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2010年03月16日

日本語教育のロングテール

ロングテールというのは、ネット以前の時代だったら「死に筋」商品として重視されてこなかったものが、どんどん売れるようになる、というようなことです。amazonなどのようなネットショップなら店舗の陳列棚のように物理的な制限がほとんどないので無数の商品を取りそろえることができ、その結果、かなりマイナーなニーズにも応えることができるようになり、さらにその結果、そのマイナーなニーズをまとめることで莫大な利益をあげることができる、ということです。詳しくはこちらを。
べき乗則に従う商品売り上げのグラフを、縦軸を販売数量(population)、横軸を商品名(product)として販売数量順に並べると(右図)、あまり売れない商品が恐竜の尻尾(tail)のように長く伸びる。つまり、販売数量が低い商品のアイテム数が多いということを表す。
このグラフの形状から因んで「ロングテール」という。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%AB

この言葉は四年ほど前のウェブ2.0ブームの時にずいぶんと耳にした方がいらっしゃるのではないかと思います。

さて、このロングテールですが、これは日本語教育の世界にも必ずあると私は思っています。たとえば銀行窓口の日本語。国内では外国人が銀行の窓口で働くようなことはまだ先でしょうが、海外では世界中に少しずつ散らばって、どの国でも見られるニーズなのではないでしょうか。たとえばハノイの「みずほ銀行」には日本人の顧客がたくさん来ています。韓国系の銀行には韓国人がたくさん来て窓口で韓国語で話していますし、同じように日系の銀行なら窓口係が日本語で対応しなければならないこともたくさんあるはずです。

そして、これらのニーズを結ぶのはインターネットです。スカイプなどを使って授業をすれば、教師と学習者がどれだけ離れていても授業をすることができます。それに成功すれば一人の専門家が飯を食うことぐらいはできるのではないでしょうか。

日本語教師には、他の業界から参入してきた人がたくさんいます。しかし、残念ながら前職の経験を生かしている人は驚くほど少ない。これは本当にもったいないことです。ロングテールという市場をねらえば、他の人には絶対に負けないあなただけの授業がきっとできるはず。

ぜひ、世界中の小さなニーズをまとめて、専門性を高めていってほしいと思います。
posted by 村上吉文 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日本語hacks! | このエントリーをはてなブックマークに追加
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