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2011年01月16日

チュニジアのジャスミン革命に見たネットの力。

ご存じの通り、チュニジアで暴動が起きて、ベンアリ大統領がサウジアラビアに脱出し、事実上、ベンアリ氏の28年の統治は終わりを告げました。
僕はそれほどチュニジアの政治について詳しくないのでベンアリ氏についての評価は控えますが、政治におけるインターネットの力についていろいろ考えさせられたので、メモ代わりに記しておきます。

まず、僕は仕事上、中東の日本語教育事情に関する情報が必要なので、facebook内の関連するグループはときどきのぞきにいっていました。その中の一つがTunisia Japanese Studentsというところだったんですが、1月10日ぐらいに行ってみたら、びっくりしました。メンバーのアイコンのうちのいくつが血塗られたチュニジア国旗に喪章がかけられた絵柄になっていたのです。このときはGoogleニュースで「チュニジア」と検索しても特に変わった報道はなかったのですが、何か尋常でないことが起きているようだと思いましたので、公式twitterで以下のように書きました。(英字紙などでは出ていたらしいですが)
最近、喪章のついた血みどろのチュニジア国旗のアイコンをfacebookでよく見かけます。 http://on.fb.me/fCSXIA http://on.fb.me/eh1wPf http://on.fb.me/hv0INX http://on.fb.me/gvjugA 何が?
http://twitter.com/#!/JF_Cairo/status/24465667864403969
http://on.fb.me/f3UJr0 http://on.fb.me/gqUYSc http://on.fb.me/fe4zOi 同じアイコンの人を他に三人紹介します。この人達は6人とも日本語学習者です。
http://twitter.com/#!/JF_Cairo/status/24471631762034688

その後、暴動のニュースが日本のマスコミでも扱われ始め、僕は以下のように書いていました。こちらは職場の公式アカウントではなく個人アカウントのツイートもあります。
チュニジアの暴動は35名の犠牲者のネームリストがあり、おおよそ50名程度になるという報道もあります。
http://www.abc.net.au/news/stories/2011/01/11/3110882.htmhttp://twitter.com/#!/Midogonpapa/status/24799555488845824
"Belhassen, President of FIDH said to have a list of names of 35 people killed in riots in Tunisia this weekend" http://f24.my/id6CWj
http://twitter.com/Midogonpapa/status/24881112165650432
モノ以前に多くの人命が失われているんですが。約50人死亡という報道もあります。 @tawarayasotatsu チュニジアも…高校・大学生を含む若者らが抗議行動を行っているらしい。チュニジアは地中海最大のモザイク・コレクションがあるので、モノ(遺跡や文化財)は壊さないで欲しい。
http://twitter.com/Midogonpapa/status/24886962691248129
チュニジアの暴動で。救急車の中で男性のジーンズの膝を開くと縦断が貫通したような傷が。でも一命は取り留めるでしょう。 http://www.facebook.com/video/video.php?v=121630371239661
http://twitter.com/Midogonpapa/status/25254936317001728
こちらは心臓の弱い人は見ない方がいい動画。既に息絶えていると見られる犠牲者です。 http://www.facebook.com/video/video.php?v=101827659891541
http://twitter.com/Midogonpapa/status/25255896703574018
先ほどの二つの動画は、チュニジアの日本語学習者がfacebookでシェアしているものです。日本と無関係な地球の裏側の出来事ではありません。
http://twitter.com/Midogonpapa/status/25256594849665024
チュニジアの日本語学習者から「(事件の影響で)授業はすべて休講になったが、学生たちは自主的に登校して日本語学習を続けている」とのメッセージ。カイロから皆さんのご無事をお祈りします。 関連ニュースはこちら。http://bit.ly/fapd3K 「政府は大学など無期限で閉鎖」
http://twitter.com/#!/JF_Cairo/status/24753448981368832
すごい。チュニジアの大統領が国外脱出した模様。ここ一週間ずっとSNSで様子を見てきましたが、facebookやtwitterで情報の拡散を押さえられなかったのが、事態がこんなに早く進んだ一因かも。 http://www.cnn.co.jp/world/30001507.html
http://twitter.com/Midogonpapa/status/26144723580227584

最後のツイートにも書いていますが、チュニジアの日本語学習者たちも「とにかくこれを世界に伝えてくれ!」と必死にメッセージを送ってくるのです。だからこそ僕もかなりグロい映像を敢えて皆さんに紹介したりしましたし、それをhirayama kanaeさんを始め、さらにRTしてくださった方もいらっしゃいました。少なくとも、チュニジアの学生たちはこうしたインターネットの力をよく知っていたと思いますし、敢えてアクセスを遮断しなかった当局は、もしかしたらその力を見くびっていたのかもしれません。(その点ではベトナムの政権はさすがに賢いですよね)

先週もエジプトのコプト教徒とムスリムが聖夜のミサに見せた行動に「生涯忘れられない出来事の一つになるだろう」と書いたばかりですが、今度のジャスミン革命もまさに革命のその場に居合わせたような印象を受けました。この点については慶応や東京外大などでご活躍のアラビア語講師の榮谷温子さんも同感だったようで、以下のようにつぶやいています。
ベン・アリ亡命の飛行機の動画を見たときは、フェイスブック、やってて良かった!と、本当に嬉しかった。
http://twitter.com/#!/harukosakaedani/status/26359786475884544

ジャスミン革命のネットの力については、その他、以下のような記事でも触れられています。
チュニジア、ネット通じデモ拡大 刑務所火災や脱獄も
強権的な支配が崩壊した今回の政変では、多くの市民がフェイスブックなどインターネットを通じて、デモ開催や警察の取り締まりを巡る情報を共有。デモの参加者は雪だるま式に増えていった。
http://www.asahi.com/international/update/0115/TKY201101150357.html
チュニジアの「ジャスミン革命」はフェイスブックとウィキリークスが決定的な役割を果たした最初の革命 - http://bit.ly/fFlPIB

とにかくすごい時代になってきたな、と思う一方で、しかし、下手をするとこういう高度情報化社会では「民衆を煽るのが上手なやつが勝つ」という面が強化されかねないので、わたしたちがどうやってネットリテラシーを磨いていくかがもっと重要な課題になりそうな気もしています。

最後に、あらためて亡くなられた皆さんのご冥福をお祈りいたします。
posted by 村上吉文 at 04:56 | Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事へのコメント
ブログへのコメントありがとうございます。共通の友人がFB上3人いるようです。同じ投稿を目にしているかもしれませんね。
チュニジアは報道管制を布いている独裁国家のわりに集会の情報が日本から見られるので不思議でした。単純にSNSの影響がまだ良く把握されていなかったからだったようですね。
FBの影響をチュニジアのジャスミン革命で把握したエジプト政府の今後の動向が気になります。エジプトでネットが切断されたときはFB上で政府がネットを切ると予告した在エジプトのインドネシア人留学生がいました。今、FB上では無抵抗の青年が警官に射殺される動画がアップされています。日常生活に滞りはありませんか?日本に戻られていますか?もしカイロにおられるならば安全第一に過ごされてください。
Posted by mirinn3 at 2011年02月08日 23:46
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