています。
posted by 村上吉文 at 18:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加
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