1998年01月02日

砂の国の日本語教育24

 サウジ人学生のナヒの家に行ってきた。 うちから意外と近くの彼の家は、彼を含めて男ばかりの4人の兄弟が住んでいる。両親はリヤド近くの実家にいて、ここにはいないらしい。女の兄弟はいるのかも知れないが、聞かない方がいいに決まっているので分からない.

 兄弟の18歳の一人が、冬休みで日本から帰国中。もう一年半も日本にいるので、日本語でもコミュニケーションに不便はない。話してみて驚いたのだが、彼は大久保の某日本語学校に通っていて、俺がお世話になった先生のこともよく知っていた。さらに97年十月のサウジのナショナル・デーのパーティにも出席していたという。同じ会場にいたのなら、きっと何度かすれ違ったりしていたんだろうな。そういえば、いかにも学生のような若いサウジ人が数人固まっていたなあ。彼らの中にいたんだろう、きっと。

 この世界も狭いものだ。

 年齢を聞かれたので答えると、兄弟の長男が俺と同じ年だという。ほんまかいな。40ぐらいに見えるんだけどなあ。しかも、彼の年齢はヒジュラ暦での数え方なので、実は俺のほうがほぼ一歳年上だったことが分かった。(ヒジュラ暦は太陽暦に比べて一年が11日も短いので、33年あまりで一回りして一年の差がついてしまう。だから、こちらでいう百歳というのは、日本で言う97歳と同じ。)

 彼(長男)にはガールフレンドがいるというので、ちょっと、というかかなり驚いてしまった。しかも、「もう会わない」と何度も決めて宣言しているのに、ついつい会ってしまって「意志が弱い」と兄弟に非難されているのが、何だか日本でもありそうな感じだ。 「ガールフレンドなんて、死刑にならないのか?」と聞いてみると、彼の場合は相手が従兄弟で、向こうの家族も知っての上だから、見つかっても死刑にはならないという。しかも、実は結婚の予定までしていたので、日本で「彼女がいる」というのとは違うらしい。 それにしても結婚の予定までして「もう会わない」と言うのは大変だろうなあ、と思っていると、実は「会わない」というのは「結婚式までは会わない」というだけの話で、別れ話をしているというわけではないのだった。うむ、やはり日本とは相当違う。

 ところで、日本の結納金のような、花婿側が花嫁に払う金額が最近は高騰していて、アラブ諸国の中には、そのお金が払えないために外国人女性との結婚を選ぶ男性が激増し、国によっては政府が結納金の上限を設定しているところもあるという。

 結納金というのは、どうも人身売買を連想してしまうな。

 しかしこちらの結婚は、「お互いの合意に基づく契約」という面もはっきりしていて、結婚がうまくいかなかった場合(離婚)の慰謝料まで、結婚の前までに決めておかなければならないそうだ。

 数日前にテレビの歴史ドキュメントで、広島と長崎についての放送があったのだという。しかし、彼らの兄弟の一人は、「日本人はアメリカ人が大好きだ」と言っているので、それは本当なのか、本当だとしたらどうしてなのか、としつこく聞かれた。答えに困ってしまう。

posted by 村上吉文 at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加
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